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看護師の職業について

・どんな職業か

看護師は「診療の補助」と「療養上の世話」を通じて、病気やけがの治療を受ける人々や介護を必要とする人々、体や心の健康上の様々な問題を抱えながら生活する人々を支える。 病院・診療所などの医療施設では、患者への医療の提供に、医師・薬剤師・栄養士・臨床検査技師・理学療法士・作業療法士・医療ソーシャルワーカーなどの専門職種とともに医療チームの一員として参加する。現代医療には、救命救急医療・高度先進医療・リハビリテーション・生活習慣病の管理・精神医療・終末期医療など多様な側面があり、看護師は、医師が診断や治療を効果的に進められるよう、診察や検査、処置を補助する(診療の補助)。採血や注射、点滴の一部は医師の指示を受けて看護師が行うこともある。常に変化する患者の状態(体温や脈拍、呼吸、血圧、痛みや苦痛の程度、意識状態など)を把握し、医師の判断を助ける。介護保険施設・社会福祉施設では、医療施設と比べて医師の関与が少ないため、看護師は日常的な医療管理や緊急時の判断を求められることが多い。訪問看護ステーションの看護師は患者宅を訪問してケアを行うほか、家族への支援も行う。学校や企業の健康管理部門では健康管理や心身の保健相談に応じている。 どのような領域にあっても、ひとの「食べる」「休息する」「排泄する」「清潔を保つ」などの営みが安全に苦痛なく、その人らしい尊厳を保ちながら快適にできるよう、環境を整え手助けすること(療養上の世話)は、患者やその家族への心理的なサポートとともに、看護師の仕事の中でも重要な位置を占めている。またケアの受け手との間での確かなコミュニケーションを図る能力も求められている。 特定の領域について高度な知識と実践力をもつ「専門看護師」「認定看護師」資格の認定制度がある。

・看護師に就くには

高校卒業後、大学・短大・専門学校で3年あるいは4年の専門教育を修めたのち、国家試験に合格することが必要である。 養成機関の入試倍率は年度や学校によってばらつきがあるが、大学で4~7倍程度、専門学校では2~4倍程度である。学校では、基礎・専門科目の講義の他に、療養上の世話や診療補助業務の実践能力を身につけるための技術教育が行われるが、あわせて医療施設だけでなく介護・福祉施設や訪問看護ステーションなどでの実習を経験する。 科学的な根拠に基づいて患者の状態を正確に観察・判断し、的確に対処できる理性と学識、人間の生命に直結した仕事ゆえの責任感や忍耐力が求められる。患者の心を支えるためにも、他者を理解し、受け入れる姿勢とコミュニケーション能力が重要であり、心身の健康も重要な要素となる。 学費は学校の種類(大学・短大か専門学校か)や設置主体(国・公立か私立か、医療機関・医療関係団体などの付属かどうか、など)によってかなり幅がある。各種の奨学金制度も利用できる。 看護師の免許を得た人は、さらに1年以上の専門教育を修めた上で保健師・助産師それぞれの国家試験受験資格を得ることができる(平成22年4月施行。在学者には移行措置あり)。従来は、大学では4年間で看護師課程と並行して保健師課程を学び、看護師国家試験とともに保健師国家試験の受験資格を得ることもできた。助産師課程は選択制としている大学が多い。しかしながら、保健師・助産師教育期間が1年以上となることから、これらの課程は看護師課程と切り離し、大学院等での教育への切り替えが検討され始めている。 准看護師は准看護師学校や看護高等学校卒業し、都道府県の試験に合格すると准看護師の免許が交付される。現在、准看護師の数は減少してきている。

・労働条件の特徴

医療や介護の現場では1日24時間、1年365日を通じてのケアの提供が求められており、これに応えるための勤務形態がとられている。交替制の勤務は、1日24時間を2ないし3のシフトからなるローテーション勤務でカバーする。たとえば病院の入院部門で3交替制で勤務する1人の看護師の1週間は、1回8時間労働の昼間の勤務(日勤)を3回と、夕方から真夜中にかけての8時間労働の夜勤(準夜勤)を1回、真夜中から朝までの8時間労働の夜勤(深夜勤)を1回の、計5回の勤務からなる。土曜・日曜・祝祭日も交替で出勤するため、これらの日が必ずしも休日にならないこともある。夜間の対応体制は働く場の特徴に応じて様々であり、看護師の勤務も、夜間は緊急時の呼び出しに応じる待機体制をとるもの、利用者からの電話対応のみのもの、夜間対応を要しないものなどがある。 看護師就業者数は約88万人(平成20年末・准看護師を除く)、男性の比率は5%程度であるとされる。夜勤がある職場では夜勤回数に応じて夜勤手当が付加されるため、特に若い時期には同年代の女性労働者と比較して給与水準は高い傾向がある。 看護師は資格職種であり、個々のライフステージに応じて働き方や働く場を選びながら働き続けられるよう、働き続けられる職場づくりの促進が進められている。

・参考情報

関連団体 厚生労働省医政局看護課 http://www.mhlw.go.jp

社団法人 日本看護協会 http://www.nurse.or.jp

関連資格 看護師 准看護師 介護支援専門員(ケアマネジャー) 養護教諭

歯科衛生士の職業について

・どんな職業か

歯科医師の直接の指導の下に、虫歯や歯周疾患など歯や歯ぐきの病気の予防処置、歯科医師の診療の補助の仕事、歯科保健指導などをする。 虫歯予防の仕事では、歯や歯ぐきにたまった歯垢(しこう)や歯石を取り除いたり、フッ化物や硝酸銀を歯に塗ったりする。歯科医師の診療を補助する仕事では、治療に使う器具を消毒したり、歯の型を取るための材料や薬剤を準備する。アシスタントとしてそばに付き添って、治療中の患者の状態に気を配りながら、診察や処置がスムーズに進むように手助けを行う。また、インプラント等の外来小手術の介助も行う。 また、歯科衛生士には、歯の健康を取り戻すために助言や指導をする「歯科保健指導」という役割もある。保健所などで虫歯予防のアドバイスをしたり、寝たきりの老人や障害者を訪問し、正しい歯のみがき方を指導したり、最近では、高齢化社会に対応し高齢者の生活の向上を計るために、”摂食・嚥下”の分野での口腔ケアをするなど、地域社会でも活躍している。

・歯科衛生士に就くには

歯科衛生士養成機関を卒業して歯科衛生士の国家試験に合格し、免許を取得する必要がある。養成機関の修業年数はほとんどが2年課程である。カリキュラムは、基礎的教養科目と、解剖学、口腔衛生学などの基礎的専門科目、臨床実習を含む専門科目からなる。 歯科衛生士には、歯科を中心とした医学への関心と知識、口の中で歯の沈着物を取り除いたり薬物を塗ったりするという細かい技能が必要である。また、指導や相談に際して、患者に対する思いやりや奉仕の精神とともに、人を説得する話術も要求される。医師や他のスタッフとの共同作業が多いため、協調性も求められる。 大学病院などの大規模な職場を除けば、異動や昇進は少ない。就業者に対する研修会が歯科衛生士会などにより開催されており、新しい知識や技術を習得することができる。 大多数が歯科診療所に就職し、就職率は良好であるが、地域差もかなりみられる。

・労働条件の特徴

主な職場は歯科診療所(歯科医院)であり、このほか、病院、保健所、市町村保健センター、企業の健康管理室、歯科医師会の口腔保健センターや障害者の診療施設などに雇用されて働いている。 就業者は女性が多く、診療所では若年者、保健所などの公衆衛生部門や教育養成機関では中高年齢者の割合が高くなっている。いったん仕事を辞めても、専門性を生かしてパートタイムなどで再就職する機会もある。 勤務時間は、保健所など公衆衛生関係では平日昼間の勤務がほとんどであるが、診療所では診療時間に合わせて日数・時間帯とも若干幅がある。 最近の動向として、在宅高齢者への訪問指導など、高齢化への対応が求められている。

・参考情報

関連資格 歯科衛生士試験

キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)の職業について

・どんな職業か

人は何らかの職業に従事しながら生きていくが、適切な職業やキャリアを選択し、適応することを通じて、人がよりよい人生を送り、自分の望む生き方を実現できるよう、カウンセリングにより専門家として支援することがキャリアカウンセラーの仕事である。 職業生活は人の生涯のなかで大きな部分を占めており、職業の選択や働き方はその人の生涯の成否に強い影響を及ぼす。キャリアカウンセラーは、相談者がはじめて職業を選択するときはもとより、職業生活のなかで職業や働き方を変える場合など、職業キャリアのさまざまな場面において、相談者が、適切な職業の選択やキャリア形成ができるよう援助する。 そのために、相談者の職業・キャリアに関する意識について、その希望や悩みを傾聴しながら相談者自身の自己認識をうながし、職務経歴や心理テストにより相談者の諸特性を理解し、その相談者の問題を把握する。次いでその意志決定に必要とされる職業・キャリアや能力開発などについての情報などを提供し、相談者が適切な意思決定と求人探索・応募ができるように援助していく。 したがって、カウンセリングのスキルはもとより、キャリアカウンセリング理論や産業労働・職業の世界など、職業・キャリアにかかる全般の知識や求職活動支援に関する知識・スキルなどが幅広く求められる職業である。相談では一対一の対面相談のほか、グループを対象としたファシリテーションを行う機会も増えている。また、最近では相談者のジョブカード作成を支援することもある。

・キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)に就くには

キャリアカウンセラーとして就業するために学歴や資格が問われることはない。職業選択やそれと関連する生き方などについて相談をうけ、コンサルタント的役割を果たすことから、キャリアカウンセラー自身の職業経験と生き方を踏まえた、知識とスキルを基礎に活動することが求められる。公的機関や大学等のキャリアセンター、人材関連企業内などにおいて、ひとつの職種分野としてこの分野に従事するという働き方があるほか、経験を積んだ上でキャリアカウンセラーとして独立する道もある。 最近では入職にあたって、標準レベルのキャリア・コンサルタント資格(民間資格)や2級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格)の所持が求められることが多くなってきている。

・労働条件の特徴

公的機関や企業において正社員として所属し、業務としてキャリアカウンセリングの仕事を担当することが、労働条件面ではもっとも安定しているといえる。再就職支援会社では採用または契約によりキャリアカウンセラーを専門職として配置しているが、労働条件は企業により異なる。大学などの学校でキャリアセンターの専門職員として、また、ハローワークやジョブカフェ等での長期・短期の契約による採用の道も開かれている。個人(フリー)として独立した場合には、企業等と年間契約を結ぶ形式が多い。その場合の労働条件は自営業的となり、みずからの判断で決定することから多様である。 キャリア・コンサルティング協議会の統計によると、キャリア・コンサルティング有資格者(標準レベル資格)は平成21年3月31日現在で、26,200名となっている。 若年層のキャリアに関する支援ニーズが高まり、大学・高校等へ職域が広がったことにより、キャリアカウンセラーの需要は増大傾向にある。以前は50歳代の男性が多かったが、30歳代や女性のカウンセラーも増えている。

・参考情報

関連団体 厚生労働省職業能力開発局 キャリア形成支援室キャリア・コンサルティング係 電話:03-5253-1111(代表) FAX:

関連資格 標準レベル キャリア・コンサルタント資格(民間資格) 産業カウンセラー キャリア・コンサルティング技能士(国家資格)

アウトドアインストラクターの職業について

・どんな職業か

レジャースポーツ系の活動、キャンプ等の野外活動、自然保護系、環境教育系の活動等を通じて、自然との関わり方について利用者に指導・助言を行う。 自然に関わる活動の指導者(インストラクター)を総称したものであり、個々の活動内容及び資格名称は分野によって異なる。 スキーやカヌー、スクーバダイビングなどのレジャースポーツのインストラクターの場合、活動を楽しむための知識や技術、用具の使用法等を利用者に提供し、指導する。キャンプやサイクリングなどの野外活動のインストラクターの場合、地域の青少年研修施設等を活用して、教育的な目的で開催される講座や研修会での講師として必要な知識や技術を指導するほか、一般市民向けの行事や教室等を通じて、それぞれの活動を生涯にわたる楽しみとしてのスポーツ、自然体験活動として幅広い年齢層の利用者や参加者に伝達する。自然保護系、環境教育系のインストラクターの場合、自然観察会などを通じて、自然と人間との関係など自然を守るために必要な視点を身につけさせることを目的とした指導を行ったり、環境問題の解説者(インタープリター)として、国立公園や観光地等に設置されているビジターセンターの訪問者を対象として解説を行うなどの活動を行う。また最近は、野外活動を通じて、主に子どもの自然体験の必要性について社会にアピールする活動などもある。 自然志向は年々拡大傾向にあり、特に学校教育現場においても環境教育に対するニーズは高まりつつある。その際には、野外活動での安全性の確保における専門的知識・技能を備えた人材が重要になる。

・アウトドアインストラクターに就くには

アウトドアのインストラクターになるためには、一般的な学歴の要件は特にはないが、各領域で様々な資格があり、年齢制限等がある。また、特定の種目指導、業務を行う場合には、資格が必要な場合もある。 レジャースポーツ系のインストラクターとなるためには、個々の活動種目ごとの普及団体が認定する資格を取得する必要があり、スキーやスクーバダイビングなどでは、一部に職業としての定着も見られる。野外活動指導者の場合、キャンプ、サイクリング、ホステリング、オリエンテーリングの4つの分野ごとの資格がある。自然活動系のインストラクターの場合、例えば、日本自然保護協会が主催する養成講習会を修了することで、自然観察指導員として登録されるが、専門職業としての資格というより、ボランティアとして登録されるという意味が強い。 この職業に就いてから一人前に仕事ができるためには多くの現場経験が必要である。近年では活動内容がより高度化し、単に経験の年数だけでなく、質が問われている。また、独立開業の道も考えられる。 一方、地方自治体等の青少年教育施設の場合は、教員が人事異動によって就任するケースが多く、これらの資格取得のみで入職することは難しい。 この職業に就くための特性として、野外活動を先導できる基礎体力とともに、常に新しい知識を吸収する向上心、人に奉仕することをいとわない気持ちやホスピタリティ・マインドなどが必要である。

・労働条件の特徴

アウトドアのインストラクターの主な活動地域は、自然活動を実際に行う山間部、海浜、里山等、もしくはそれらに隣接する施設等が中心であるが、資格認定を行う団体の専従の場合には事務所が都市部にある場合も多く、職場は全国にわたる。 活動や業務の中心が人々の余暇活動のサポートであるため、土日や休日を中心とした勤務になる場合が多く、キャンプ中などは終日勤務になる場合もある。賃金は、ボランタリーな活動が中心となるため、平均して高いとはいえない。 一方収入の個人差が大きいことも特徴である。 年齢層は幅広く、個人の体力が続けばかなり高齢まで働ける。最近は女性の参入も増えている。 将来的にアウトドアの専門家の需要は広がる可能性が大いにあるが、安定した収入を維持するにはかなりの専門性と自助努力が必要とされる。これらの専門性を活かして民間の自然学校やビジターセンターの指導員、レジャー用具用品販売店の社員やNPO法人の専従職員等となる可能性も見込まれる。

・参考情報

関連団体 (社)日本キャンプ協会 http://www.camping.or.jp/

NPO法人 自然体験活動推進協議会 http://www.cone.ne.jp/

(財)日本ユースホステル協会 http://www.jyh.or.jp/

(財)日本レクリエーション協会 http://www.recreation.or.jp/

英会話教師の職業について

・どんな職業か

英会話教師は、海外でも国内でも実際に役に立つ会話を中心とした「生きた英語」を教える仕事である。 旅行、ビジネス、留学など、海外へ行く人の数は年々増え続けている。国内で働く場合もインターネット、ビジネスレターなどのやりとりで英語を使う場面が多くなっている。また、大学入試では、英文法を重視した試験だけではなく、英会話の能力を問う試験を実施する大学もある。国際化時代、英語がますます必要とされており、英会話教室は全国各地に増えてきている。 英会話教室は、生徒の英語のレベルや学びたい目的ごとに分けられており、生徒の年齢層は幅広く、社会人から幼児にまで及ぶ。レッスン形態は、3~4人から20人くらいのグループレッスンと個人レッスンがあり、最近では個人レッスンの需要、幼児・子どもに対する英語教育の需要が伸びている。主に日常英会話を教えることが多いが、ビジネス英語、資格取得を目的としたクラスや文法を中心に学ぶクラスなどもある。 教室で英会話を教えるだけでなく、レッスン外でも質問に答えたり、英語圏の文化や社会に関する情報を紹介するなど、生徒や保護者ときめ細かいコミュニケーションを取ることも大切である。

・英会話教師に就くには

仕事に就くための免許や資格はないが、英会話のレベルが高いことはもちろん、基本的な文法力、単語力、そしてコミュニケーション能力が必要であり、講師の多くは留学を経験している。 採用テストとして筆記テスト、スピーキングのテスト、それに加えてティーチングの実技テストを課すところもある。 社会人や学生に教える場合は、日本人教師の場合、英検準1級か1級、TOEIC900点以上、また幼児や児童を教える場合は、英検2級、TOEIC750点以上の能力が必要とされるのが一般的である。 ほとんどの教室が独自の研修システムをもっている。 幅広い年齢層の生徒を相手にする仕事なので、やさしさや思いやり、コミュニケーション能力に加え根気強さや責任感も重要視される。

・労働条件の特徴

主な職場は英会話教室であるが、全国に200以上の教室をもつ大手の学校から、講師が1人か2人といった個人経営の教室まで、様々である。英会話教室では日本人講師の他、外国人講師も活躍している。 働いている人の年齢層は20~50歳代までと幅広いが、20~30歳代が多い。 勤務の形態は、正社員の場合と常勤・非常勤の講師契約による場合とがある。正社員や常勤講師は、週に5~6日、昼前後から夜間にかけての時間帯の勤務が多く、非常勤講師は、週に何回か夕方から夜にかけてのレッスンを受け持つケースが多いようである。非常勤講師の場合、担当するレッスン数により収入が異なってくる。 最近は、小学校段階から英語教育を積極的に取り入れようという動きもあり、英会話教師の活躍の場も一層拡大していくことが期待される。

音楽教室講師の職業について

・どんな職業か

音楽を聴くだけではなく、ピアノからギター、ヴァイオリン、フルートまで各種の楽器を自分で演奏できるようになりたい、という人々のために、音楽や楽器の基礎を教えるのが音楽教室講師の仕事である。 教える内容は、習う人の年齢や目的によって異なるが、それぞれのレベルとニーズに合わせ、適切に指導することが求められる。専門とする楽器だけでなく、全体的な音楽的能力も高めるようにする。楽器演奏では、楽譜の見方や楽器の演奏方法から始まり、テンポ、強弱、曲想の練り方まで、きめ細かに指導する。そのほか、音を聞き取り楽譜に書き取る「聴音」の訓練をすることもある。 幼児には、リズムに合わせて楽器を鳴らしたり、歌ったりすることで音楽の楽しさから教えることが多い。特に、幼児に教える場合は、音楽の学習が人間として成長する上で、大きな影響を与えることも踏まえて教える必要がある。

・音楽教室講師に就くには

入職にあたって特に資格は必要とされないが、楽器メーカーが経営する音楽教室の講師になるには、それぞれの企業が行う試験に合格する必要があり、大体の目安として、音楽大学卒業程度の実力が求められる。音楽大学を卒業した人の過半数が、音楽教室講師の仕事に就いている。 音楽教室講師は、音楽全体に対する知識と能力を持っているだけではなく、学習者を適切に導いていくための指導力も求められる。 最近では、クラシックだけではなく、ポピュラー音楽も教えられることや、電子オルガンなどの電子楽器が使えることも求められようになっている。

・労働条件の特徴

音楽教室に勤務する。音楽教室には、楽器メーカーなどが経営するものと、講師が自分で経営するものとがある。 女性が圧倒的に多い職業である。演奏家としてよりは、より自分の能力をいかせる仕事として、講師を目指す女性が数多くいる。 児童や生徒に教える場合は、学校が終わった後の平日の午後や、土日に仕事が集中する。仕事を持った社会人に教える場合も同様である。主婦や高齢者を対象に教える場合は、午前中から昼間の時間帯に教えることも多い。一日中教えているわけではないので、例えばレッスンが週6日あったとしても、実際には週3~5日の仕事量と同じ位になる。 休日に関しては、音楽教室に所属する場合は会社との契約により休日が決定され、個人教室の場合は生徒との直接の話し合いにより自分自身で決定することになる。 音楽教室の生徒の中心である児童・生徒の数は減っているが、一方で音楽を習いたいという大人が増えており、それぞれの学習者のニーズに合わせた指導を行うことが求められている。

・参考情報

関連団体 日本弦楽指導者協会 http://www.jasta.gr.jp/

財団法人 ヤマハ音楽振興会 http://www.yamahamf.or.jp/

カワイ音楽振興会 http://www.kawai.co.jp/kmf/

広報事務員(広報・PRスタッフ)の職業について

・どんな職業か

企業や団体の広報活動の窓口として、自社の経営理念や営業方針、営業活動、社会的責任を理解し、一般の人々に的確に伝える。そのため、マスコミやPR誌などを通じて、一般の人々がもつ企業のイメージがより良くなるよう広報活動を行う。また、自社が社会からどのように評価されているかについて、調査や公聴活動を通じて情報収集し、分析を行い、社内に伝達する。 広報誌や社内報などを制作するときには、構成を考えたり、取材をしたり原稿の用意をしたり、広報誌や社内報制作の進行管理を行う。 マスコミから社長や社員、仕事の現場について取材の申し込みがあった場合は、取材内容を社内で検討する。取材に同席し、取材がうまく進むよう配慮しながら、企業の経営理念、運営方針などが的確に伝わるようにする。取材原稿は報道前にチェックし、誤りのないようにする。 不慮の事故や事件が発生したり、個人情報流出や企業不祥事が発生した場合、企業の危機管理としてマスコミの取材に対応する。

・広報事務員(広報・PRスタッフ)に就くには

マスコミなどとのかかわりが多いため、大学でマスコミ関連領域を専攻した人が入職に有利となる場合もあるが、特に学部や専攻は関係なく、理論よりも実務経験が優先される。 広報・PRの仕事に就くには、最低2~3年の実務経験が必要である。 自社の経営方針、経営戦略、ビジョンなどの企業コンセプトをよく理解し、産業全体の現状や市場動向なども把握する。十分な情報と知識を持ちつつ、分析力と伝達能力を持ち、その時々にあったより良い表現方法を選ぶ柔軟さが必要となる。 マスコミ関係者やグラフィックデザイナーなどのクリエイターと仕事を共にする機会が多いため、マスコミに関する基本的な知識や、クリエイターに指示ができるだけの調整力、説得力も要する。外部との打ち合わせをする機会が多く、企業の顔となるため、気配りのきいた応対や丁寧さなどの人間性も求められる。 正確な情報を広く一般に伝達し、企業のイメージアップを心がけ、問題が生じたりした場合は情報の重要度を見極めて適切な情報を外部に公開するなどの冷静な判断力も要求される。

・労働条件の特徴

企業や団体の社員として、広報室や広報部で働く。特に、製造業や流通産業、サービス業などで広報に力を入れている企業が多い。1社に5~10人くらいが一般的であるが、広報に力を入れている大企業の中には数十人もの広報事務員(広報・PRスタッフ)を抱えているところもある。また、専従の広報事務員(広報・PRスタッフ)を置かない企業もあり、特定の社員が他の部署を兼任するというかたちで広報活動を行っていることもある。男女の比率は半々であるが、最近は女性の進出が目立っている。 マスコミや社内外への不定期的な対応も多く、他部署に比べて残業が多くなりがちである。休日にイベントが行われることも多いため、休日出勤し、平日に振替休日をとる場合もある。特に各種催事や印刷物の作り替えの時期、新規に広報活動のためのツールを作成する業務を担当する場合などは忙しくなる。 多くの企業が経営理念の確立や運営方針を明確に表明することの重要性を認識するようになり、独立した広報担当者を置くようになった背景から、広報業務の従事者は増加してきた。現在は、急速に発展しているコンピュータ化に伴い、少人数で幅広い広報活動を行う方向に変化してきている。 広報の媒体としての新聞、雑誌等印刷メディアの比重が下がり、ホームページ等ネットメディアの重要性が増している。また、ブログや掲示板の書込み等への対応が重要になっている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本パブリックリレーションズ協会 http://www.prsj.or.jp

日本広報学会 http://jsccs.jp

財団法人 経済広報センター http://www.kkc.or.jp

関連資格 PRプランナー資格制度

医療事務員の職業について

・どんな職業か

病院において、診療費用を請求するための書類(レセプト)の作成を行ったり、窓口において、外来の受付、診察料の請求、入退院の手続きなどを行う。 診察が終わった患者のカルテを見て、診察の内容、検査の種類、薬の量などをコンピュータに入力して点数化し、患者が自己負担する金額を計算する。保健診療がほぼ全てであり、保健診療では疾病名に対応した治療、投薬や療養の基準に基づいてレセプト(診療報酬請求明細書)を作成する必要があり、また、そのチェックが必要となる。多くの病院において保険請求事務はコンピュータで処理されるため、見落としや誤りがないかどうか、打ち出されたレセプトのチェックを慎重に行う。レセプトは、毎月の決められた期日までに国民健康保険であれば国民健康保険団体連合会に、社会保険であれば社会保険診療報酬支払基金に提出する。 また、窓口において外来患者の受け付けを行ったり、新規患者のカルテを作成したり、診察料の計算と会計をしたり、カルテの整理と保管をしたり、入退院の手続きをしたりすることもある。

・医療事務員に就くには

学卒後すぐに入職することは少なく、専門学校や通信教育などで薬価点数や診療報酬点数の換算方法、請求書の作成の仕方、カルテの見方などを勉強してから、入職する場合が多い。特別な国家資格認定は必要とされない。民間で認定されている医療事務の資格を持っていれば有利であるが、入職の必須条件ではない。 診察料と投薬料の点数など簡単な計算から始めて経験を積み、レントゲンや注射、検査、手術、入院料など複雑な点数計算をするようになる。 書類に転記し点数を計算する反復作業のため、根気のいる仕事である。見落としや間違いがないように注意深さが求められる。医師の指導を受けながら経験を積み重ね、多くのカルテをこなして慣れることが必要である。

・労働条件の特徴

診療では必ず必要な業務のため、全国的に需要があり、病院、診療所、調剤薬局などで働いている。 厚生労働省「病院報告」(2008年)によれば、全国の病院(診療所、調剤薬局を除く)において約17万人が事務職員として働いている(常勤換算値、非常勤者の場合は1週間の勤務時間÷医療施設で定めている1週間の勤務時間により算出)。 病院の診察時間中に勤務し、診察が休みの土日などが休日となる。また、大きな病院では、救急患者の受入れに備えて夜勤をしたり、休日に交代で出勤して入院患者の事務手続きをすることもある。レセプトの提出日が決められているため、その時期は忙しくなり、残業することもある。 大きな病院では常勤の事務職となることが多いが、医院や診療所などではパートタイマーで働くことが多い。人材派遣会社から病院に派遣されたり、病院と直接契約してフリーで働くこともある。 コンピュータ化が進み、点数に換算して転記する作業は迅速化され、算定された点数に誤りがないか確認する作業にも重点がおかれている。

・参考情報

関連団体 日本医療事務協会 http://www.japanmc.jp

財団法人 日本医療保険事務協会 http://www.shaho.co.jp/iryojimu

財団法人 日本医療教育財団 http://www.jme.or.jp

関連資格 診療報酬請求事務能力認定試験 医療事務技能審査試験 医療保険請求事務者認定試験

シューフィッターの職業について

・どんな職業か

靴専門店や百貨店などの靴売場で、お客の足型を計測し、最適な既製靴の選定をアドバイスし調整や販売を行う。 まず、複数の計測用具を用いて、お客の足底の形、踏付部の足囲、足の各部位の高さや形状などを測定し、足を立体的に把握する。足型計測の結果をもとに、お客に対し問診、視診、触診などを行う。問診結果とお客の意向をもとに、適した既製靴の選定をアドバイスする。選定した靴はお客に試着してもらって、複数の項目からなる適性度(フィッティング)をチェックする。さらに、左右の足の履き心地を整えるために、中敷きの調整などのパッキングワークを行うこともある。靴や足の健康に関するお客の質問に的確に対応し、情報の提供なども行う。最後に、微調整の済んだ靴の販売を行う。 最近では、中高年層を中心としたウォーキングブームや外反母趾など様々な足の障害への対応から、足に合った靴を選ぶことへの関心も高まりつつある。シューフィッターのいる靴売場や専門店で、納得のいく靴を選ぼうとする人が増えている。

・シューフィッターに就くには

シューフィッターになるには、実務経験と資格が必要である。まず、靴店やメーカーなどで、販売・製造に関する実務を3年以上積む必要がある。この条件をクリアしてはじめて、足と靴と健康協議会(FHA)主催のシューフィッター養成講座を受講することができる。養成講座は3日間・25時間のスクーリングと3ヵ月間の通信講座で構成される。足の病気や革靴などの基礎知識と、足型測定、フィッティング、パッキングワークなどの実習を行う。所定の審査に合格すると、初級資格の「プライマリー」が与えられる。その上級資格としては「バチェラー」、「マスター」がある。 シューフィッターは専門知識・技術をもった靴の販売員であり、一般的には靴専門店やデパートの販売員として採用されて経験を積み、資格を取得する。 この職業に就く適性として、お客に接し、適切にアドバイスするためのコミュニケーション能力や相手の気持ちをおもいやる真摯な態度が重要である。さらに、資格取得後、協議会で常時開催される講習会などを通じて専門知識や熟練を要する技術を常に向上させようとする努力も求められる。

・労働条件の特徴

この職業は都市部の大手百貨店などに多いが、今後は地域に関係なく職場が拡大されていくと予想される。靴のメーカーが直営店を経営するために、社員に養成講座を受講させる場合もある。 勤務時間や休日などは、一般の販売職と同様であり、各店舗の営業時間によって異なる。土日に関係なく勤務する場合が多い。 この職業の就業者は、性別も年齢層も関係なく広く分布している特徴がある。 養成講座の人気が非常に高いことから、靴専門店やデパート靴売場においてシューフィッターが多く求められており、労働需要は安定しているといえる。今後は、正しい靴の選び方など一般消費者向けの情報提供を行うなど、さらなる啓蒙活動が期待されている。

・参考情報

関連団体 足と靴と健康協議会(F.H.A) http://www.fha.gr.jp/

社団法人 日本皮革産業連合会 http://www.jlia.or.jp

関連資格 シューフィッター 義肢装具士国家試験 カラーコーディネーター検定 フォーマルウェアスペシャリスト

ファッション商品販売員の職業について

・どんな職業か

洋服を中心とする服飾用品雑貨を販売する。 ファッションアドバイザーあるいはスタッフとも呼ばれ、単に商品を売るだけでなく、お客の好みに合わせて品物を選んだり、服飾の組合せを考えてトータルファッションとしてアドバイスできることが重要になってきている。 まず大切なことは、お客が気持ちよく買い物できるよう、店を美しく保つことである。商品がそろっているか、きれいにたたまれて配置(展示)されているかなどをチェックする。一番力を入れている商品をディスプレイし、お客に店の個性をアピールすることも重要な仕事である。商品の並べ替えや、売上がよくない商品の入れ替えなども行う。 お客が来店すると、服飾の知識やセンス、会話で働きかける。販売する商品の特性を常に把握し、素材・色・形その他の流行を十分知っていること、お客にアドバイスする立場上、販売員自身がその店の商品にふさわしいセンスある着こなしをしていることが大切である。 固定客づくりのため、名簿を作成してダイレクトメールを送るなど、より一層のサービスを心がけて来店回数を増やす努力をすることも必要となる。 販売員の経験を積むと、商品の仕入れを任されることもある。その際は、在庫の管理まで含めて与えられた予算内で、より売上に貢献でき、利益の高い商品を仕入れるよう求められる。

・ファッション商品販売員に就くには

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。ファッションに興味があり、人と接するのが好きであれば比較的容易に就ける職業といえる。洋服には、子供向け、若い人向け、ミセス向けなど様々な種類があるが、店舗の客層によって、販売員も相応の年齢の人が求められる場合もある。 関連する資格として「販売士」、「ファッションコーディネート色彩能力検定」がある。 接客業であるため、社交性があること、明るく快活で気配りができること、積極的な性格であることが求められる。また、常に立ち仕事であり、軽作業とはいえ商品の運搬や売場の移動などもあるので、ある程度の体力が必要となる。 お客の購買意欲を高めるような商品知識やセンス、会話が求められる。その他、洋服の裾やウエスト、袖丈などの寸法直しのため、採寸の知識も必要となる。

・労働条件の特徴

オートクチュール(高級注文服)やプレタポルテ(高級既成服)が中心のブティックをはじめ、全国に支店を持つファッション専門店、百貨店やスーパーの中の服飾ショップ、個人経営の店舗などで働いている。また、子ども向けからミセス向けまで購買層や立地によって様々なタイプの店舗がある。 ファッション専門店やデパートの中のファッションショップの正社員の他に、メーカーやマネキン会社からの派遣社員、アルバイト、パートなど様々な雇用形態がある。女性が多く、80%くらいを占めている。 営業時間は、専門店は午前11時~午後8時、デパートは午前10時~午後8時が一般的である。正社員の場合、早番と遅番の二交替制で、土日祝日も出勤し、平日に2日の休みをとることが多い。 スーパーなどは営業時間が延長される傾向にあり、勤務時間を含めて労働環境が厳しくなっている。またコスト削減のため販売員の多重活用が増え、少数精鋭による販売員構成が主流になっている。また最近ではパート、アルバイトの比率が高くなっていることから、同じ職場の販売員として相互のコミュニケーションが重要となってきている。 ファッション商品販売店では、いかに固定客を確保するかが課題となっており、お客と企業を結ぶ情報の窓口として、販売員の質的向上が求められている。

・参考情報

関連団体 日本専門店協会(J.S.A) http://www.jsanet.or.jp

一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会 http://www.jaic.or.jp

関連資格 販売士(小売商検定) ファッションコーディネート色彩能力検定

コーヒーショップ店員の職業について

・どんな職業か

コーヒーショップ(コーヒースタンド)においてコーヒーなどの飲み物や軽食の調製・提供、商品展示、現金受け渡し、店内清掃などを行う。 多くのコーヒーショップは、セルフサービス方式で、客はカウンターで商品を注文し、料金を支払い、自分で商品を受け取って店内の好きな場所で飲む。店には店長と社員スタッフ、アルバイトスタッフがいて客にコーヒーなど各種飲料、軽食・菓子などを提供する。 カウンターで明るくテキパキと客に応対するのは、主にアルバイトスタッフの仕事で、注文を受けると、大型のコーヒーマシーンで手際よくコーヒーを入れ、客に渡す。他に、ジュース類などの飲み物や、ホットドックなど簡単な食べ物を作って出す。調理済みのサンドイッチ、パン、クッキーの販売も行っている。 社員スタッフは、アルバイトスタッフを訓練したり、サポートをする。また、コーヒー豆や器具を販売している場合は、豆の種類、挽き方、器具の使い方の知識が必要であり、社員スタッフが対応する。 店長はスタッフ全員を統率し、商品の味と品質やサービスを管理し、売上げを伸ばすなど、店の経営者としての責任を持っている。

・コーヒーショップ店員に就くには

社員には、アルバイトスタッフをまとめていく指導力とリーダーシップが求められるため、大学卒業者が多くなっている。中途採用の場合は、経験や能力が重視される。 立ち仕事を続けていけるだけの体力があること、接客やサービス業が好きであることなどが求められる。食品の衛生や金銭を管理する能力も必要である。 正社員のキャリアパスとしては、コーヒーショップ経営会社に正社員として入り、いくつかの店を経験しながら、ストアマネージャー(店長)になる。その後は各店舗の経営指導にあたるフランチャイズチェーン本部のスーパーバイザーになったり、経営会社の幹部社員となっていく。 コーヒーショップはチェーン展開しているが、店舗としてはコーヒーショップ経営会社が直接経営を行っている「直営店」と、フランチャイズ契約を結んだオーナーが経営者である「フランチャイズ店(FC店)」の2種類がある。FC店ではオーナーが店長を兼ねている場合もある。

・労働条件の特徴

朝7時頃から夜は9~11時頃までと長時間営業しているため、交替で働く。社員スタッフは7~8時間くらい、アルバイトスタッフは平均5時間くらい勤務する。土・日・祝日も営業しているため、休日も交替で取る。 1つの店には、店長とそれを補佐する1~3人の社員スタッフ、その他、店によっては40人近くのアルバイトスタッフが交替で働いている。社員スタッフは月給制、アルバイトスタッフは時給制となっている。 若い人が多く働いているのが特徴で、社員スタッフは22~30歳くらい、アルバイトスタッフは学生が中心となっている。社員スタッフには男性が多く、アルバイトスタッフには女性が多いという傾向がある。 コーヒーショップが最初に日本に登場したのは1980年頃で、それ以来、従来からの喫茶店が減る一方、コーヒーショップは駅周辺やオフィス街などを中心に店舗数を伸ばしてきており、今後もコーヒーショップ店員の需要は増えると考えられる。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本フランチャイズチェーン協会 http://jfa.jfa-fc.or.jp

社団法人 日本フードサービス協会 http://www.jfnet.or.jp

社団法人 全日本コーヒー協会 http://coffee.ajca.or.jp

ベーカリーショップ店員の職業について

・どんな職業か

パンの製造販売には工場で大量生産したものをスーパー、コンビニエンスストアなどで販売するホールセールベーカリー方式と、店舗の設備でパンを焼き、そこで直接販売するリテールベーカリー方式があるが、ベーカリーショップでパンを焼いたり、販売するのがベーカリーショップ店員である。 パンを作るには、まず小麦粉、水、酵母(イースト)、塩などの原材料を正確に計る。次に原材料をミキサーで配合し、こね合わせてパンの生地を作る(仕込み)。こね合わせ作業は、ふっくらとパンを仕上げるための重要な作業である。 この生地を発酵(第一次発酵)させた後、分割して丸め、ガスを抜く。しばらくねかせた後、鉄板に載せて最終発酵室(ホイロ)に移す。その後、形を整え、窯に入れて焼き上げる。パンによっては、他の食材をトッピングする最終仕上げの工程もある。 ベーカリーショップ店員の主な仕事は販売であり、お客への応対、レジ、商品の説明、包装、陳列、店の清掃などがある。お客に直に接し、どういう商品が売れるのかをつかむことが店の繁盛へとつながる。

・ベーカリーショップ店員に就くには

パンの製造は男性、販売は女性が中心であるが、最近は製造への女性の進出が目立つ。また、女性のパートタイマーも増えている。 高校卒業者が中心であるが、専門学校や大学の卒業者も増えている。特に必要な資格や条件はないが、パン製造では15~25kgの原材料や生地を扱うので、体力が要求される。販売では、明るく清潔で好印象を与える人柄が望まれる。 さまざまなパンを製造する技能を習得し、独立して自分のベーカリーショップを持つ人もいる。 現在は、パンという単一商品だけでなく、他の食品も販売したり、その店で食べることができるベーカリーレストラン、ベーカリーカフェ等も増えている。 最近、チェーンとしてベーカリーショップを展開する会社も増えている。このような会社ではチェーン本部に勤務し、チェーン全体の運営・管理を行う社員、店長等として店舗を任される社員、各店舗に勤務するパートやアルバイトの社員という構成になっている。

・労働条件の特徴

一般にパン屋の仕事は、朝早いのが特徴といわれている。新鮮なパン作りのためには、暗いうちに起きて仕事を始めなければならない。また、パンは毎日の主食になっているため、休日出勤もある。そのため、交代制勤務となっている。 従業員が千人以上の大企業から、5人以下の小さな店まであるが、圧倒的に多いのは、10人以下の企業である。

・参考情報

関連団体 全日本パン協同組合連合会 http://www.zenpanren.or.jp/

関連資格 販売士(小売商検定) パン製造技能士

美容師の職業について

・どんな職業か

カット、パーマ、カラーリング(毛染め)などの技術を使い、美しいヘアファッションを創り上げる。 さらに髪だけでなく、マニキュアやメイクから着付けまで、全身の美しさを追求するのも美容師の仕事である。お客の要求に最大限こたえ、それに自分の技術と美的センスを加味して、初めて評価を得ることができる。 まず、お客とコミュニケーションをとりながら髪の状態を見る。そしてお客の要望をしっかりと聞き、ヘアスタイルを決めてから作業に入る。馴染みのお客ならカルテを見て検討する。カットには、シザース(はさみ)、レザー(かみそり)、コーム(くし)を使用する。この段階でデザインの大半が決まってしまうので気が抜けない。 カット、シャンプー、ドライヤーという具合に、スタッフで分担することもあり、チームワークも大切となる。要望によってパーマ、カラーリングなどを行う。決まった髪形を作る技術が優れているだけでは十分でなく、お客の好みに合わせて満足させることが必要である。自分の創造性やセンスをプラスしながら、お客の要望にこたえる。

・美容師に就くには

美容師になるには、厚生労働大臣指定の美容師養成校(昼間課程2年、夜間課程2年、通信課程3年)で美容知識・技術を学び、卒業と同時に、美容師国家試験を受ける。 新人の間はシャンプーを担当し、経験を積むにつれて、パーマ、ヘアカラーリング、カットをまかされるようになる。 美容師を3年以上経験し、都道府県知事が指定する講習を受けると「管理美容師」の資格が取得できる。「管理美容師」は2人以上美容師がいる美容室に置くことが義務付けられており、将来独立開業する際に役立つ資格である。 美容師には美的センスや技術はもちろん、社交性や奉仕の精神、機敏さも必要である。一日中立ち作業なので、体力も必要である。 若者に人気の職業であるが、努力や忍耐が必要な仕事でもある。 また、美容室や美容師により人気の差が大きいのが特徴でもある。 努力と才能、センス次第で伸びる仕事とも言え、将来は有名になり、自分の店を持つのが夢であるという人もいる。

・労働条件の特徴

最初は、美容室に勤務するのが一般的である。結婚式場の美容室では、かつらの調整、着付け、化粧などが中心になる。テレビ局や雑誌、広告の撮影現場では、出演者やモデルのメイクアップやヘアメイクをする「メーク」という仕事がある。 勤務時間はどの店も1日8~9時間程度で、成人式や年末は忙しく、深夜まで仕事をすることもある。定休日は火曜日のところが多い。 若者に人気のある職業である一方、仕事に就いてからも、深夜までカット等の練習をして、技術を高めていかなければならない等、厳しい面もある。一見、派手に見える仕事も実は地味な仕事の連続であり、シャンプーで手が荒れ、一日中の立ち仕事と、生半可な気持ちでは出来ない仕事でもある。 美容師の専門学校を卒業し、資格を取れば、就職率は非常に高く、雇用や収入は安定している職業である。

・参考情報

関連資格 美容師国家試験 管理美容師

メイクアップアーティストの職業について

・どんな職業か

メイクアップとヘアセットの技術を駆使して、人をより美しく印象的に見せたり、個性やイメージを表現して、人物を演出する。 仕事は大きく分けて、雑誌・広告物などの印刷物、テレビ番組やコマーシャル・映画などの映像、ファッションショーの3種があり、それらに登場するモデルやタレントのメイクアップやヘアセットを行う。 まず、制作会社や編集者から仕事の依頼を受けると、絵コンテなどの企画プランから、どのようなメイクが求められているかといったイメージをつかむ。必要に応じて、ディレクターやスタイリストと打ち合わせをしたり、確認をとるなどして仕事の概要を把握し、必要なメイクアップ道具、化粧品類、ヘア・アクセサリー類などを準備する。 仕事の当日は、メイクボックスやヘア用具を持ってスタジオやロケ現場に赴く。モデルや俳優が衣装合わせを済ませた後、メイクアップをはじめる。モデルが気分よく撮影に入れるよう、リラックスした雰囲気づくりを心掛け、与えられた時間内に仕上げて、カメラマンやディレクターに確認してもらう。要求されたイメージを作り上げられるように様々な仕上げ技術が必要となる。 また、演出や撮影の邪魔にならない場所で常に待機し、モデルの顔が汗ばんだり、髪型が乱れたときにはタイミングを見て直す。終了後は、モデルのメイクを落とし、ヘアをもとに整える。

・メイクアップアーティストに就くには

入職にあたって特に資格は必要とされないが、ヘア・メイクのテクニック、デッサンなど基本的な技術を身につけるため、専門学校などで学んでおくことが必要となる。現在、ヘア・メイクに携わっている人は美容師出身が多いことから、美容学校へ行き、「美容師」の資格を取って、広告や雑誌の仕事をしている美容室に入るというルートもある。 初めはヘア・メイクを受注するプロダクション、事務所、美容室に勤務する場合がほとんどで、そこで何年か経験を積み、独立(フリー)するケースが多い。2~5人ぐらいのメイクアップアーティストが一つの事務所(プロダクション)をつくるケースや、フリーのメイクアップアーティストの下でアシスタントを勤めた後、独立する例もある。 言葉づかいや礼儀にも常識が不可欠であるほか、社交的で対人関係を大切にし、人から信頼される人間性も求められる。トレンドに敏感であることや、技術や芸術的センスを磨く努力も必要となる。 撮影が早朝や深夜に及んだり、屋外の炎天、寒冷の中での仕事という場合もあるため、体力、健康管理も大切な条件となる。

・労働条件の特徴

就業形態は、ヘア・メイク専門のプロダクションや雑誌などの仕事も受ける美容室に所属する、経験を積んでフリーになる、数人で小さな事務所をつくる、化粧品メーカーの社員として化粧品のデモンストレーションを担当する、など様々なケースが見られる。 就業者は女性が6~7割を占めているが、有名なメイクアップアーティストとして活躍する男性もいる。年齢は20歳代半ば~40歳代が中心となっている。 給与については、化粧品メーカーなどの企業に所属する場合は、その企業の規定による月給制となる。プロダクションに所属する場合は、月給と歩合制を合わせた形をとっている場合が多い。フリーの場合は、契約した仕事量や内容によって報酬が支払われる。報酬の額は、個人の経験や実力、ロケーションの場所、拘束時間、モデル数など条件の違いにより異なる。 労働時間や休日・休暇については、撮影スケジュールに左右されるため、不規則になることが多い。海外ロケーションがあったり、スタジオ撮影で仕事が深夜に及ぶ場合もある。 受注形態の仕事であるため、需要は景気の動向に左右される部分が大きく、現在はテレビ局や広告制作の予算が減り、需要側の要求は厳しくなっており、仕事は優秀な人のところに集中する傾向が見られる。そのため、これから新規参入するには、時代の変化に対応できる能力や技術が必要になると思われる。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本理容美容教育センター http://www.ribikyoiku.or.jp/

関連資格 美容師国家試験

製パン工の職業について

・どんな職業か

製パン工場や個人経営のパン店(ホームベーカリー)でパンを製造する。 原材料の選択から焼き上げまでのすべてを、一人から数人で行う小規模なベーカリーもあれば、一方では、自動化された生産ラインで100種類以上のパンを大量につくる大規模な工場もある。工場では仕事が分業化されており、生地をつくる仕事、成形の仕事、焼き上げの仕事に分かれる。 製パン工の仕事は朝が早い。前日に量っておいた小麦粉、イースト、塩、砂糖、油脂、粉乳、卵などの配合原料を、ミキサーと呼ばれる機械を使って混ぜ合わせ、練り上げて生地をつくる「仕込み」から始まる。 次にパンに使うクリームを炊き上げたり、ジャムやあんの硬さを調節したり、レーズンのようなドライフルーツ類を細かく切るなど製造のために必要な準備をする。 仕込みが終わった生地の練り具合、硬さ、温度はパンの品質や出来映えに影響するので、細心の注意が要求される。 この生地をパン用イーストの働きで発酵させた後、一定量に分割し、手や機械を使ってパンの形を整える。成形した生地を、型や天板の上に収め、一定の温度・湿度に保たれたホイロ(醗酵室)に入れ、再度イーストの働きによって発酵させ、生地を膨脹させる。 パンを焼くときは、その種類に応じてオーブンの温度、時間を設定する。このときの的確な調節によって、パンの焼色や香りが作り出される。焼き上げたパンは、網棚状のラックに並べて自然放冷したり、機械化された工場では温度、湿度をコントロールした冷却工程によって冷却し、そのまま店頭に並べたり、食パンのようにスライス、包装などの加工をして販売する。

・製パン工に就くには

入職にあたって特に資格・免許は必要とされないが、食品についての基礎的な知識を持っていることが望まれる。 パンは種類によって原料配合や製造方法が異なるため、パンづくりの技術を習得するにはかなりの実務経験が必要となる。一般的には学校を卒業してすぐに入職し、パン製造の現場で経験を積んでいくことになる。しかし、機械化された大規模な製パン工場では、製パン工程が分業化されているので、中途採用の人も多く見受けられる。 入職後、はじめは原料の秤量などパン製造の準備工程を担当し、製造するパンの種類や製造の流れを覚えた後、成形や焼き上げの工程を担当して機械の操作を習得し、経験を積むとパンの品質にとって重要な仕込みの工程を担当するようになる。企業によって期間は異なるが、入職後6~7年程度で、本人の適性と能力により「班長・主任」などの現場の監督職に昇進する可能性がある。 パンを製造する技能が身につくと、独立して開業する人もいる。 また、人口の多い大都市や近郊都市では、最近、パンを焼く小型のオーブンを設置し、焼きたてのパンを売る店が増えている。

・労働条件の特徴

パンは保存が利かないため、就業地は消費地である人口の多い都市やその近郊に多い。ホームベーカリーやパン製造工場以外にも、菓子製造業や大きなホテル、デパートの中にパンをつくる部門を持っているところがある。 就業者は男性が多いが、大規模な工場ではパン製造工程が細かく分けられ、作業が単純化しており、パートタイマーを中心に女性も増えている。特に、原材料の分析や、サンドイッチといった調理パンの製造などの分野では、女性が多くなっている。 パンの製造は、仕込みから包装まで8時間ほどかかるため、早朝から深夜までの作業が必要となる。そのため、勤務は交替制を採っている場合が多い。 屋内での立ち作業が中心で、機械化の進んでいない小規模なベーカリーでは、パンを焼くオーブンの前の作業では高温の環境で仕事をすることになるなど、ある程度の体力が必要である。 大規模な製パン工場では今後も機械化が進み、機械の監視作業などが中心になっていくと考えられる。小規模なベーカリーでは、洋菓子製造などと兼業して店の特色を出す所も増えている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本パン工業会 http://www.pankougyokai.or.jp/

社団法人 日本パン技術研究所 http://www.jibt.com/

関連資格 パン製造技能士 食品衛生責任者

バイオリン製造工の職業について

・どんな職業か

楽器の王様がピアノであれば、バイオリンは楽器の女王様といわれ、まれに見る完成度の高い楽器であるが、その製造を行う仕事である。 まず、バイオリンの製作は、部材の加工、組立て、塗装、調整、調弦といった工程を経る。最初に内枠作り、ブロック作り、横板曲げ、ライニング取り付け、裏板剥ぎと削り、パーフリング入れ、表板剥ぎと削り、f字孔あけ、バスバー取り付け、スクロール削り、ペグボックス削り、指板削り、首部削り、上下ナット作り、ネック仕込み、ニス塗装、上下ナット仕上げ、糸巻きのセット、エンドピン取り付け、魂柱作成と合わせ、絃のセット、顎当て取り付けを経て完成させる。しかし、大量生産のできる工場でも、表と裏板のラフ仕上げ、横板曲げ以外、ほとんどの工程で手作業が必要である。 出荷前に、調整、調弦をして、音のバランス、強さ等、全体調整までできるとレベルの高い仕事といえる。

・バイオリン製造工に就くには

バイオリン製造工になるためには、学歴や資格は一切問われない。 しかし、上達の早道は、工場のある事業所に入社をするよりも、まずは、バイオリンの専門学校や工房に入って、勉強や訓練を受け、専門知識を身につけることである。また、必要最低限の演奏技術も要求される。 採用は、需要が急激に変化しない業種であるために、工場でも若干名、工房にいたっては補充程度しかない。しかし、ある程度一人前になると独立、自営する人が多いので、その欠員にたいしての補充採用がある。 バイオリンの製造には、精密かつ美術的な要素も要求されるので、勉強や訓練で身につけた実績を、現場や専門店で生かしつつ、長期間にわたっての修業を積む必要がある。また、演奏家の要求に応えるセンスや細かい仕事をする忍耐力が必要とされる。

・労働条件の特徴

バイオリン製造工は東京に多いが、信州、名古屋、浜松にもいる。 バイオリン製造工の給与については、統計的な数字はまったくないが、企業などの組織では、一般メーカーに準ずる労働条件である。しかし、小規模事業所や工房においては、労働時間が不規則になりやすい。 就業者の年齢層は30歳代から50歳代が多く、男性が多い。就業者数は全国でおよそ400~500人で入職者数は年に数人といわれている。

・参考情報

関連団体 日本弦楽器製作者協会 http://www.jsima.jp/indexjp.htm

舗装作業員の職業について

・どんな職業か

道路工事現場で、アスファルトやコンクリートで舗装を行ったり、道路に標識を取り付け、区画線などを路面に設置する。 アスファルト舗装工は、アスファルト散布機に蒸気を入れ、アスファルトを加熱して溶かし、ポンプを操作して指示された施工路面に噴射し、均一に舗装する。また、舗装路面の両端を機械で突き固め、舗装面を掃除して仕上げる。また、コンクリート舗装工は、コンクリート打設機械を操作し、所定の施工路面にコンクリートを流し込んで充てんし、こてで平らにならす。路面の両端を削って雨水が流れるよう曲面に仕上げる。 道路付帯設備取付作業員は、道路の脇に支柱を立てたり、歩道橋などを利用して、所定の道路標識などを設置する。 また、道路区画線設置作業員は、機械を使用し、樹脂を路面に塗付し、区画線や横断歩道などを設置する。

・舗装作業員に就くには

入職にあたって、特に免許・資格・学歴は問われない。 中学・高校等を卒業してそのまま入職する場合と、他産業からの転職のほか、農業従事者が農閑期などに季節労働者となって働く場合もある。 新規入職者は、一様に現場での実地訓練などを受けながら一人前になる。 また、作業環境によっては、危険な要素もあり、立ち作業の連続なので、体力、注意力、持久力が求められる。

・労働条件の特徴

舗装作業員の仕事の現場は全国にわたっている。就業者は圧倒的に男性が多い。最近は、高齢化が進んでいるといわれている。 公共事業に左右されやすく、また季節労働者の占める割合も高いため、この職業への出入りはかなり激しいようである。 一般的には企業に雇われて働くが、継続して長期間雇われる場合以外にも、雇用期間を定めた臨時工や、一日だけの日雇工として雇用される場合もある。 屋外作業のため、寒暑、騒音、ほこりの他、危険な機械に囲まれた中で作業をしなければならない場合も多い。 公共工事が減少しているが、一定量の労働需要は見込まれる。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本道路建設業協会 http://www.dohkenkyo.com/

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