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産業廃棄物処理技術者の職業について

・どんな職業か

製造・建設・サービスなど各種の産業活動の過程で生じる産業廃棄物(燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、紙くず、金属くず、コンクリートくず、鉱さい、動植物性残さ、ばいじん等)の処理やリサイクルを行うため、各種廃棄物の特性や組成を把握し、技術的知識と関係法令をもとにどのような工程や方法で扱えば適正・安全・経済的に処理できるか、さらにどのように変化させれば材料として再利用できるか等について調査・分析・処理方式の開発、処理計画立案、実施指導等を行う。 産業廃棄物は、工業、建設業、製造業、サービス業など全ての事業活動に伴って生じるものであり、具体的には、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、紙くず、木くず、繊維くず、ゴムくず、金属くず、 ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず、鉱さい、動植物性残さ、動物系固形不要物、動物のふん尿、ばいじん(ダスト類)等が含まれる。産業廃棄物以外の廃棄物は一般廃棄物と呼ばれる。 産業廃棄物は、材料として再利用できるものと、廃棄物として処理するしかないものに分けられるが、廃棄物は一般の製品と違って取り扱い上の注意事項がはっきり示されていない。このため、性質などをよく把握しないで処理すると、爆発や激しい化学反応などを起こして事故にもつながる。また、別の製品の材料として利用できるものがあっても、十分な知識がなければ、リサイクルを進めることはできない。そのために、産業廃棄物を分析して特性や組成を把握し、どのような工程や方法で扱えば適正で安全に、費用も安く処理できるか、さらにどのように変化させれば材料として再利用できるか等を決定することが欠かせない。 環境問題に対する関心が深まり、リサイクルを義務づける法律が次々に定められる現代では、廃棄物処理やリサイクルの専門家として産業廃棄物処理技術者の仕事は、ますます重要度を増している。

・産業廃棄物処理技術者に就くには

廃棄物を分析するためには、分析方法や分析機器に対する知識が必要であるため、高校、専門学校、短大、大学などで化学系の課程を修了した人が多い。また、専門的で広い知識を必要とされていることから、新規学卒者よりも中途採用者が多い。 入職すると、まず廃棄物処理法をはじめとする法律、廃棄物を処理するシステムなどについての教育を受ける。より専門的な内容は、仕事をしながら先輩等に教わっていく。 関連する施設の運転に必要となる「廃棄物処理施設技術管理者」(環境省、日本環境衛生センター)や、「環境計量士」(経済産業省認定、日本環境測定分析協会)、「公害防止管理者」(環境省、産業環境管理協会)など環境測定、公害防止の資格を持っている人が多く、これらの資格を取得すると就職・昇進の上で有利である。 環境や資源を大切にしたいという気持ちがある人に向いている仕事である。

・労働条件の特徴

職場は産業廃棄物が排出される地域の周辺が多く、全国に渡っており、就業者は主に、特別管理産業廃棄物などを分析できる設備を整えた処理会社で働いている。特別管理産業廃棄物は、産業廃棄物の中でも、強酸や強アルカリ、重金属や有害物質などが基準値以上含まれているため、特に取り扱いに注意を要するものとして指定されている。 廃棄物処理施設は悪臭、騒音、振動などがあるが、清潔な部屋で分析する必要もあるために、環境面は整っているともいえる。就業者の7割は女性である。 扱う物が廃棄物であるため、給料の面では比較的恵まれている。

・参考情報

関連団体 社団法人 全国産業廃棄物連合会 http://www.zensanpairen.or.jp/

関連資格 環境計量士 公害防止管理者 廃棄物処理施設技術管理者 特別管理産業廃棄物管理責任者

看護師の職業について

・どんな職業か

看護師は「診療の補助」と「療養上の世話」を通じて、病気やけがの治療を受ける人々や介護を必要とする人々、体や心の健康上の様々な問題を抱えながら生活する人々を支える。 病院・診療所などの医療施設では、患者への医療の提供に、医師・薬剤師・栄養士・臨床検査技師・理学療法士・作業療法士・医療ソーシャルワーカーなどの専門職種とともに医療チームの一員として参加する。現代医療には、救命救急医療・高度先進医療・リハビリテーション・生活習慣病の管理・精神医療・終末期医療など多様な側面があり、看護師は、医師が診断や治療を効果的に進められるよう、診察や検査、処置を補助する(診療の補助)。採血や注射、点滴の一部は医師の指示を受けて看護師が行うこともある。常に変化する患者の状態(体温や脈拍、呼吸、血圧、痛みや苦痛の程度、意識状態など)を把握し、医師の判断を助ける。介護保険施設・社会福祉施設では、医療施設と比べて医師の関与が少ないため、看護師は日常的な医療管理や緊急時の判断を求められることが多い。訪問看護ステーションの看護師は患者宅を訪問してケアを行うほか、家族への支援も行う。学校や企業の健康管理部門では健康管理や心身の保健相談に応じている。 どのような領域にあっても、ひとの「食べる」「休息する」「排泄する」「清潔を保つ」などの営みが安全に苦痛なく、その人らしい尊厳を保ちながら快適にできるよう、環境を整え手助けすること(療養上の世話)は、患者やその家族への心理的なサポートとともに、看護師の仕事の中でも重要な位置を占めている。またケアの受け手との間での確かなコミュニケーションを図る能力も求められている。 特定の領域について高度な知識と実践力をもつ「専門看護師」「認定看護師」資格の認定制度がある。

・看護師に就くには

高校卒業後、大学・短大・専門学校で3年あるいは4年の専門教育を修めたのち、国家試験に合格することが必要である。 養成機関の入試倍率は年度や学校によってばらつきがあるが、大学で4~7倍程度、専門学校では2~4倍程度である。学校では、基礎・専門科目の講義の他に、療養上の世話や診療補助業務の実践能力を身につけるための技術教育が行われるが、あわせて医療施設だけでなく介護・福祉施設や訪問看護ステーションなどでの実習を経験する。 科学的な根拠に基づいて患者の状態を正確に観察・判断し、的確に対処できる理性と学識、人間の生命に直結した仕事ゆえの責任感や忍耐力が求められる。患者の心を支えるためにも、他者を理解し、受け入れる姿勢とコミュニケーション能力が重要であり、心身の健康も重要な要素となる。 学費は学校の種類(大学・短大か専門学校か)や設置主体(国・公立か私立か、医療機関・医療関係団体などの付属かどうか、など)によってかなり幅がある。各種の奨学金制度も利用できる。 看護師の免許を得た人は、さらに1年以上の専門教育を修めた上で保健師・助産師それぞれの国家試験受験資格を得ることができる(平成22年4月施行。在学者には移行措置あり)。従来は、大学では4年間で看護師課程と並行して保健師課程を学び、看護師国家試験とともに保健師国家試験の受験資格を得ることもできた。助産師課程は選択制としている大学が多い。しかしながら、保健師・助産師教育期間が1年以上となることから、これらの課程は看護師課程と切り離し、大学院等での教育への切り替えが検討され始めている。 准看護師は准看護師学校や看護高等学校卒業し、都道府県の試験に合格すると准看護師の免許が交付される。現在、准看護師の数は減少してきている。

・労働条件の特徴

医療や介護の現場では1日24時間、1年365日を通じてのケアの提供が求められており、これに応えるための勤務形態がとられている。交替制の勤務は、1日24時間を2ないし3のシフトからなるローテーション勤務でカバーする。たとえば病院の入院部門で3交替制で勤務する1人の看護師の1週間は、1回8時間労働の昼間の勤務(日勤)を3回と、夕方から真夜中にかけての8時間労働の夜勤(準夜勤)を1回、真夜中から朝までの8時間労働の夜勤(深夜勤)を1回の、計5回の勤務からなる。土曜・日曜・祝祭日も交替で出勤するため、これらの日が必ずしも休日にならないこともある。夜間の対応体制は働く場の特徴に応じて様々であり、看護師の勤務も、夜間は緊急時の呼び出しに応じる待機体制をとるもの、利用者からの電話対応のみのもの、夜間対応を要しないものなどがある。 看護師就業者数は約88万人(平成20年末・准看護師を除く)、男性の比率は5%程度であるとされる。夜勤がある職場では夜勤回数に応じて夜勤手当が付加されるため、特に若い時期には同年代の女性労働者と比較して給与水準は高い傾向がある。 看護師は資格職種であり、個々のライフステージに応じて働き方や働く場を選びながら働き続けられるよう、働き続けられる職場づくりの促進が進められている。

・参考情報

関連団体 厚生労働省医政局看護課 http://www.mhlw.go.jp

社団法人 日本看護協会 http://www.nurse.or.jp

関連資格 看護師 准看護師 介護支援専門員(ケアマネジャー) 養護教諭

理学療法士の職業について

・どんな職業か

理学療法士は、障害のある人の身体機能の回復や維持のために、医師をはじめとする医療スタッフと協力して治療や運動の指導を行う専門家(Physical Therapist、通称PT)である。 理学療法の対象は、脳性マヒ、事故や病気による障害、脳卒中後遺症や老化による障害など、幼年期から老年期にわたり様々である。交通事故や生活習慣病が増え、高齢化が進んだ現在、身体の機能に障害のある人が増えている。理学療法士は、医師から依頼された理学療法の内容を点検し、注意する点や行ってはいけない動作を考えたうえで、患者の筋力などを検査する。その結果をもとに患者の障害の状況を明らかにし、他の診療部門からの情報も加えて治療目標や治療計画を立てる。 治療の中心は運動療法で、身体機能回復のための関節可動域練習、筋力増強練習、神経筋促通運動、歩行動作などの日常生活動作練習を通じて、自立した生活ができるように指導する。運動療法の補助として温熱を利用したり、電気刺激や超音波などの物理療法を行うこともある。 患者それぞれの状態にあわせて最適な治療を行い、身体的にも精神的にも回復を援助して自立を促すのが、理学療法士の役割である。

・理学療法士に就くには

理学療法士として必要な知識と技能を養成校で3年以上修得し、国家試験に合格して免許を取得することが必要である。 養成校の教育内容は、基礎教養科目、解剖学、生理学、運動学、病理学などの基礎医学、臨床医学や社会福祉学、地域リハビリテーション、病院やリハビリテーションセンターでの臨床実習を含む理学療法などからなる。 入職経路としては、卒業した養成校からの紹介や、専門誌などの求人広告、リハビリテーション関係者からの情報等がある。現状では求人が多く、就職率は良好である。 理学療法士は、専門領域の知識や技術のほか、評価や治療運動を行うとき、正しい場所に適切に力を加えたり、患者の姿勢のバランスを保持したり、移動の時に介助することができるよう、相応な体力と繊細な神経が要求される。 また、障害のある人々やその家族に治療の意味を説明したり、社会的自立を援助するため、包容力や説得力なども必要である。 専門能力の向上を図るために、各職場での研修の他に、日本理学療法士協会などの主催する学会や各種研修会などの機会も設けられている。

・労働条件の特徴

主な職場は病院やリハビリテーションセンターであるが、肢体不自由児の施設や老人ホームなど社会福祉分野で働いている人もいる。就業地域は医療施設の集中している都市部が中心である。 就業者は男女同数位で、他の職業への転職者は少ない。 作業の環境は、施設内の運動療法室や日常生活動作室での治療・練習が多い。また、物理療法室や水治療法室などで、機械器具を操作する治療も行う。 賃金・労働時間・休日・休暇などの労働条件は、勤務先の病院・施設などで働く他の医療技術者と同様の水準である。労働時間は昼間勤務がほとんどであるが、病院・施設によっては月1~2回の宿直がある場合もある。 高齢化の進展や障害の重度化などにより、リハビリテーションの重要性が高まっており、人材が大幅に不足していることから、国の施策としても理学療法士の養成が急がれている。今後も、在宅ケア・地域リハビリテーションの充実に伴って、医療機関だけでなく、福祉領域への進出も増えるものと考えられる。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本理学療法士協会 http://www.japanpt.or.jp

関連資格 理学療法士

福祉用具専門相談員の職業について

・どんな職業か

福祉用具専門相談員は、介護を必要とする高齢者や障害者が自宅で安心して暮らすことができるよう、車椅子や特殊ベッドなどの福祉用具の貸与サービスを行う事業所に勤務し、利用者や家族に対して適切な用具の選び方、使い方をアドバイスする。 「福祉用具」とは、心身の機能が低下し日常生活を営むのに支障のある高齢者や障害者の日常生活上の便宜を図るための用具、これらの人たちの機能訓練のための用具をいう。その種類は、車椅子、特殊ベッド、褥瘡(じょくそう:床ずれ)予防用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、移動用リフトといった大きなものから、障害者用の食器のような小さいものまで多岐にわたっている。最近では、新しい技術がどんどん福祉機器・用具に導入され、応用分野も種類も多くなっていることから、その利用には専門的知識が必要となってきている。 福祉用具専門相談員は、それらの福祉用具の貸与、販売を行う事業所において、利用者、家族とのコミュニケーションを通じて、介護を受ける側、行う側双方の立場を理解し、要介護や障害の程度、住宅構造・環境を考慮した上で、適切な用具の選び方、使い方をアドバイスする。また、必要に応じて利用者の家庭を訪問し、アドバイスをすることもある。

・福祉用具専門相談員に就くには

介護保険制度の下で指定居宅サービスとして福祉用具の貸与事業を行う事業者は、各事業所に2名以上の福祉用具専門相談員を配置することが定められている。 専門相談員になるためには、厚生労働大臣が指定する講習会を修了する必要がある。ただし介護福祉士、義肢装具士など一定の資格取得者については、講習を受けなくても要件を満たしていると認められることがある。介護保険施設の職員やホームヘルパーがそれぞれの業務で役立てるために取得することも多い。

・労働条件の特徴

介護保険制度においては、福祉用具の貸与が保険給付の対象とされており、福祉用具専門相談員は、福祉用具の貸与、販売を行う事業所で働く。職場は全国に渡る。 働く時間は朝から夕方までの勤務形態が多い。 介護保険制度の導入とともに福祉用具の利用者が増え、用具の種類も多様化してきたが、必ずしも必要な用具をうまく利用できていないという声もきかれる。こうした中、福祉用具専門員は、福祉用具に関する専門的な知識に加えて介護福祉や医療に関する幅広い知識をもとに、総合的なアドバイスを行うことが期待されている。

・参考情報

関連資格 福祉用具専門相談員

ゲームクリエーターの職業について

・どんな職業か

家庭用ゲーム機、ゲームセンター、パソコン、携帯電話等で遊ぶゲームソフトを制作する。 ゲームソフトは、一般的にいくつかの専門的技術・能力を持つ人がプロジェクトチームを組んで制作する。ゲームクリエーターの名称や人員構成は各ゲームメーカー・制作会社ごとに異なるが、大きく分けて次の4つの担当に分けられる。 「プランナー」は、ゲームの構成やシナリオを制作する。ゲーム全体の流れをつかみながら、状況やセリフなどを細部まで緻密に設定する。 「グラフィックデザイナー」は、ゲーム内容に適したキャラクターやアイテム、背景などを作成し、それをCG(コンピュータグラフィックス)画像として仕上げる。キャラクターデザインに関しては有名漫画家やイラストレーターなどに依頼することも多くなっているが、その場合はCGによるさまざまなバリエーション画像の制作を行う。 「プログラマー」は、キャラクターの動きやゲームの進展を司るシステムを、コンピュータ言語によって作成する。 「サウンド」は、ゲームに挿入される音楽や効果音を制作する。

・ゲームクリエーターに就くには

高卒から専門学校卒、大学卒まで様々な人が活躍している。ただし、絵やデッサン・描画能力が必要な「グラフィックデザイナー」には美術系の大学や専門学校卒業者、音楽の知識が必要な「サウンド」には音楽大学卒業者が多い。 一般的にはゲームソフトメーカーまたは制作プロダクションに入社する。ただし、人気職種のため就職するのはかなり難しく、ある程度の能力が必要となる。入社後、すぐに責任のある仕事が任せられることはなく、それぞれの職種の先輩にアシスタントとしてつき、2~3年過ごす。その間に実際の制作現場でスキルやノウハウを習得する。その後、実力が認められて初めて重要な仕事を任される。実力をつければ、よりよい条件での転職や、独立のチャンスもある。 「プランナー」には豊かな発想力と緻密さ、「プログラマー」にはコンピュータ言語によるプログラミングに精通していること、「グラフィックデザイナー」には絵やデッサン・描画の能力、「サウンド」には音楽的知識や感性が求められる。また、どの担当でも、新しいもの、面白そうなものに対して敏感に反応する感性や探究心が重要となる。

・労働条件の特徴

ゲームソフトメーカーまたは制作プロダクションで働いている。地域的には、東京などの大都市圏に多い。 職場は少数精鋭のスタッフで運営されている場合が多い。若年層が多く、グラフィックやサウンドの担当者には女性も多い。 クリエイティブな仕事なので、時間の拘束はゆるやかで、コアタイム(午前11時から午後4時ぐらいまで)は会社にいる義務があるが、後は自由というフレックスタイム制も多い。ただし、制作の追い込み段階では、深夜や泊まり込みで働くこともある。給与は各社の賃金体系に従っているが、個人の能力の違いによって収入に大きな差が生じる場合もある。また、ヒット作を担当したスタッフに対しては報奨金制度を設けているところもある。 家庭用ゲーム機やパソコンの普及や高性能化に伴い、ゲームの内容もさらに高度なものに変化しており、有能なスタッフに対する需要は多い。ゲームは日本のデジタルコンテンツ産業の輸出製品として最も期待されており、より幅広い人材が必要になると予想される。

・参考情報

関連団体 社団法人 コンピュータエンターテイメント協会 http://www.cesa.or.jp/

社団法人 日本アミューズメントマシン工業協会 http://www.jamma.or.jp

CGデザイナーの職業について

・どんな職業か

コンピュータが持つ図形作成や描画などのグラフィカルな機能を使用して、図形、絵、映像、アニメーションなどのデザインを行う。 コンピュータによってデザインされた図形や映像をコンピュータグラフィック(CG)と呼び、そのCGをつくるのがCGデザイナーである。 CGには「2次元」と「3次元」の2種類があり、2次元は平面で奥行き情報がなく、3次元は奥行き情報があり、現実の空間のようなリアルな映像表現ができる。「CGデザイナー」は主にこの3次元のCGを制作する。 CG制作には、コンピュータにインストールされた専用のアプリケーションソフトを使用する。 3次元CGは次のような一連の工程で作成される。仮想の3次元空間の中でCGによるモデル(立体形状)を作成し(モデリング)、モデルに質感をあたえ(マテリアル設定)、モデルに動きを付ける(アニメーション付け)。そして、モデルをシーン内にレイアウトし、カメラとライト(光源)を設定し(シーン構築)、仮想の3次元空間内に設定されたモデル、カメラ、ライトなどの情報から2次元CG画像を生成する(レンダリング)。最後に、生成された2次元CG画像を合成したり、エフェクトを加える(コンポジット)。 規模の小さい仕事、例えば携帯電話用ゲームなどの場合は、全ての工程を1人のデザイナーが担当することもあるが、規模の大きい仕事、例えば高度な技術を豊富に盛り込んだゲームや、映画などの場合は、複数のCGデザイナーが分業して担当する。 できあがった3次元CGは、ゲーム、映画、アニメ、パチンコ、コマーシャルなどのエンタテインメント分野、医療・操縦訓練などのシミュレーション分野、製品や建築のデザイン分野など、多方面に使われている。

・CGデザイナーに就くには

学歴はあまり重視されない。必要な資格、免許等も特にない。造形力やセンスが重視される場合が多いため、大学や専門学校などで美術やデザインを勉強していれば、入職に有利である。新卒の場合、最初から専門的なスキルは必要ないが、CGの知識や3次元CG制作専用のアプリケーションソフトの操作経験があれば、より有利となる。 集団で1つの作品を制作することが多いため、コミュニケーション能力や協調性が重視される。長時間におよぶ地道な作業が多いため、根気強さも必要である。 中途採用では経験者が求められる場合が多い。 Webブラウザや携帯電話で稼働する簡易なゲーム(カジュアルゲーム)制作などの規模の小さい仕事を担うCGデザイナーと、ゲーム専用機で稼働するハイエンドゲーム制作などの規模の大きい仕事を担うCGデザイナーとでは、求められる能力が異なる。前者の場合、様々な役割を1人でこなせるジェネラリストであることが要求されるが、後者の場合は仕事の分業化が進行しているため、1つの役割に特化したスペシャリストであることが要求される。 例えばモデリングのスペシャリストは造形力が重視され、アニメーションのスペシャリストは演技や演出の知識が重視される。ただし、担当外の役割に関する知識や興味は全く必要とされない、というわけではない。集団作業を円滑に行うためには、担当外の役割に関する情報も積極的に吸収しようとする姿勢が大切である。

・労働条件の特徴

デザイン会社、映像制作会社、ゲームソフト開発会社などに所属している人と、フリーランスで仕事をしている人がいる。東京とその近郊、大阪、福岡など、大都市でのニーズが高いため、大都市周辺で働いている人が多く、さらに、比較的若い人の割合が高い。 経験や能力が評価されて、給料や報酬に反映される。個々に自分の担当分の作業を行う割合が高く、労働時間や休日は、比較的自由な体制をとっていることが多い。締め切りが迫ると、残業や休日に仕事をすることが多い。 コンピュータ技術の進歩に合わせて、年々用いられる技術が高度になっており、高い技術と豊かな経験をもつCGデザイナーが求められている。 また、制作体制の国際化も進行しており、欧米やアジアの制作会社と協力する場合や、海外の情報を入手するために、英語力も必要とされる。

・参考情報

関連団体 財団法人 デジタルコンテンツ協会 http://www.dcaj.org

CG-ARTS協会 財団法人 画像情報教育振興協会 http://www.cgarts.or.jp

関連資格 CGクリエイター検定

ジュエリーデザイナーの職業について

・どんな職業か

ジュエリーデザイナーとは、指輪、ネックレス、ブローチ、イヤリング、メンズのジュエリーなどの「身を飾る装身具」をデザインする職業の総称である。 ジュエリーデザイナーには、いろいろなタイプのデザイナーがいる。まず、貴金属や宝石にとらわれず、あらゆる素材を使用してジュエリーをデザインするデザイナーである。また、宝石や、プラチナ、金・銀といった貴金属などの素材を使用してジュエリーをデザインするデザイナーもいる。前者は主にデザインから製作までを個人で行い、個展などで作品を発表し、販売している場合が多い。後者は大きく3つのタイプに分かれる。第1は、ジュエリーを製作したり、販売する会社に勤めて流行やニーズに合わせたジュエリーをデザインする企業内デザイナーである。第2は、独立して、企業にジュエリーのデザインを供給しているフリーランスデザイナーである。第3は、会社を興し、自分でデザインしたジュエリーを自社で製作し販売まで行っている自営のデザイナーである。 企業内デザイナー、フリーランスデザイナーは、まず商品開発にあたり何をどのような対象に向けてデザインするかを打ち合わせ、デザインをおこす。デザインが決まると、製作者と打ち合わせ、製品が完成するまでを監修する。フリーランスデザイナーの中にはデザインだけではなく製品を完成させて、それを企業に販売している人もいる。会社を経営し、自分のデザインを製作、販売しているデザイナーの場合は、デザインから、製作の監修、コスト計算、在庫管理、販売など全ての業務を行う。

・ジュエリーデザイナーに就くには

高校、大学で美術、金工等を専攻して基礎を学ぶ。またはジュエリーの専門学校で専門知識を学ぶほか、独学で学ぶこともある。国家試験のような資格はない。 学校を卒業した後、企業に就職してデザインを行い、経験を積み、その後独立し開業する。卒業後、企業に就職せずに、自身で活動し経験を重ねていく場合もある。日本だけではなく、世界的なデザインコンテストが多種あり、登竜門として新人に門戸を開いている。これに応募し入選・入賞を重ねたり、個人で個展等を開いてジュエリーデザイナーとしての知名度をあげていく。 デザイナーには、デザインだけを行い製作は他者にゆだねるタイプと、デザインから製作までを行うタイプがいるが、いずれにしても製作に関する知識や使用する材料(金属、宝石)の特性に関する知識は必要である。デザイン画は手書きが主体だが、最近はCADを使用したデザインソフトの開発も進んでおり、コンピュータの知識が重要となる場合もある。常に新しいデザインや消費者の好みの動きに気を配り、豊かで独創的な発想力を高めていくことが求められる。

・労働条件の特徴

企業で働く場合、勤務地は都市圏か山梨県甲府市など地場産業でジュエリーに関わりのある地域になる。企業に就職するのでなければ、全国どこででも仕事をすることができる。 労働時間は、企業内デザイナーの場合はその企業の定めた就労時間に準ずる。時期によっては、残業時間が多くなることもある。フリーランスデザイナーの場合は、デザインの締め切り間近、または仕事が集中した時とそうでない時で就労時間が不規則になる場合が多い。販売までを業務としているデザイナーは、販売地域が広範囲の場合は出張も多く、時間も不規則になる場合が多い。 年齢層は企業内のアシスタントデザイナークラスの20歳代から、キャリアを積んだデザイナーでは70歳を超えても活躍している人もいるなど幅広い。 最近の傾向として、企業内デザイナーの需要は減少しているのが実情である。フリーランスの場合は、能力差によってかなり需要が異なり、キャリア、知名度が高ければ、需要は多い。企業内デザイナーが開業する場合もフリーランスと同様であり、キャリアや知名度が重要となる。

・参考情報

関連団体 (社)日本ジュウリーデザイナー協会 http://www.jjda.or.jp

ブックデザイナーの職業について

・どんな職業か

本の作者の製作意図に沿いながら、自身の視覚的表現及び感覚などの技術を動員して、本の表紙やカバーの装丁を行う。 装丁は、書店での第一印象を重視するのか、読者の家庭で存在感を発揮させるかなど、その製作意図によって様々に変化する。カバーなど本を保護するパッケージとしての要素と同時に、書店の中で本を引き立たせるための視覚的表現能力の両方が必要になる。 まず、作者や編集者と打ち合わせを行い、本の内容や編集者の意向、購入のターゲットとなる読者層などを把握する。さらに、先行している本文の原稿を読み、制作する本の理解を深める。絵画やイラスト、写真などの素材を集め、内容のイメージを壊さずに、よりイメージをふくらませたり深めたりする作品を提案する。デザイン案を複数制作し、出版社などの編集者と検討を行う。ブックデザイナーの素案がそのまま通ることもあるが、最終デザイン決定までは、幾多の時間を要することが多い。決定したデザインにしたがって、完全版下制作まで行うことが多い。デザインは、パソコンを使用して作成することが近年、多くなってきており、その場合には印刷所に入稿できるデザインのデータを作成する。 ブックデザイナーの役割は、本のカバーや表紙の装丁だけではなく、本の内容についてどのような用紙にどのような活字を用いて印刷を行うのか、本全体の設計に責任を持つ立場にある。本文の文字の大きさや字体、目次、扉などを手がけることも重要な仕事である。

・ブックデザイナーに就くには

美術系大学やデザインの専門学校などでデザインの基礎や技術を学び、ブックデザイナーとして活躍している人の事務所に入り、アシスタントとして装丁に必要な技術と知識を身につけるのが一般的なコースであるが、独力で研鑚し、この業界に参入している人も多い。視覚的表現技術(デザイン)及びセンス、文学的な素養が必要とされるため、編集者や出版社の社員、グラフィックデザイナーなどからブックデザイナーになる場合もある。 本の制作に携わる職業のため、タイポグラフィー(フォント)と呼ばれる文字と紙(素材)についての知識を欠かすことができない。アシスタントとして知識を身につけ、次第にブックデザイン全般を任されるようになる。また、現在はコンピュータを使用したデザインが主流のため、この技術も習得する必要がある。 一連の技術を身につけた後、フリーとして独立することが多い。

・労働条件の特徴

出版社の社員(企業内デザイナー)として、その出版社で出版する本のデザインを専門に行うデザイナーもいるが、その数は少なく、フリーもしくはグラフィックなど他の分野との兼業で活躍することが圧倒的である。アシスタントとして事務所に勤めている期間は、あまり収入面での期待はできない。 出版スケジュールに従った締め切りがあるため、締め切りに間に合うように仕事を進める必要がある。スケジュールによっては、何冊もの本のデザインをかけ持ちしたり、深夜まで作業を行ったりすることもある。また、編集者とのやりとりや印刷所とかけ合うなど本の出来上がりまで妥協のない強い忍耐力が必要とされる仕事でもある。

・参考情報

関連団体 日本図書設計家協会 http://www.tosho-sekkei.gr.jp/

フラワーデザイナーの職業について

・どんな職業か

生活文化に潤いを与えるため、生花を中心とした装飾作品を制作する。 具体的には、フラワーショップなどで希望する商品を予算内で仕上げたり、百貨店などのディスプレイを生花で装飾したり、フラワーデザインのスクールにおいてデザイナーの育成や趣味で愛好する人々への教授を行ったりする。 フラワーショップのデザイナーの場合は、お客の要望にあった花束やアレンジメントを制作する。お客の目の前で制作することが多いため、スピードが要求される。生花の仕入れ、管理、販売なども行う。 ディスプレイの装飾を行うデザイナーの場合は、装飾の完成予想図をプレゼンテーションして依頼を受け、作品を制作する。フラワーデザイン以外の部分はディスプレイ制作会社に依頼することが多いため、プロデュース力も求められる。 フラワーデザインの講師をするデザイナーの場合は、花の扱い方だけではなく、色彩、流行、ファッション等の幅広い知識が求められる。生徒に対して花の魅力を的確に伝える指導力も必要とされる。

・フラワーデザイナーに就くには

入職に際して学歴は必要とされないが、芸術系の科目を履修していれば有利である。農業高校や園芸高校、専門学校のフラワーデザイン科、日本フラワーデザイナー協会認定公認スクールなどで専門的な知識や技能を身につける場合が多い。 フラワーデザインの愛好者は多いが、実際に職業として続けていくためには、多くの経験と相当の技術を身につけることが必要とされる。それだけの実力があれば、独立・開業することも可能である。 資格としては、フラワー装飾技能士(国家資格)とフラワーデザイナー資格認定試験があり、資格を得ていれば就職の時に有利である。 大手のフラワーショップなどを除き、新卒の採用はほとんど行われていない。フラワーショップのスタッフやスクールの講師アシスタントなどを中心に中途採用が行われている。 花を扱う職場のため華やかなイメージがあるが、花によってそれぞれ異なる扱い方が要求され、水揚げの処理や手入れの方法など地道な作業も多い。薬品などの取り扱い方法なども学ぶ必要がある。

・労働条件の特徴

フラワーショップが職場のため就業場所は全国にわたるが、東京や大阪などの大都市圏で働いている人の割合が高い。大規模なフラワーショップは少なく、大部分は数名で運営されている。 就業者の男女比では、女性の割合が圧倒的に高い。しかしながら、近年男性の活躍も多くなっている。年齢では、若年層の増加が見受けられる。 労働条件は、フラワーショップに勤務する場合には週休二日が一般的である。しかし、土日もオープンしているショップが多く、休みは交代で取るため不規則となる。勤務時間も、ショップの営業時間に合わせてシフト制で勤務することが多い。ディスプレイのデザイナーの場合は、百貨店等の閉店から開店までの間に作業をすることが多く、その場合には徹夜で作業をする。 花や緑が持つ情操的な見地から、社会教育への普及が進み、指導者としての活躍の場が増加している。有名デザイナーの人気は高く、潜在的な需要は増加傾向にあるといえる。

・参考情報

関連団体 中央職業能力開発協会(JAVADA) http://www.javada.or.jp/

(社)日本フラワーデザイナー協会 http://www.nfd.or.jp/

関連資格 フラワー装飾技能士 フラワーデザイナー

一般事務員の職業について

・どんな職業か

特定の分野の事務を専門的に行うものではなく、様々な事務の仕事を全般的に行う。 規則、業務手順書、手続き、慣習的な方法などによって定められた、定型的な事務作業に従事する。事務作業は多種多様であるが、文書の作成や整理、発注伝票や受注伝票の作成と管理、各種台帳の管理、生産や売上など営業資料の作成や管理、社内の各種届出書類の管理など、書いたり、計算したり、点検したりする仕事が中心である。文書の作成や集計などではパソコンを使用し、また、コピー機やFAXを使用するなど、事務機器やOA機器に接することが多い。 また、郵便物の発送、物品の受取り、電話の取次ぎ、事務用品など消耗品の補充と注文等々細々とした仕事を受け持ち、来客への対応やお茶だしなどをすることもある。

・一般事務員に就くには

高校や短大などを卒業し、企業や団体などに採用され、様々な部署に配属されて事務作業を行う。 中途採用については、人材派遣会社などに入社し、受託先の企業や団体などに派遣されて仕事をすることが多い。 補助的な業務から始めて経験を積み、思考判断や創意工夫を行いながら事務処理能力を向上させる。事務処理の管理監督的な職に就く場合や、司法書士や行政書士などの資格を得てコンサルタント的な業務に転向する場合もある。 事務処理の高度化、専門化により、コンピュータ処理能力、文書作成能力、簿記、英会話など仕事に関連のある技能や資格が求められている。そのため、各種講習への参加や通信教育の受講などスキルアップのための自己啓発が必要となる。

・労働条件の特徴

民間企業、官公庁、各種団体など事業を営むところは必ず事務の仕事が発生するため、職場は全国に渡っている。 就業者の男女比では女性の割合が高い。多様な人材確保や事務の合理化のため、契約社員や派遣社員の占める割合が年々高まっている。 就業時間は午前9時から午後5時までで、週休二日制がほとんどである。月末など、伝票や文書の締め切りが集中する時期には、残業をすることもある。 労働需要は安定しているといえる。単純な事務作業に関しては、正社員の割合が減り、派遣社員、契約社員、パートタイマーなどの割合が増えつつある。

・参考情報

関連資格 ビジネス・キャリア検定 コンピュータサービス技能評価試験

医療事務員の職業について

・どんな職業か

病院において、診療費用を請求するための書類(レセプト)の作成を行ったり、窓口において、外来の受付、診察料の請求、入退院の手続きなどを行う。 診察が終わった患者のカルテを見て、診察の内容、検査の種類、薬の量などをコンピュータに入力して点数化し、患者が自己負担する金額を計算する。保健診療がほぼ全てであり、保健診療では疾病名に対応した治療、投薬や療養の基準に基づいてレセプト(診療報酬請求明細書)を作成する必要があり、また、そのチェックが必要となる。多くの病院において保険請求事務はコンピュータで処理されるため、見落としや誤りがないかどうか、打ち出されたレセプトのチェックを慎重に行う。レセプトは、毎月の決められた期日までに国民健康保険であれば国民健康保険団体連合会に、社会保険であれば社会保険診療報酬支払基金に提出する。 また、窓口において外来患者の受け付けを行ったり、新規患者のカルテを作成したり、診察料の計算と会計をしたり、カルテの整理と保管をしたり、入退院の手続きをしたりすることもある。

・医療事務員に就くには

学卒後すぐに入職することは少なく、専門学校や通信教育などで薬価点数や診療報酬点数の換算方法、請求書の作成の仕方、カルテの見方などを勉強してから、入職する場合が多い。特別な国家資格認定は必要とされない。民間で認定されている医療事務の資格を持っていれば有利であるが、入職の必須条件ではない。 診察料と投薬料の点数など簡単な計算から始めて経験を積み、レントゲンや注射、検査、手術、入院料など複雑な点数計算をするようになる。 書類に転記し点数を計算する反復作業のため、根気のいる仕事である。見落としや間違いがないように注意深さが求められる。医師の指導を受けながら経験を積み重ね、多くのカルテをこなして慣れることが必要である。

・労働条件の特徴

診療では必ず必要な業務のため、全国的に需要があり、病院、診療所、調剤薬局などで働いている。 厚生労働省「病院報告」(2008年)によれば、全国の病院(診療所、調剤薬局を除く)において約17万人が事務職員として働いている(常勤換算値、非常勤者の場合は1週間の勤務時間÷医療施設で定めている1週間の勤務時間により算出)。 病院の診察時間中に勤務し、診察が休みの土日などが休日となる。また、大きな病院では、救急患者の受入れに備えて夜勤をしたり、休日に交代で出勤して入院患者の事務手続きをすることもある。レセプトの提出日が決められているため、その時期は忙しくなり、残業することもある。 大きな病院では常勤の事務職となることが多いが、医院や診療所などではパートタイマーで働くことが多い。人材派遣会社から病院に派遣されたり、病院と直接契約してフリーで働くこともある。 コンピュータ化が進み、点数に換算して転記する作業は迅速化され、算定された点数に誤りがないか確認する作業にも重点がおかれている。

・参考情報

関連団体 日本医療事務協会 http://www.japanmc.jp

財団法人 日本医療保険事務協会 http://www.shaho.co.jp/iryojimu

財団法人 日本医療教育財団 http://www.jme.or.jp

関連資格 診療報酬請求事務能力認定試験 医療事務技能審査試験 医療保険請求事務者認定試験

スーパー店員の職業について

・どんな職業か

スーパーで、お客が買い物しやすいように、食料品、衣類、日用品などの商品を適切にならべ、少なくなった商品の補充を行いながら来店客に応対し、商品の販売を行う。 まず、店頭へ商品を並べる前に、発注どおり納品されているかのチェック作業を行う。商品の一部を売場にならべ、残りを倉庫などに保管する。その日の販売方針にしたがい、売場に値札を取り付け、必要に応じて広告を出す。生鮮食料品を扱う場合は、商品を陳列する前に鮮度を保つための準備作業を行ったり、小分けして包装したりする。 営業時間中は、商品の売れゆきを常に確認しながら少なくなった商品を補充し、見つけやすいよう商品の並べかえを行うなど、陳列に工夫をこらす。お客から売場に関する質問などがあった場合には適切に応対し、案内する。 お客が商品を買うときには、レジ係に入金処理を依頼し、お釣りとレシートを渡し、包装した商品を手渡す。

・スーパー店員に就くには

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。作業についてのマニュアルが用意されているので参照し、上司や先輩の助言を受けながら仕事を覚える。ただし、生鮮食料品の加工を行う場合には、マニュアルを参照するだけでなく、技能と経験が必要になる。 従業員の採用は、新規学卒の場合には学校経由で、中途採用の場合は求人広告によって行われる。年齢や性別による制限は少ない。 パートタイマーや学生アルバイトが多いのが特徴で、その採用は店長の権限で行われる。最近では、パートタイマー契約の社員を勤続年数、勤務時間や勤務態度に応じて定時社員や準社員にして、より責任のある仕事を任せ、時間給を上げる場合もある。 様々な売場での接客経験や、入出金管理の経験などを積み、店長に昇進したり、バイヤーに転職したりすることもある。 この職業に就くための適性として、接客に必要な明朗さ、動作の機敏さが求められる。

・労働条件の特徴

スーパーは、大手のチェーン店や独立型の店舗を含めて全国的に多く出店しており、地域による就業機会の格差は少ない。 パートタイマーや学生アルバイトの場合、売場や勤務時間帯によって時間給が異なる。正社員の場合、売場や職種による賃金額の違いはない。パートタイマーの場合、出勤日数は週4日や5日勤務が多く、正社員は週休2日制が多い。 土日祝祭日の出勤も多い。 就業者の年齢層は、若年から中高年齢者まで幅広いが、生鮮食料品加工作業を行う人は若年者の男性が多い。 パートタイマーと学生アルバイトは比較的離職者が多いため、その補充としての就業機会は多く、今後も労働需要は安定しているといえる。

デパート店員の職業について

・どんな職業か

デパートの売場に立ち、お客に商品をアドバイスしながら販売する。 お客と直に接するため、店あるいは企業のイメージや信頼性を左右することにもなる。 仕事内容は、販売業務の他に、販売関連事務、商品管理、陳列、レジスター、苦情処理、顧客情報の収集など、多岐にわたっている。最近では、販売と同様に、その成果を左右する商品管理や陳列、顧客情報の収集などの仕事も販売員の役割として重要視されてきている。 販売業務では、商品を陳列・ディスプレイ(飾り付け)し、笑顔で客を迎える。担当する商品の知識を頭に入れ、タイミングよく声をかけて説明する。客のニーズ(何を求めているか)をキャッチし、相談に乗りながら商品を勧め、購入が決まった場合は、会計を行い、商品を包装してレシートやおつりと一緒に客に渡す。購入に至らない場合も次回の来訪を促すようなメッセージを送る。 日々の接客やその他の情報源を通じて、「今、客が何を求めているか?」を素早くキャッチし、売れ筋を見きわめ、商品を管理することが求められる。売れている商品は品切れのないように発注し、また売れていない商品(死に筋)を入れ替えるなど仕入れと在庫を適切に管理する。また、品揃え、陳列、商品の点検など売るための工夫や、新製品や価格などについての情報収集を行うことも大切である。

・デパート店員に就くには

特別の資格や経験といったものは求められないが、「販売士」、「インテリアコーディネーター」、「カラーコーディネーター」、「シューフィッター」、「ソムリエ」などの資格は、関連商品を担当する場合に役立つ。 主婦労働力を主体とするパートタイマー比率が急速に高まっている。 仕事をする上で必要となる基礎的な商品知識や販売技術・業務知識・包装技術などは、主にOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)、すなわち、実際の職場で販売実務を通しての職場実地訓練で、個人別の育成計画に基づいて研修を行うのが一般的である。お客に自信を持って商品を勧め、適切に助言するためには、素材や材料、製造方法・加工技術など基本的知識の他に、安全性や経済性などの情報やデザイン・センス・流行など感性からの評価など、多角的な商品知識が必要となる。 接客業であるから、人と接するのが好きで、思いやりや洞察力、説得力のある人が向いている。取り扱う商品によって、必要な知識は異なるが、素材や材料、性能や安全性などの商品情報を常に取り入れていく姿勢が大切である。

・労働条件の特徴

デパートは大都市や地方の中核都市に立地しており、特に大手のデパートは大都市に偏在するため、デパート店員の約半数は東京、大阪、名古屋、京都、横浜、神戸の6大都市に勤務している。 男女比では、女性が約8割を占める。年齢構成は、男性に比べて女性の平均年齢は若いが、結婚後も継続する人が増えたことや、育児休業制度など育児に配慮した制度の導入で徐々に高くなってきている。 労働時間や休日に特徴があり、原則として、個人毎に交替制により勤務時間や休日が割り当てられる。一般的に、お客が多い土・日・祝祭日を避けて休みを取る。 就業者は、正社員とパートタイマーに大別され、正社員は新規学卒で採用された人が多く、パートタイマーはほとんどが女性で、主婦や一旦仕事を離れてから復帰した人達が多い。パートタイマーを基幹労働力として積極的に登用できるように、資格制度、業績賞与・退職金制度の導入など、能力主義的な処遇を行っている。激しい企業間競争、量販店など異業種との競争の中で、人件費の圧縮や人員の有効配置という観点からパートタイマー労働力の利用が増えている。

・参考情報

関連団体 日本百貨店協会 http://www.depart.or.jp

関連資格
販売士(小売商検定) インテリアコーディネーター資格試験 カラーコーディネーター検定 シューフ

シューフィッターの職業について

・どんな職業か

靴専門店や百貨店などの靴売場で、お客の足型を計測し、最適な既製靴の選定をアドバイスし調整や販売を行う。 まず、複数の計測用具を用いて、お客の足底の形、踏付部の足囲、足の各部位の高さや形状などを測定し、足を立体的に把握する。足型計測の結果をもとに、お客に対し問診、視診、触診などを行う。問診結果とお客の意向をもとに、適した既製靴の選定をアドバイスする。選定した靴はお客に試着してもらって、複数の項目からなる適性度(フィッティング)をチェックする。さらに、左右の足の履き心地を整えるために、中敷きの調整などのパッキングワークを行うこともある。靴や足の健康に関するお客の質問に的確に対応し、情報の提供なども行う。最後に、微調整の済んだ靴の販売を行う。 最近では、中高年層を中心としたウォーキングブームや外反母趾など様々な足の障害への対応から、足に合った靴を選ぶことへの関心も高まりつつある。シューフィッターのいる靴売場や専門店で、納得のいく靴を選ぼうとする人が増えている。

・シューフィッターに就くには

シューフィッターになるには、実務経験と資格が必要である。まず、靴店やメーカーなどで、販売・製造に関する実務を3年以上積む必要がある。この条件をクリアしてはじめて、足と靴と健康協議会(FHA)主催のシューフィッター養成講座を受講することができる。養成講座は3日間・25時間のスクーリングと3ヵ月間の通信講座で構成される。足の病気や革靴などの基礎知識と、足型測定、フィッティング、パッキングワークなどの実習を行う。所定の審査に合格すると、初級資格の「プライマリー」が与えられる。その上級資格としては「バチェラー」、「マスター」がある。 シューフィッターは専門知識・技術をもった靴の販売員であり、一般的には靴専門店やデパートの販売員として採用されて経験を積み、資格を取得する。 この職業に就く適性として、お客に接し、適切にアドバイスするためのコミュニケーション能力や相手の気持ちをおもいやる真摯な態度が重要である。さらに、資格取得後、協議会で常時開催される講習会などを通じて専門知識や熟練を要する技術を常に向上させようとする努力も求められる。

・労働条件の特徴

この職業は都市部の大手百貨店などに多いが、今後は地域に関係なく職場が拡大されていくと予想される。靴のメーカーが直営店を経営するために、社員に養成講座を受講させる場合もある。 勤務時間や休日などは、一般の販売職と同様であり、各店舗の営業時間によって異なる。土日に関係なく勤務する場合が多い。 この職業の就業者は、性別も年齢層も関係なく広く分布している特徴がある。 養成講座の人気が非常に高いことから、靴専門店やデパート靴売場においてシューフィッターが多く求められており、労働需要は安定しているといえる。今後は、正しい靴の選び方など一般消費者向けの情報提供を行うなど、さらなる啓蒙活動が期待されている。

・参考情報

関連団体 足と靴と健康協議会(F.H.A) http://www.fha.gr.jp/

社団法人 日本皮革産業連合会 http://www.jlia.or.jp

関連資格 シューフィッター 義肢装具士国家試験 カラーコーディネーター検定 フォーマルウェアスペシャリスト

ファッション商品販売員の職業について

・どんな職業か

洋服を中心とする服飾用品雑貨を販売する。 ファッションアドバイザーあるいはスタッフとも呼ばれ、単に商品を売るだけでなく、お客の好みに合わせて品物を選んだり、服飾の組合せを考えてトータルファッションとしてアドバイスできることが重要になってきている。 まず大切なことは、お客が気持ちよく買い物できるよう、店を美しく保つことである。商品がそろっているか、きれいにたたまれて配置(展示)されているかなどをチェックする。一番力を入れている商品をディスプレイし、お客に店の個性をアピールすることも重要な仕事である。商品の並べ替えや、売上がよくない商品の入れ替えなども行う。 お客が来店すると、服飾の知識やセンス、会話で働きかける。販売する商品の特性を常に把握し、素材・色・形その他の流行を十分知っていること、お客にアドバイスする立場上、販売員自身がその店の商品にふさわしいセンスある着こなしをしていることが大切である。 固定客づくりのため、名簿を作成してダイレクトメールを送るなど、より一層のサービスを心がけて来店回数を増やす努力をすることも必要となる。 販売員の経験を積むと、商品の仕入れを任されることもある。その際は、在庫の管理まで含めて与えられた予算内で、より売上に貢献でき、利益の高い商品を仕入れるよう求められる。

・ファッション商品販売員に就くには

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。ファッションに興味があり、人と接するのが好きであれば比較的容易に就ける職業といえる。洋服には、子供向け、若い人向け、ミセス向けなど様々な種類があるが、店舗の客層によって、販売員も相応の年齢の人が求められる場合もある。 関連する資格として「販売士」、「ファッションコーディネート色彩能力検定」がある。 接客業であるため、社交性があること、明るく快活で気配りができること、積極的な性格であることが求められる。また、常に立ち仕事であり、軽作業とはいえ商品の運搬や売場の移動などもあるので、ある程度の体力が必要となる。 お客の購買意欲を高めるような商品知識やセンス、会話が求められる。その他、洋服の裾やウエスト、袖丈などの寸法直しのため、採寸の知識も必要となる。

・労働条件の特徴

オートクチュール(高級注文服)やプレタポルテ(高級既成服)が中心のブティックをはじめ、全国に支店を持つファッション専門店、百貨店やスーパーの中の服飾ショップ、個人経営の店舗などで働いている。また、子ども向けからミセス向けまで購買層や立地によって様々なタイプの店舗がある。 ファッション専門店やデパートの中のファッションショップの正社員の他に、メーカーやマネキン会社からの派遣社員、アルバイト、パートなど様々な雇用形態がある。女性が多く、80%くらいを占めている。 営業時間は、専門店は午前11時~午後8時、デパートは午前10時~午後8時が一般的である。正社員の場合、早番と遅番の二交替制で、土日祝日も出勤し、平日に2日の休みをとることが多い。 スーパーなどは営業時間が延長される傾向にあり、勤務時間を含めて労働環境が厳しくなっている。またコスト削減のため販売員の多重活用が増え、少数精鋭による販売員構成が主流になっている。また最近ではパート、アルバイトの比率が高くなっていることから、同じ職場の販売員として相互のコミュニケーションが重要となってきている。 ファッション商品販売店では、いかに固定客を確保するかが課題となっており、お客と企業を結ぶ情報の窓口として、販売員の質的向上が求められている。

・参考情報

関連団体 日本専門店協会(J.S.A) http://www.jsanet.or.jp

一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会 http://www.jaic.or.jp

関連資格 販売士(小売商検定) ファッションコーディネート色彩能力検定

住宅・不動産営業員の職業について

・どんな職業か

住宅・土地の購入あるいは売却・賃貸を考えているお客に接し、様々な要望に応えながら取引をまとめていく仕事である。 お客と接するには様々なケースがあるが、新人の営業員はまず、新規のお客を獲得しなければならない。契約が成立し、信頼されるようになると、お客を紹介してもらえることもある。その他に、広告などを見たお客から問い合せがある場合もある。 住宅・土地の購入に際しては、買い物や通勤の利便性、住宅の間取り、日当たり、機能性など、様々な点が考慮されるので、営業員は幅広い知識と確実な情報を提供し、コンサルタント的な役割を果たす。住宅の間取りやインテリア、防音材など機能的な面の細部に渡る説明を行うとともに、購入に際して必要となる金融(ローン)、法律、税金などの問題についても説明を行う。 現地に案内し、商談がまとまったら契約書を作成する。契約までは、不動産取引の専門家としての宅地建物取引主任者が、取引の条件や代金の支払い方法、その他重要事項について十分に説明した上で手続きを進める。住宅や土地をお客に引き渡した後も、メンテナンスなどきめの細かいサービスを提供し、信用を築いていくことが重要となる。

・住宅・不動産営業員に就くには

入職にあたって、特に資格は必要としない。学歴は高卒以上が一般的で、最近は大卒者が増えている。 「宅地建物取引主任者」の資格を取得すると、仕事を進める上で大変有利である。受験資格に制限はないが、土地や建物についての法令上の知識、税法上の知識、実務上の知識が必要で、試験の難易度は高くなっている。 お客が求める情報を正確に提供することが大切であるため、普段から様々なことに関心を持ち、必要な知識を仕入れていく意欲と能力が要求される。

・労働条件の特徴

勤務先は、住宅・不動産会社(宅地建物取引業者)、住宅メーカー、建設会社などとなっている。 男性が多いが、最近では女性の営業員も増えている。 お客の都合に合わせて、日曜、祝日に訪問したり、現地に案内することが必要なので、労働時間・休日は不規則である。休日はウイークデーの火曜、水曜にとるところが多くなっている。 給与は各企業の規定によるが、基本給の他に売上に応じた歩合給がつく場合もある。 今後は、土地・建物を購入しようとするお客の物件や取引に関する知識が高まることが予想され、営業員に対しても専門的な知識が要求されるようになると考えられる。

・参考情報

関連資格 宅地建物取引主任者

社会福祉施設介護職員の職業について

・どんな職業か

高齢者や障害があり自立して日常生活を送ることが困難な人など、社会福祉施設に入所したり通所で利用する人々の世話をし、話し相手となる。 基本的な仕事は、施設の利用者がより自立した快適な生活を送れるよう、援助していくことである。 寝たきりの高齢者には、食事・入浴・排泄の世話をはじめ、身体を動かす必要のあるときには介助し、清潔を保つなど細かいケアをする。目の不自由な人には、読み書きの代行をしたり、歩行が不自由な人には車椅子を押して日常生活を助ける。 単に介助をするだけでなく、本人の能力や気力を引き出すように働きかけ、レクリエーションを計画したり、コミュニケーションをとって楽しく前向きに暮らせるよう精神的な支えとなることも大切である。 介護の記録をつけたり、報告書や会議を通して、生活相談員(指導員)、看護師、栄養士、調理員といったスタッフと連携をとり、チームワークで仕事を進める。

・社会福祉施設介護職員に就くには

老人福祉施設などで働く場合、資格や免許は必要ないが、介護福祉士の資格あるいはホームヘルパー養成課程修了(特に2級以上)をもっていると採用時に有利である。 最近では、高校・大学や専門学校で社会福祉について学んだ人、特に専門学校等で介護福祉士資格を取得した人の就職が多くなっている。 接する対象は高齢者や障害のある人など、日常生活や心身の機能に困難のある人が多いので、それぞれの状況について深い知識と理解が必要であり、障害の内容や程度について正確に知っていること、すべての利用者に公平に接していくことが求められる。 利用者を介助するための体力と責任感も必要である。

・労働条件の特徴

老人や障害のある人のための施設などが主な職場であり、8割以上が老人福祉施設で働いている。なかでも多いのは、寝たきりや認知症の高齢者を主な対象とする特別養護老人ホームである。この他、介護保険制度下にある老人保健施設・介護医療型施設(病院)でも多くの介護職員が働いている。 特別養護老人ホームの経営形態としては、社会福祉法人経営による施設で働いている人が9割、公立の施設で働く人が1割となっている。また、就業者の7割以上が女性である。 24時間介護を必要としている施設が多いため、交替勤務や夜間勤務がある。 介助の仕事は、寝たきりの人の体の向きを一定時間ごとに変えたり、ベッドから起こしたり、入浴の手伝いをしたり、身体を拭いたりするなど、体力が必要な動作が多い。 人口の高齢化に伴い、老人介護に対する需要はさらに高まることが予想される他、障害者のための施設に対する需要も高い状況にある。一方で、労働条件や処遇については改善が検討されている。

・参考情報

関連団体 社会福祉法人 全国社会福祉協議会  http://www.shakyo.or.jp

社団法人 日本介護福祉士会 http://www.jaccw.or.jp

関連資格 介護福祉士 ホームヘルパー

板前の職業について

・どんな職業か

日本料理には会席料理や懐石料理、天ぷら料理、うなぎ料理、鳥料理など様々な種類があり、これら各種の料理を調理しているのが板前である。 板前は日本料理調理人とも呼ばれる。 日本料理は割烹(かっぽう)料理とも言うが、割烹とは材料を「切って煮る」という意味で、日本料理の基本を表している。 まず、新鮮な材料をきれいに水洗いし、出来上がりを考えて包丁で切り、下ごしらえをし、煮たり焼いたり揚げたりしながら味付けをする。このとき、出来栄えを左右する加熱時間と火加減には、十分気をつける必要がある。また、何を使ってどの時点でどのように味付けるかということも、料理人の腕次第である。 調理を終えると料理を器に盛る。日本料理は味覚だけでなく、盛り付けの美しさや季節感を大事にしているので、器選びと盛り付けも重要な仕事となる。また、料理の味を左右するのはやはり材料であり、新鮮で良質な材料を仕入れるために朝早く市場へ行き仕入れることもある。

・板前に就くには

入職にあたって、学歴や資格は必要ない。高校、大学などを卒業後、新人として就職し見習いとして修業する場合と、調理師免許を取得して入職する場合がある。修業をしながら調理師免許を取得する者も多い。 ふぐ料理の場合、ふぐの持つ猛毒による中毒事故を防ぐためにほとんどの自治体ではふぐ調理師資格を必要としている。 最初は店に住み込んで修業することもある。最低2年は修業を積み、一人前になるには10年の経験が必要であるといわれている。 立ち仕事のため、体力と忍耐力を必要とする。また調理する上で細かい作業があるので手先の器用さも必要とされるが、一番必要なことは料理に興味があり、優れた味覚を持っていることである。

・労働条件の特徴

会席料理、懐石料理、てんぷら料理、うなぎ料理、ふぐ料理などそれぞれを専門とする日本料理店、高級料亭、旅館、一般食堂などで働いている。その他に、病院などの公共施設、企業の食堂や保養所などでも仕事がある。 洋食に比べると少ないが、和食に関しても、集中キッチンでかなりのところまで調理し、店舗では簡単な調理を行う和食レストランチェーンも都市部を中心に増えている。 板前は、以前はほとんどが男性であったが、最近では女性の進出も目立っている。 日本料理店は、午前11時から午後2時までと午後5時から10時頃までを営業時間としている店が多い。営業時間が長かったり、年中無休のところでは出勤時間をずらしたり、交替で休みをとっている。 給料は、働く店の大きさや、高級料亭か一般食堂かなどによって違う。どのような料理店で何年働いたかというキャリアが重視される世界であり、経験や技術によっても差が出てくる。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本全職業調理士協会 http://www.japca.or.jp

関連資格 調理師 専門調理師・調理技能士 ふぐ調理師

そば・うどん調理人の職業について

・どんな職業か

そばやうどんを調理するのがそば・うどん調理人である。 この仕事に就くには、下積みに耐えて経験を積むことが必要だが、一人前になれば開業もできる仕事である。 入店したての頃は店内の清掃や食器洗い、配ぜんや出前などの補助的な仕事が中心となる。そして先輩の指導や見よう見まねを通じて、だんだんと材料の仕入れ、麺づくり、麺のゆで・洗い、汁取り、具の調理、盛り付け、丼物の調理を覚えていく。 そば粉やかつお節など材料の良し悪しによって、味に大きな差が出るので、材料についての知識と見分け方が重要になる。麺づくりには、機械打ちと手打ちがあるが、いずれもかなりの経験を必要とする。また麺をゆでるには、火力や時間に細かな注意を払う必要がある。汁取りは店によって最も違いが出るので、常にその店の味を出せるよう、技術と味覚を鍛える。おいしさを追求する、奥の深い仕事といえる。素材や作り方にこだわり、名人芸と呼べる味を出し、その味がマスコミの話題になるような店もある。 一方、うどんに関しては、セントラルキッチンで加工し、安く客に提供するチェーン店も都市部では広がっている。

・そば・うどん調理人に就くには

学歴や資格は必要とされないが、なにより料理が好きであることが求められる。健康と充分な体力も不可欠である。衛生法規や栄養学、食品学の知識を身につけるために、入店後でも良いので、調理師免許を取るとよい。 一応の技術を習得するのに、およそ5年程度かかる。独立をめざす人は10~20年修業して技術をマスターし、経営ノウハウを学んでから、自分の店を開業することが多い。絶え間ない向上心を持つこと、客に対するもてなしの心が大切である。 都市部のうどんのチェーン店は、直営店とフランチャイズ店があり、直営店では正社員の店長候補とパート、アルバイトを募集している。ある程度経験を積み、資金を貯めフランチャイズ店を持つ人もいる。チェーン店ではセントラルキッチンで調理を済ませたものを各店舗に配送するため、パート、アルバイトが調理を行っている。 「調理師」や「専門調理師」の資格を持っていると、給料面で評価する店もある。

・労働条件の特徴

そばのみの店、うどんのみの店も多いが、そば、うどん、飯物(丼物が多い)などをまとめて扱っている場合もある。また、扱うメニュー数もモリそば単品の店から100数種類に及ぶ店まである。従業員数は平均6人程度で比較的小さな店が多く、個人経営の店が半数を超えている。このような従来からの店は、経営者が50~60歳代、従業員は20~30歳代ということが多い。 店の営業時間は午前11時半から午後8~9時ぐらいが多い。営業時間の前後に仕込みや後片付けがある。昼食後いったん店を閉めたり、ローテーションを組んで交替で休憩や休日を取る。 仕事はすべて立ち仕事で、昼食時はお客が集中し、息つく暇もない忙しさとなる店もある。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本麺類業団体連合会  全国麺類生活衛生同業組合連合会

http://www.nichimen.or.jp/

鋳物工の職業について

・どんな職業か

金属を溶かして鋳型に注ぎ込み、冷えて固まった後で鋳型から取り出し、目的に応じた製品に仕上げる。 この作業を鋳造といい、作業に従事する人を鋳物工という。 鋳物は、仏像や梵(ぼん)鐘などをはじめ、鍋や釜など日常生活用具をつくる技法として発達してきた。現代の鋳物製品は、これらの日用品だけでなく、各種の工作機械をはじめ、発動機、車両、船舶、航空機、電気機器、農機具などの部品として、さまざまな分野で幅広く使用されている。鋳物には鉄鋳物や銅合金鋳物、アルミニウム合金鋳物など各種の材質のものがある。 多く用いられる砂型鋳造では、まず、砂に樹脂や硬化剤を混ぜて鋳物砂を作る(混砂)。次に、鋳物の中空部を作るために、鋳型にはめこむ砂型(中子・なかご)を作り、鋳型枠に製品の模型である木型や金属型を置き、まわりに鋳物砂を詰めて主型(おもがた)を作り、中子をはめこんで上型と下型を合わせると、鋳型が完成する(造型)。 次に、銑鉄など鋳物の原料を配合し、溶解炉で熱して溶かす(溶解)。予定の成分調節を行い、適当な温度に溶かした金属を鋳型の中に注湯口から流し込む(注湯)。冷めたら鋳型をばらして、鋳物を取り出し、砂などを落として仕上げる(仕上)。

・鋳物工に就くには

入職にあたって、特に資格は必要とされない。中学や高校を卒業してすぐ入職する場合の他、最近は中高年齢者が他の職業から転職する例が多くなっている。 鋳物工として入職すると、まず砂処理の補助作業や造型作業の補助作業につき、徐々に仕事を覚えていく。また、各地の鋳物組合が1カ月から3カ月に1度くらいの割合で、講習会などの勉強会を行っている。 関連する資格として、厚生労働省が実施している技能検定に「鋳造技能士」と「金属溶解技能士」があり、資格を取得すると優遇されることが多く、転職・再就職にも有利である。 必要な資質としては、第一に、鋳型に溶かした金属を流し込んで成型するという鋳物の技法や技術に対して興味、関心を持っていることが大切である。そしてさらに、自分の能力を向上させる意欲を持っていることが求められる。

・労働条件の特徴

鋳物工は、自動車や電気機械器具、工作機械、産業機械などの重要部品を製造している大企業の中にも見られるが、その大部分は中小企業の鋳物工場で働いている。 鋳物は工作機械、自動車、造船、農業機械など広範囲な分野の素形材として使用されるために、工場は全国にある。 また、伝統的地場産業として存続している地域もある。近年は公害や労動力確保などの点から、企業の地方進出が目立っている。 賃金は日給または月給制が一般的で、溶解などの高熱作業に従事する場合は特別手当が支給されることが多い。 ばいじん、粉じん、騒音、振動などの作業環境は改善されてきているが、ちょっとした不注意から、やけどをしたり、品物を落としてけがをすることにもなり、作業は注意深く行う必要がある。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本鋳造協会 http://www.foundry.jp

日本カタソ工業会 電話:03-3431-4062 FAX:03-3431-3188

日本鋳鍜鋼会 電話:03-5283-1611 FAX:03-5283-1613

社団法人 日本非鉄金属鋳物協会 電話:03-3542-4600 FAX:03-5565-0965

関連資格 鋳造技能士

冷凍加工食品製造工の職業について

・どんな職業か

冷凍加工食品の製造工場で、冷凍加工作業に従事する。 冷凍加工食品の種類は、魚、肉、野菜などの素材から、これらを調理した食品、米飯、めん類まで様々である。製品は、原料の選別、原料の処理、製品の凍結、包装の工程を経て製品となり、冷凍保管され出荷される。製造工は工程の一部分を担当し、他の人たちと一緒に作業して冷凍食品を製造する。 原料の選別では、原料の質が冷凍後の品質にそのまま現れるため、新鮮さや風味、外観などの総合的な品質が優れたものを選別する。 原料の処理では、不要部分の除去、整形、重量調整など、原料の種類に応じた様々な処理を行う。農産物の場合は、剥皮、種子除去、切断、野菜類のブランチング(軽い湯通し)や果実の糖液浸漬など、水産物の場合は、頭、内蔵、骨、鱗、皮などの不要部分の除去、三枚おろしや切り身、剥き身の調製などがあり、手作業によって冷凍前の下処理を行う。 製品の凍結では、急速凍結を行う。食品を急速凍結すると、氷結晶が小さく食品の組織破壊が少なくなる。反対に緩慢凍結をすると氷結晶が大きくなって食品の組織を破壊し、品質が劣化するので、急速凍結工程は最も重要な作業といえる。個々の食品を一定の形にまとめて凍結するブロック凍結と、食品をバラ凍結するIQF(IndividualQuick Frozen)の2つの方法がある。 包装工程では、冷凍食品の種類や形態に応じて、生産の効率化、品質の保持、流通・消費時の取扱いの簡便化、適正な表示などの目的で個別包装と外箱詰めを行う。包装・箱詰めされた製品は、冷凍保管され出荷される。

・冷凍加工食品製造工に就くには

入職にあたって、特に資格や免許などは必要としない。学歴では高卒者が多く、専攻は農業科、水産科、工業科が多くなっている。 調理冷凍食品を製造する工場は機械化が進んでいるので、それらの機械を使いこなす能力が必要となる。また、さらに自動化した機械を使う場合には、自動制御システムの理解力、応用力が求められる。 管理者になるには、品質および衛生管理の高度の知識が必要となるので、講習などを受講して、冷凍食品の生産段階における品質管理、衛生管理手法について基本的な知識や応用的な知識を幅広く修得することが求められる。

・労働条件の特徴

冷凍加工食品を製造する工場に勤務する。工場は、大消費地のある大都市圏のほか、冷凍加工食品の原料となる水産・畜産が盛んな地域に多く分布している。 就業者は女性が多く、魚の切り身や農産物の皮むきなどの機械化しにくい下処理は、パートタイムで働く女性の手作業に大きく頼っている。 主要品目の製造シーズンには残業時間も多く、生鮮の農水畜産物を原料としている製品の製造ピーク時には、休日出勤をすることもある。 屋内で多くの人と共同で作業し、主に立って仕事をする。原料の水洗い、仕分け、調理などの作業場は足場が水に濡れて滑りやすいこともあり、十分な注意をする必要がある。 機械操作を担当する場合には危険はあるが、機械設備は安全面で大幅に改善されており、よほどの不注意がないかぎり、事故はほとんどない。 近年、食品の安全性について一般消費者の関心が高まっているため、衛生面や健康管理面では一般の食品製造と同様に厳しい管理体制がとられている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本冷凍食品協会 http://www.reishokukyo.or.jp

財団法人 日本冷凍食品検査協会 http://www.jffic.or.jp

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