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エンジン設計技術者の職業について

・どんな職業か

市場のニーズや使用目的に応じて信頼性の高いエンジンを設計する。 エンジンは、自動車用、二輪車用、産業用、農業用、舶用、航空機用などの使用目的により、その機能、機構、大きさ、重量、生産数量など全てが異なる。 新しいエンジンを開発する場合、開発(設計)担当技術者は他の関連部門の担当者と協議し、その機能を選択し、他社と比べて出力・重量・燃費・環境対応などで優位性のある構想を盛り込んで独自の開発企画書(仕様書)をまとめる。 機能設計(基本設計)では、技術(品質要求項目)の基本方針を決定する見積算定表、基本計画図、日程表を作成する。使用材料の選択、強度の計算、熱的平衡の予測を行い、各要素や寸法・重量・全体の大きさなどを決定する。 機能展開設計では、品質、コスト、納期を満たし、無駄なく完了するよう計画設計図を作成し、これを分解して個々の部品図を設計製図する細部設計を行う。 生産設計の前段階として試作設計を行い、機能設計時の部品図の設計図面をJIS規格などに準拠して作成する。 生産設計では、試作設計図により製作されたエンジンの試験結果を織り込んで、使用する材料の選択が適切かどうか、細部設計した部品がトラブルなく安価に加工できるかなどを十分に検討・審議し、設計製図する。 仕事は設計図面の作成のみではなく、生産設計までの設計審査、機能展開、エンジンが構成される要素技術の解析、新材料の選定等、設計図に関連する広範囲な技術知識を連携・集約し、最適な解を具体的に実現する広範な活動が求められる。

・エンジン設計技術者に就くには

エンジン設計技術者として設計技術の仕事を遂行するためには、高度な理工学の知識を持ち、機械工学、材料力学、熱力学、流体工学、電気工学等の技術を習得する必要がある。このため、大学(大学院)の工学部の機械工学科、専門学校の機械科、工業高専及び工業高校の機械科を卒業しておいた方がよい。 近年、エンジン設計技術も範囲が広がっており、いわゆるメカトロ化、システム化の技術が特に要求される設計部分があるので、この分野では電気工学、金属工学や理数系専攻の人もエンジン設計技術者として働くことができる。機械工学だけでなく、コンピュータ、電気工学、材料工学、外国語などもエンジン開発や設計に大きく関連しており、これらの知識も習得しておくことが必要である。 職業訓練校や専修学校の製図学科卒業者もエンジン設計技術者になることができるが、最初は補助的な職務に就く。例えば、製図を習得した人はCADを操作し、開発、生産設計の細部設計や部品設計などの設計製図業務に携わる。専修学校の中には、エンジン設計技術者を養成するエンジン設計科を機械システム科内に設置して、専門教育を行っているところもある。 実力の向上に伴い、生産設計の主要業務や開発要素の多い機能設計、コンピュータによるシステム設計などの技術の向上と新エンジン開発の業務を担当するようになる。

・労働条件の特徴

自動車工業メーカー、二輪車メーカー、産業・陸用エンジンメーカー、舶用エンジンメーカーなどで働く。主な就業地は、太平洋ベルト地帯の京浜、中部、中国地区などの工業地帯だが、近年では、世界の同業他社のある米国、欧州、東南アジア、中国でも活躍している。 フレックスタイム制が多く、年間総労働時間は1900~2000時間である。 仕事は、現業員と協力してエンジンの品質、価格、納期の達成に努め、企画・機能・設計・製図・生産指導を行うなど、知識集約型労働といえる。常に情報収集、解析、冷静かつ繊細な観察、知識吸収、創造的な技術開発、適切な判断が求められる。 設計業務という仕事のため、創造力とエネルギーを発揮して精進すれば、大きな成果や仕事の達成により、技術者としての誇りや喜びを味わうことができる。 環境への配慮や企業のグローバル化が進展する中で、国際競争力を持ち、総合先導技術(コンピュータ、エンジニアリングの知識型技術)、新プロセス技術(排ガス公害低減、CO2削減技術)、省エネルギー技術(燃焼技術、省エネルギー機器技術)等市場の多様化に対応できる技術者の需要が高まるものと思われる。

・参考情報

関連団体 日本内燃機関連合会 http://www.jicef.org/

社団法人 日本自動車工業会 http://www.jama.or.jp/

社団法人 日本自動車技術会 http://www.jsae.or.jp/

社団法人 日本舶用工業会 http://www.jsmea.or.jp/

社団法人 日本陸用内燃機関協会 http://www.lema.or.jp/

関連資格 機械・プラント製図技能士 技術士(原動機)

精密機械技術者の職業について

・どんな職業か

精密測定機器、光学機器、航空計器、写真機などの精密機械の設計・製作を行うのが精密機械技術者である。 正確な長さを測るマイクロメーターや正確な重さを測るデジタルスケールなどの精密測定機器を製作する場合は、安定した測定精度が保持できる構造に設計し、製造する。高精度の測定機器などは、誤差を補正する機構や装置などを付加して設計・製造することもある。 ナノ(百万分の1ミリ)単位のIC回路パターンを焼きつけるステッパー(縮小投影型露光装置)や望遠鏡や顕微鏡などの光学機器を製作する場合は、機器の使用目的に応じて、基本となる測定項目や性能などを定め、光学・精密加工・精密測定技術を駆使して、機構、構造、生産およびデザインの各方面から設計を進め、それぞれの機器に最も適した加工法と機械とを定めて製作する。 最近ではデジタルカメラをはじめ、コンピュータ、プリンタ、産業用ロボット、医療機器など、電子部品や機械技術の発展に伴って、精密機械技術者の仕事の範囲が拡大している。

・精密機械技術者に就くには

入職にあたって、特に免許・資格は必要とされない。新規学卒の場合の一般的な学歴は高校、工業高校、専門学校、大学、大学院となっているが、特に理工系の大学・大学院で電気・電子・機械・光学の知識を身につけておくと有利である。 計測機器・光学機械・時計・望遠鏡等の会社に就職して、社内で研修を受ける。新製品の開発部門に配属された場合は、営業、デザイン、製造部門のスタッフと検討を重ね、最新の技術を取り込んで設計を繰り返し、必要な経験を積んでいく。関連する資格としては、国が認定する「機械検査技能士」があり、実務経験に応じて受験資格がある。 精密機械技術者には、10万分の1ミリの誤差を判定できる精密計測器の緻密な検査など、緊張を持続するための精神力、集中力、根気が求められる。また、好奇心が旺盛で、積極的に最新の技術を取り入れていく姿勢が必要である。

・労働条件の特徴

計測機器メーカー、光学機械メーカー、時計・望遠鏡等の精密機械メーカーやその関連会社で働く。就業地は東京を中心とした関東地区、長野、名古屋、京都、大阪、福岡などに多くみられる。 雇用形態はほとんどが正社員で、労働時間はフレックスタイム制が多い。 技術の進歩が早い世界で、日本は精密機械工業の推進国と評価されている。誤差が少なく、正確に機能する製品を追求する精密機械技術者の労働需要は高いとみられる。

・参考情報

関連資格 機械検査技能士

プラント設計技術者の職業について

・どんな職業か

石油化学プラントの設計・建設は、基本設計-詳細設計-見積-機器・器材の調達-建設・工事-試運転-装置の引渡しのステップで行われ、このうち、見積のための設計、基本設計、詳細設計を行うのがプラント設計技術者である。 石油を原料としてガソリン、灯油、軽油、重油などの燃料を分離精製し、それらから化学反応によってポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレンなどの合成樹脂製品を造る設備などをプラントと呼んでいる。 理工学の基礎知識や高度な専門技術知識に実務経験から得られたノウハウを組み合わせて、経済的で、地球環境に十分配慮した、かつ安全なプラントを設計する重要な役割を担っている。 プラント設計は、基本設計技術者と詳細設計技術者によって行われる。プラントは、原料を反応させる装置、求める物質を取り出すための多くの装置から成り立っている。基本設計技術者は、これらの装置の組み合わせを考え、装置の中での原料の温度・圧力・流量を決め、装置の大きさや全体の構造・配置を決定する。 詳細設計技術者は、基本設計に基づき、蒸留塔や熱交換機など各種機械の設計、パイプを最も効率的に接続するための配管設計、プラントを建てるための土木工事・建築工事の設計、プラントを動かす電力設備の設計、プラントに使用される回転機械(コンプレッサー、タービン、ポンプなど)、加熱炉の設計などを分担して担当する。

・プラント設計技術者に就くには

プラント設計技術者になるには、一般的に大学の理工学部卒業程度の知識・能力が要求されるが、最近では修士課程以上を修了した者の比率が増加している。専攻学科としては、応用化学、化学工学、機械工学、土木工学、建築工学、電気・電子工学、システム工学、制御工学などが多い。 入職経路としては、中途採用はあまり行われず、大学を通した新規採用がほとんどである。 入職後は、先輩と一緒に仕事をし、先輩から仕事のやり方を学ぶOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)によって指導・育成される。入社して2~3年を経過し、自分の専門分野のことがある程度理解できるようになると、ローテーションで他部門へ異動したりすることによって、自分の専門分野の周辺技術を身につけ、技術の幅を広げていく。さらに、6~7年経つと、担当分野の設計技術者の指導者的な立場を務めるようになる。 設計の仕事は分野ごとに分担して進められるので、情報伝達を円滑に行えるコミュニケーション能力が必要である。近年では海外の仕事も増加し、英語力が必要になってきている。また、設計にはCAD(Computer Aided Design:キャド)システムが用いられるようになっているので、コンピュータの知識も必要とされる。

・労働条件の特徴

就業先は、大手・中堅のプラントエンジニアリング専門の企業をはじめとして、総合建設、鉄鋼、造船重機、産業機械、重電、情報・通信の他、石油・化学・医薬品・食品、電力・ガスに至るまでの広範囲の業種に渡っている。 就業者は男性が多いが、最近は女性も増えてきている。基本設計技術者が3割弱、詳細設計技術者が7割強を占めている。 労働時間は、1日7.5時間、週休二日制を採用し、フレックスタイム制度を導入している企業が多い。 労働環境については、設計業務を行うときは空調設備の整った室内で作業するので、よい環境であるといえる。また、最近では海外にプラントを建設することが増え、現地に出向いて設計図通りに建設が進められているかチェックしたり、試運転の立ち会いをすることもある。

・参考情報

関連団体 一般財団法人 エンジニアリング協会 http://www.enaa.or.jp

関連資格 技術士 電気主任技術者 一級建築士

建築施工管理技術者の職業について

・どんな職業か

住宅・学校・オフィスビル・工場などの建築現場において、施工が適正かつ計画通りに行われるよう建築工事の監督・指揮を行う。 まず、施工図を基に、使用する機材や必要な作業員の人数、工期などを検討し、詳細な施工計画を立てる。建築工事には様々な職種の業者が下請けに入るため、これらの選定、工事費や工期の調整を行う。 工事開始後は進捗状況を常に把握し、工事の品質を確認しながら必要な指示を行う。また、施工に当たっては、事故や労働災害がないように配慮が必要であるため、工事を行う施設や作業方法を事前に検討し、作業員の教育を行うなど、適切な安全管理を行う。さらに、工事中は騒音・振動など近隣に悪い影響を与えないように十分に留意し、必要な場合は調整を行うことも必要となる。 工事終了後は所定の手続を行い、建築物を発注者に引き渡す。 建築工事の分野が多様化し、分業化が進んでいるため、建築施工管理技術者は現場での監督・指揮の仕事を行い、調査・計画・設計の仕事は建築設計技術者が行うのが一般的である。

・建築施工管理技術者に就くには

高校や専門学校、大学の建築系学科で、構造力学、建築材料、関係法令といった専門知識や技術を学んでから入職するのが一般的である。 専門技術を習得し仕事を十分にこなせるようになるにはかなりの経験を必要とする。就職して、実務を経験した後、「建築施工管理技士(1級・2級)」や「建築士(1級・2級・木造)」の資格を取得することになる。 数十人から数百人の様々な職種の作業員を指揮し監督するため、指揮力、統率力、協調性と強い意志が求められる。 また、予想外の施工上の問題点や事故、災害などが発生する可能性もあるため、物事を順序立てて考える習慣や、突発的な問題が生じても冷静に対処できる能力、先を読む力が要求される。屋外での作業が多いため、体力も必要である。

・労働条件の特徴

勤務先は、建設会社、ハウスメーカー、建築士事務所などの専門企業の他、地方公共団体、民間企業の建築や施設管理に携わる部門など、多方面に渡っている。 従来は男性の職業というイメージが強かったが、最近では女性技術者の進出が見られる。 施工機械の高度化やロボットの導入などにより、作業環境は整備・改善されつつある。 最近では、建築物の耐震診断や改修、文化財の保存等の分野においても建築施工管理技術者が活躍しており、今後も建築物の維持管理に関する業務が拡大していくと予想される。

・参考情報

関連団体 財団法人 建設業振興基金 http://www.kensetsu-kikin.or.jp/

関連資格 建築施工管理技士 1級建築士 2級建築士 木造建築士

テレコミュニケーターの職業について

・どんな職業か

「お客の声」がダイレクトに寄せられるコールセンターは、「企業の代表」としての性格をもっており、そのコールセンターで、電話やファックス、インターネット、Eメールなどの通信メディアを通じて、お客と応対するのがテレコミュニケーターである。 業務は業種により様々ではあるが、お客から電話がかかってくるインバウンド業務、お客に電話をかけるアウトバウンド業務の2つに分けられる。インバウンド業務には、商品の受注、宿泊・座席などの予約、資料請求の受付、商品・サービスに関する問い合わせ、お客相談窓口などの業務がある。一方、アウトバウンド業務には、入会や販売などの勧誘、リピート顧客の獲得、アンケート調査、代金の回収・督促、広告効果の確認などがある。 どのような業種、業務であろうとも、テレコミュニケーターの仕事はお客を対象としている。お客と直接コミュニケーションをとるテレコミュニケーターは、お客にとって会社そのものであり、テレコミュニケーターの印象は企業のイメージそのものである。従って、お客と関係を築く役割を担っていることを常に認識しなければならない。 企業によってはテレコミュニケーターを「コミュニケーター」「TSR」「エージェント」などと呼ぶ場合もある。

・テレコミュニケーターに就くには

入職にあたって、金融などの一部の業務を除いて、特別な知識や能力は必要とされない。学歴については不問である。 採用は求人広告を通じて行うことが一般的である。また、人材派遣会社などからの採用も多く見られる。 入職後、敬語やコミュニケーション方法、商品・サービスなどの業務知識を学習し、ロールプレイングなどを通じて業務の理解を深めていく。その後、お客との応対業務をスーパーバイザーと呼ばれる管理者に付き添われて行った上で、独りで応対業務を行う。 どのような業種、業務であろうとも、お客と関係を築く役割を担っていることからコミュニケーション能力が必要とされる。敬語やコミュニケーション、正しい電話・Eメール対応を体系的に学習できる「テレコミュニケーター検定」を取得すると役に立つ。また、コンピュータを利用するので端末操作に慣れている者は優遇される。

・労働条件の特徴

金融・保険業、小売業、製造業、サービス業など様々な業種の企業・団体がコールセンターを設立している。電話などの通信メディアを通じてコミュニケーションを図ることから、職場は首都圏だけでなく全国に所在しており、近年では地方自治体が「地域の活性化」「雇用促進」を期待し、コールセンターを積極的に誘致する動きもみられる。 業種や業務によって異なるが、一般的にテレコミュニケーターの約8割が女性である。雇用形態は正社員、派遣社員、パート・アルバイトなど様々であり、自分に適した雇用形態を選ぶことが可能である。 現代人のライフスタイルの多様化に対応して、24時間365日対応を実施しているコールセンターも増えてきており、その場合は勤務時間は交替制で管理される。勤務時間の多くをお客との応対に費やすので、各企業がリフレッシュルームを充実させるなど、テレコミュニケーターのストレスを軽減するよう努めている。 お客の声を企業活動に反映させるため、コールセンターを情報集積の最重要拠点として位置付ける企業が増えるなか、直接お客と応対するテレコミュニケーターの重要性は増している。近年では、自治体が水道などの行政サービスに関するコールセンターを設けたりするなど、テレコミュニケーターの活躍の場は拡がっている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本コールセンター協会 http://ccaj.or.jp/

関連資格 テレコミュニケーター検定

一般事務員の職業について

・どんな職業か

特定の分野の事務を専門的に行うものではなく、様々な事務の仕事を全般的に行う。 規則、業務手順書、手続き、慣習的な方法などによって定められた、定型的な事務作業に従事する。事務作業は多種多様であるが、文書の作成や整理、発注伝票や受注伝票の作成と管理、各種台帳の管理、生産や売上など営業資料の作成や管理、社内の各種届出書類の管理など、書いたり、計算したり、点検したりする仕事が中心である。文書の作成や集計などではパソコンを使用し、また、コピー機やFAXを使用するなど、事務機器やOA機器に接することが多い。 また、郵便物の発送、物品の受取り、電話の取次ぎ、事務用品など消耗品の補充と注文等々細々とした仕事を受け持ち、来客への対応やお茶だしなどをすることもある。

・一般事務員に就くには

高校や短大などを卒業し、企業や団体などに採用され、様々な部署に配属されて事務作業を行う。 中途採用については、人材派遣会社などに入社し、受託先の企業や団体などに派遣されて仕事をすることが多い。 補助的な業務から始めて経験を積み、思考判断や創意工夫を行いながら事務処理能力を向上させる。事務処理の管理監督的な職に就く場合や、司法書士や行政書士などの資格を得てコンサルタント的な業務に転向する場合もある。 事務処理の高度化、専門化により、コンピュータ処理能力、文書作成能力、簿記、英会話など仕事に関連のある技能や資格が求められている。そのため、各種講習への参加や通信教育の受講などスキルアップのための自己啓発が必要となる。

・労働条件の特徴

民間企業、官公庁、各種団体など事業を営むところは必ず事務の仕事が発生するため、職場は全国に渡っている。 就業者の男女比では女性の割合が高い。多様な人材確保や事務の合理化のため、契約社員や派遣社員の占める割合が年々高まっている。 就業時間は午前9時から午後5時までで、週休二日制がほとんどである。月末など、伝票や文書の締め切りが集中する時期には、残業をすることもある。 労働需要は安定しているといえる。単純な事務作業に関しては、正社員の割合が減り、派遣社員、契約社員、パートタイマーなどの割合が増えつつある。

・参考情報

関連資格 ビジネス・キャリア検定 コンピュータサービス技能評価試験

通信販売受付事務員の職業について

・どんな職業か

カタログやダイレクトメール、新聞広告やテレビなどで商品を探した消費者が、電話やファックス、郵便、インターネットなどを通じて連絡をとってきた際に、商品やサービスについての問い合わせに応じたり、注文を受ける仕事に従事する。 消費者から受けた注文は、コンピュータに入力する。入力したデータは配送伝票となり、商品を発送する部門へ送られる。商品は物流倉庫を通じて出荷され、消費者の手元に届く。また、消費者の注文内容に関するデータや問い合わせの内容は記録してコンピュータに入力し、整理分類して、後の販売戦略を立てる上での重要なデータとして蓄積する。 また、取り扱っている商品やサービスに関する問い合わせや資料請求に対応したり、住所や電話番号の変更があった場合には適切に処理をする。消費者からのクレームや苦情があった場合にも対応するなど消費者と会社とのコミュニケーションの窓口的な役割も果たす。消費者からの生の声を吸い上げる部門として、商品企画や広告制作などの部署と連携をとることが重要となっている。

・通信販売受付事務員に就くには

学歴については高卒、短大卒が一般的であるが、入職に際して特別な知識や能力は必要とされない。 採用は、学校を通じた求人による定期採用のほか、販売規模の拡大に応じて臨時的な採用を求人広告を通じて行うことがある。業界の規模拡大の動きに伴い、中途採用に移行する企業も増えている。 入職後、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を数週間行い、実務を学習する。実際の対応を通じて得た様々な経験を生かしていくことによって、通信販売における実務や顧客対応力を磨くことができる。通信販売の主力商品である繊維製品に関する「衣料管理士」や「繊維製品品質管理士」、「消費生活アドバイザー」の資格を持っていると役に立つ場合がある。 客と直接応対するため、電話対応能力と明るく誠実な性格が求められる。また、客を待たせたりミスを起こさないよう正確ですばやい事務処理能力、機転の利く判断力などが必要となる。

・労働条件の特徴

通信販売会社は地域的には都市部に多いが、無店舗販売という業態の特性から、また、地場産業からの通信販売への進出も増えていることから、日本全国に分散している。 注文受付時間が午前9時から午後9時頃となっているため交替制勤務で対応する。新製品がテレビ等で紹介された場合などは注文が殺到するため、注文に対する対応は急激に忙しくなる。休日、休暇などは一般事務職とほぼ同様の条件となっている。 若い女性に通信販売の利用者が多いことから、就業者にも若い女性が多い。正社員のほか、受付時間の延長などに伴ってパートタイマーも増えている。顧客層にあわせて様々な年齢層に対応するために幅広い年齢層が働いている。 近年、通信販売を利用する人は着実に増えており、今後、高年齢者や男性の利用率も増えると予想される。また、インターネットの発達により、通信販売の発展の可能性は大きく、業界全体の規模は引き続き安定成長の傾向にある。一方、通信技術の発達によって業務効率が高まり、就業者数の動向はほぼ現状維持か漸増と考えられる。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本通信販売協会 http://www.jadma.org

社団法人 日本コールセンター協会 http://ccaj.or.jp/

関連資格 衣料管理士 繊維製品品質管理士 消費生活アドバイザー

コンビニエンスストア店員の職業について

・どんな職業か

24時間営業等のコンビニエンスストアの店舗で、商品やサービスを提供する仕事を行う。 売上情報を自動的に記録できるPOSレジを利用し、商品のバーコードをスキャナで読み取って商品を販売する。公共料金の支払受付や、宅配便の受付、各種チケットの販売を行うこともある。商品販売時には顧客の年齢や性別を入力し、店舗内のコンピュータに販売実績を記録する。商品の発注は、店舗内のコンピュータの情報や、地域行事、天気予報を考慮しながら行う。発注情報はコンピュータの専用回線を通じて本部に送信され、所定の時間に協力業者から商品が配送・納品されることになる。その後、納品された商品を検品し、商品棚などに品出しを行う。これらの業務以外に、売上金の管理や店舗内外の清掃業務も重要な仕事である。また、顧客に対する挨拶や気配り、緊急時やトラブル対応なども重要である。 コンビニエンスストアの取扱商品は食品からサービスまで様々であり、店舗の規模や立地にもよるが約2,500~3,000品目を扱う。毎週50~70品目の新商品が追加されるため、常に新しい商品知識を持つことが望まれる。 販売や発注等の業務の中から、小売業の最先端であるコンビニエンスストアのシステムの取扱方法を体験し、小売業の経営全般を学ぶことができる。 最近では店舗独自での販売促進活動が重視され、新商品の発売や新しいサービスの開始時期等にあわせて、販売計画やPOP広告の作成等を行う場合がある。

・コンビニエンスストア店員に就くには

入職にあたって、特に学歴や経験は必要とされない。学生(大学生・各種学校生・高校生等)や主婦や長期勤務可能な人がパートやアルバイトとして勤務する。コンビニエンスストアの勤務経験があると優遇される。 採用されると、この仕事で最も重要な、挨拶などの接客の基本を学ぶ。さらに、販売に必要なPOSレジスターの使用方法や各種サービスの提供の手順を学ぶ。次のステップとして、発注業務を学ぶ。それぞれの業務内容は、社員やアルバイト等の雇用形態とは関係なく、実績により任される。また時間帯責任者として、従業員の管理など、店長の代行として店舗の経営を任されることがある。実績を積むと、社員や契約社員として採用されたり、店長となる場合もある。 常に顧客の立場で行動するので、明るく元気で挨拶や気配りのできる人が向いている。さらに、商品の品揃えを徹底させたり、店舗の清潔さを保つこともこの仕事では重要であり、その考え方を理解できることが求められる。

・労働条件の特徴

コンビニエンスストアは、オフィス街、商店街、駅前、住宅街、学園都市、郊外幹線道路沿いなど、全国各地の様々な立地で営業しているので、職場は全国にある。ほとんどの店舗が年中無休・24時間営業のため、勤務時間はシフト制で、シフト表の勤務時間にしたがって勤務する。年齢層は主に20~40歳までの年代で、男女は問わない。 今後も地方を中心にコンビニエンスストアの出店が見込まれるため、労働需要は安定していると言える。わが国の人口構造の変化により、主要な労働者層である若年者層が減少することから、外国人労働者の雇用が進むものと推定される。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本フランチャイズチェーン協会 http://jfa.jfa-fc.or.jp/

関連資格 販売士(小売商検定)

めっき工の職業について

・どんな職業か

金属、プラスチック、セラミックスなどの表面を薄い金属の被膜で覆う「めっき」の仕事を行う。 めっきは、さびや腐食を防いだり(防錆機能)、品物を美しく見せることによって価値を高める(装飾機能)、また、傷や摩耗を防いだり(機械的特性)、電気を伝わりやすくする(電気的特性)などの目的で広く使われている。 めっきの方法には、電気めっき、化学めっき(無電解めっき)、真空めっきなどがあり、普通、めっきというと電気めっきや化学めっきをさす。電気めっきは、金属塩を含む電解質溶液の中でめっきされる金属を陰極として電気分解し、陰極の表面にめっき金属が析出する電気化学反応を利用して行う。 めっき工は、通常、まずラック(ひっかけ)にかけられた素材を、酸、アルカリ、脱脂液、めっき液、水の入った処理槽に何回も出し入れする作業を行う。次に、乾燥を終えためっき製品をラックから取りはずし、検査後、梱包作業にまわす。 処理槽へのラックの出し入れと搬送は、昔は手作業であったが、最近は、一部ホイストなどによる半自動式の他、自動めっき装置で脱脂から乾燥までの全工程を行う完全自動装置が普及している。これにともなって、めっき工の仕事は、めっきの前処理のための素材のブラッシングや重量物の運搬といった肉体労働中心から、ホイストの操作や自動めっき装置による電流・時間調整の作業に変わってきている。

・めっき工に就くには

入職にあたって、特に資格や免許、学歴などは必要とされない。 入職後、現場でのめっき作業の実務経験を重ねる中で各種の資格を取得していくのが一般的である。高卒者や同程度の学力のある者は、高等職業訓練校に入校してめっき技術を習得することもできる。 めっきの段取りやめっきの厚み指定を行うために、めっきの種類、品物、要求品質に応じた薬品層の組成と処理条件など、めっきに関する基礎知識を持っている必要がある。高温多湿の作業環境の中で立ち作業が多いことから、体力と忍耐力も必要とする。 関連する資格としては、厚生労働省が実施する技能検定に「めっき技能士」があるほか、「特定化学物質等作業主任者」、「有機溶剤作業主任者」、「毒物劇物取扱責任者」、「公害防止管理者」などの資格がある。

・労働条件の特徴

めっき工場には、素材加工からめっき加工まで一貫して行うものと、めっき加工だけを受注して専業で生産を行う下請めっきがある。数の上では、下請めっきが圧倒的に多い。 めっき工場は24時間体制で操業している場合が多いため、勤務形態は3交替制による勤務が一般的である。週休二日制を導入している企業は全体の約75%を占める。 めっき作業は、常に水、重金属、毒物劇物などを大量に取り扱うほか、めっき液が高温のため作業環境は高温多湿となる。また脱脂や酸洗、めっき工程では有機溶剤や毒物劇物を扱うため、めっき作業にはこうした化学物質や電気による危険、あるいは薬品の臭いが伴う。このため、局所排気装置の取り付けなど労働安全衛生面で厳重な指導が行われている。また自動化や労働条件の改善も進んでいる。

・参考情報

関連団体 全国鍍金工業組合連合会 関連資格 めっき技能士 毒物劇物取扱責任者 有機溶剤作業主任者 特定化学物質等作業主任者 公害防止管理者

和菓子職人の職業について

・どんな職業か

和菓子店で各種の和菓子を製造する。 和菓子の種類は、含まれる水分量によって、「生菓子」と「半生菓子」、「干菓子」に分けられる。「生菓子」には、大福やおはぎなどの餅もの、まんじゅうなどの蒸し物、ぎゅうひなどの練り物、どら焼きやカステラなどの焼き物(平鍋物)、羊かんなどの流し物など、「半生菓子」には、石衣などのあん物、最中などのおか物、桃山などの焼き物、羊かんなどの流し物がある。また、「干菓子」には、落がんなどの打ち物、塩がまなどの押し物、おこしなどの掛け物、小麦せんべいなどの焼き物、有平糖などのあめ物がある。 和菓子の代表である「まんじゅう」を作る場合は、まず材料選びから始める。製品の風味やよしあしは、材料の影響を大きく受ける。あんを作るには、材料となる小豆などをよく洗ってから水で炊き、柔らかくなってから砂糖など甘味料を加えて練る。できあがったあんを、米の粉や小麦粉、山芋などで作った生地に包み込んで形を作り、焼いたり蒸したりして仕上げる。あんにごまやみそを使ったり、生地にきな粉を使ったりなど、材料を変えることによって、いくつもの種類のまんじゅうを作り分けることができる。 能率的で量産できることから、和菓子の中には大規模な工場の機械化された設備の中で生産されているものもある。 しかし、多くの和菓子店ではその営業規模に応じて機械を導入するとともに手造りのよさを生かして製造しており、製品の仕上げでは職人の技術、感性、創造性などが重要となる。

・和菓子職人に就くには

入職にあたって特に資格は必要とされない。学歴は高卒が中心で、最近では大卒者など高学歴の入職者もいる。 和菓子職人となる上で、最も大切なことは和菓子を作る実際の技術を習得することであるが、和菓子は種類が多いため、多くの経験を積んで技能を身につけることが必要となる。 入職後に取得すると有利な資格として「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」がある。 必要な知識として、食品の衛生知識に関すること、原材料の特性やその生かし方、製菓理論、販売との関わり、経営的知識などがある。 積極的に和菓子に興味を持つことはもちろん、味覚を知る、デザイン、色彩、装飾など美的感覚を磨くことも必要で、常に幅広い知識の吸収に力を注ぐことが大切である。 経験を積んでいく中で責任者や工場長という指導的立場になっていくが、将来独立開業したいという目的を持つ場合などは、ある程度の知識を得た上で、さらに異なる製造知識を身につけるため、何軒かの店を経験して技術習得を行うこともある。

・労働条件の特徴

和菓子製造企業(店舗)は、東京、大阪、横浜、名古屋など大消費地に多いが、歴史がある業界だけに全国各地に分布しており、就業地は全国に渡る。大・中規模経営の企業もあるが、約85%は従業員5人以下の小規模経営である。 また、品種が多いため様々な経営形態があり、手づくりの生菓子中心の店、日持ちする焼菓子や羊かんを中心に扱うチェーン店、洋菓子を兼業している店、甘味など喫茶を併設する店などがある。 就業者は男性が中心となっているが、最近では女性も増えている。自分で独立開業したい、創造性のある仕事をしたい、技術を向上したいなど目的意識を持っている人が多く、業界への定着率は比較的高い水準にある。 労働条件、休日、給与などは勤務する企業や店舗により大きく異なる。労働時間は、基本的には9時~17時までであるが、早朝に仕込みを行う場合もあり、そうした場合は交替制などが採られていることが多い。また、繁忙期や注文の多いときには残業もある。 和菓子は季節感があること、生活の中の行事や習慣と密着していること、植物性の材料を使った健康的な菓子であることなどから、日本人の食生活の中に定着しており、今後も安定した需要があるものと考えられる。

・参考情報

関連団体 全国和菓子協会 http://www.wagashi.or.jp

全国菓子工業組合連合会 http://www.zenkaren.net/

関連資格 菓子製造技能士(和菓子製造) 製菓衛生師

野菜つけ物工の職業について

・どんな職業か

野菜つけ物工は、原料野菜の判別、洗浄、カット、数次の漬け込、塩抜き、計量、殺菌、検査、包装などの作業を行い、野菜つけ物を製造する。 つけ物は、平安時代の制度、儀式作法書「延喜式」につけ物の種類が記述されているほどの日本古来の伝統的加工食品である。現在では、原料となる野菜等の種類が極めて多いということに加え、浅漬け、古漬の大別の下に多様な漬け込み方法がある。 まず、受入・保管している原材料(野菜等)の品質を判別し、洗浄した後、塩漬け(下漬処理)する。その後、再度洗浄し、所定の大きさに切断(カット)する。次に脱塩(塩抜き)を行い、圧搾する。そして、最終調味料に漬込んだ後、計量・包装・シール貼りを行い、金属検出(検査)を行う。最後に加熱殺菌・冷却を行い、保管・出荷する。 これらの工程では、かなり機械化、装置化が進んでいるが、一方、人手に依存せざるを得ない工程があり、総じていえば人手を多く必要としている。 野菜つけ物工は、全工程の技術・技能を習得することとなるが、原料の多様さや品質の違い等から、かなりの期間の経験が必要とされる。また、食品工場に共通する食品衛生の知識や品質管理技術等も求められる。

・野菜つけ物工に就くには

入職にあたって、特に資格・免許は必要とされない。 最近では、食品の安全・安心ニーズへの対応能力や商品開発力等が強く求められ、求人のスキルレベルを上げ、大学の農学部や食品関係学科の卒業生を求める傾向も強くなってきている。一方で農業高校や工業高校の食品関係学科の卒業生を、計画的に採用し、経験、研修の中で技術・技能者に育て上げる企業も地方には多い。 雇用については、定期的、計画的な採用をしているが、全体的に見れば一定規模以上の企業では、退職者の補充の形で随時採用するのが中心である。 つけ物製造業では、その業態上、手作業に依存する部分があることから、かなりの女性従業員をパートタイマーとして採用している企業が多い。

・労働条件の特徴

つけ物製造業は、基本的にはその地域の特産的野菜等を原料として地場で加工し、製品もその地域で消費するという、いわゆる地産地消型の中小食品企業としてスタートしているため、職場は全国に渡る。 つけ物製造等を基本にした企業形態は、製造業のみのもの、製造業と卸売業を兼ねるもの(自社で製造する製品と他のつけ物メーカーから仕入れた製品を卸売する形態)、自社製品を自から小売するもの(京都が中心)、の3つに分けられる。 事業所の規模としては、従業員50人以下の中小零細企業が中心であり、従業員100人を超えるような企業の割合は5%以下と見込まれる。 従業員の構成としては、管理部門を担う正社員と手作業の多いパートに大別され、徐々にパートタイマーの割合が増加してきている。パートタイマーのほとんどが女性で、年齢構成も非較的に高い。 労働条件としては、労働時間は一般的な就業時間帯の1日8時間制であるが、日配食品である浅漬けタイプのつけ物を製造する企業では、残業やローテーションによる土曜、日曜出勤によって対応している。また、休日は、業界全体としては、週休2日制と日曜休日の2タイプが中心であるが、徐々に週休2日制への移行が進んでいる。 賃金についてはその地域の他業種の水準に合わせたものが多い。 職場環境としては、生鮮野菜を原料としていることから、洗浄工程を中心に大量の水を使用するという職場環境にある。また、食品工場であることから特に衛生管理に十分な対応が求められる。 つけ物製品は、当面現在の生産量程度で今後も推移するものと見込まれる。

・参考情報

関連団体 全日本漬物協同組合連合会 http://www.tsukemono-japan.org/

家具工の職業について

・どんな職業か

木製家具を製造する職業であり、木材の切断、加工、組立、塗装、金具の取り付けなどの諸工程の作業を行う。 木製家具は、大きく分けて箱物家具類と脚物家具類、その他に分けられる。箱物類には、たんす、食器棚、書棚などあり、脚物類には椅子、机、応接セット、ダイニングセットなどがある。その他にもベッド、小物など多種多様な製品がある。それらの仕事の内容や使用する機械、工具、工作方法などは多少異なっているが、基本的な作業は共通しており、主に木工機械作業、組立作業、仕上げ作業、塗装作業、イス張り作業である。 作業の流れは、まず機械を使って木を切断し、表面を削ったり穴をあけたり磨いたりする木工機械作業を行う。各部品ができたら、接着剤や木ネジで家具の形に組み立てる。その後、小さな部分や念入りな仕上げを要する部分などは、ヤスリなどを使って手作業で仕上げる。さらに製品の種類によって、接着プレス作業や張り工作作業などが加わる。 塗装作業では、着色したり表面にツヤを出す吹き付けをして、家具に化粧をほどこす。イス張り作業では、できあがったイスの骨組みに、バネやクッション材を取りつけた後、革などを張り、イスの座、背、ひじの部分を形づくって完成させる。 家具工という呼び方から、ノミ、カンナ、ノコギリなどの手工具を使って、最初の木材から完成品までを一品生産する手工業的な職業をイメージすることが多いが、現在は、中規模以上のメーカーでは、機械化・分業化が進んでいる。 しかし、機械ではできない作業など人の手によるところがあり、一つ一つの仕事に熟練を要求される部分が多い。

・家具工に就くには

入職にあたって、特別な条件や制限はなく、新規学卒者の場合は学校や公共職業安定所の紹介という経路をとる。公共職業安定所からの紹介や公共職業訓練施設の家具木工課程の修了者が入職するほか、求人広告や縁故によるケースもある。 適性としては、指先、手腕の器用さ、形態知覚が優れていることが望ましい。また、ある程度パソコンなどの知識があれば、就職に有利である。 家具工には、主材料である木材の性質や刃物、機械、工具、塗料、接着剤、イス張り布、工作法、家具の構造などについての知識が必要である。また、必要な技能としては、刃物の研磨と調整、加工段取り、機械工具の操作、キズの補修などがあるが、こうした技能は経験を積むことにより習得する。 関連する資格として、厚生労働省が定めた技能検定の「家具製作技能士」があり、資格を取得すると技術の証明として評価される。

・労働条件の特徴

家具工の大部分は家具製造メーカーで生産に従事しており、地域別に見ると、家具の特産地といわれる福岡、静岡、広島、群馬、岐阜、東京、新潟、北海道、徳島などに集中している。 就業者は中高年齢者が多くなっているが、大手企業では電子制御による工程の自動化が進んでいるため、若年の専門技能者が求められている。 家具工の作業は、刃物で木材を切断、切削、研磨する作業が多いため、かつては刃物によるけがの危険があり、また木粉じんや塗料の臭気が問題とされていた。しかし現在では、直接刃物が手に触れないように機械や工具が改善され、安全装置の普及で危険度は大幅に低下している。また、木材の切断・加工など騒音はするが、除じん装置の普及で、木粉じんや塗料かすがほとんど取り除かれるようになり、職場環境は著しく改善されている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本家具産業振興会 http://idafij.or.jp

関連資格 家具製作技能士

建具工の職業について

・どんな職業か

建具工は、戸・襖・障子などの木製建具(たてぐ)を製作する。 現在、建築物の外部に面する開口部には金属製ドアなどの建具が使用される場合が多いが、内装に関しては木製の建具が使用される場合が多い。一般住宅においては、各部屋の入口の戸、押入、クローゼット等の戸、襖、障子、等があり生活には欠かせないものとなっている。 建具は、戸や扉など単体のみを作るだけでなく開口部に取り付けて、はじめて役目を果たすものが多い。したがって建具工の作業としては、製造作業と、取り付け作業に大きく分けられる。 製造作業の流れは、まず機械を使って木材を切断し、表面を削ったり穴を開けたりする木工機械作業を行なう。必要に応じてノミ、カンナ等の手工具で加工をし、各部品が出来たら、接着剤等を併用して建具のかたちに組立てる。表面は、木材の生地のままの場合や、塗装による仕上げ、化粧合板による仕上げ等がある。塗装は建具製造事業所で行なう場合と、現場にて塗装業者が行なう場合がある。 取り付け作業は、現場において必要に応じ、電動工具やノミ、カンナ等を使って切削等を行い建具の開閉形式によって様々な金物等を取り付けながら行なう。

・建具工に就くには

入職に当たって、特別な条件や制限はなく、新規学卒者の場合は学校や公共職業安定所の紹介という経路をとる。求人広告や縁故によるケースも多い。 適性としては、指先、手腕の器用さ形態知覚が優れていることが望ましい。又、建築に関する一般的な知識があれば有利である。 建具工には主材料である木材の性質や刃物、機械、工具、塗料、接着剤、工作法、建築に関する知識等が必要である。また、必要な技能としては、刃物の研磨と調整、加工段取り、機械工具の操作、傷の補修などがあるがこうした技能は経験を積むことにより習得する。 関連する資格として厚生労働省が定めた技能検定の「木製建具技能士」があり、資格を取得すると技術の証明として評価される。

・労働条件の特徴

建具製造事業所は全国各地にあるが比較的規模の小さな事業所が多い。また、製造に特化してある程度大きな規模の事業所もあり、同業者が集まって産地を形成しているところもある。 就業者は近年、中高年齢者が多くなっており、若手の入職が望まれている。 業務は建築動向などにより繁閑があり、残業や休日出勤することもある。 建具工の作業は、刃物で木材を切断、切削、研磨する作業が多いため、かつては刃物によるけがの危険があり、また木粉じん等が問題とされていた。しかし現在では、直接刃物が手に触れないように機械や工具が改善され、危険度はある程度低下している。木材の切断や加工において騒音はするが、除じん装置の普及で木粉じんが大幅に取り除かれるようになり、職場環境は改善されつつある。

・参考情報

関連団体 全国建具組合連合会 http://www.zenkokutategu.com

関連資格 家具製作技能士 建具製作技能士 木材加工用機械作業主任者

製本作業員の職業について

・どんな職業か

印刷所で刷り上げられた本文、表紙、カバー、扉などの印刷物を組み合わせ、本や冊子に仕上げる。 本になる前の本文、表紙などバラバラの印刷物は、出版社からの「製本指示書」とともに製本所に運び込まれる。それらを一定の順序でそろえ、「つき揃え機」で正しくきちんと重ねて、「紙折り機」で決められたサイズに折る。次に、ページ順に組み合わせ(丁合:ちょうあい)、背中の部分を糸でかがったり、糊などで固めて綴じる。 綴じ方には、「糸かがり」のほかに、雑誌やページ数の少ない本に用いられる「針金綴じ」や、軽装本などに用いられる背中をじかに接着剤で固める「無線綴じ」がある。綴じる工程で、扉になる紙や、表紙と本体とを結びつける「見返し紙」を一緒につけて、完成した「本」の形に仕上げる。 上製本の場合は、芯にボール紙を入れて布や紙でくるんだ厚表紙を別につくる。また、本によっては布製のしおりやカバーがついたり、箱に入ったものなどもあり、それらも製本工程の中でつけていく。 出来上がった本に、書店が使う売上注文票や読者カードのハガキ、図書目録などをはさみ込み、決められた冊数ごとに梱包して納入する。

・製本作業員に就くには

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。一般的には高校の新規学卒者が中心であるが、中高年齢者の中途採用もある。 入職後は、単純な作業や一つの機械操作から始め、順に工程の全体を覚えていく。製本工程はもちろんのこと、前工程の製版・印刷の基本的な知識も必要である。ベテランになると、全体の流れを見ながら各部門に指示を与える。 関連する資格として厚生労働省が実施する技能検定の「製本技能士」があり、資格を取得すると技術の証明として認められる。技能を身につけるための施設もあり、将来独立開業する道もある。 製本作業においては生産工程の自動化が進んでおり、機械やコンピュータに強い人材が求められている。印刷物や製品の運搬に立ち作業が多いので、体力も必要である。

・労働条件の特徴

勤務先は製本会社(製本所)のほか、製本の仕事の一部である糸綴じを専門に行う「かがり業者」、表紙の加工を専門に行う「表紙貼り業者」などがある。地域的には出版社の多い大都市に集中しており、7割近くが東京周辺にある。 製本作業は出版・印刷の最終工程にあたるため納期が短くなることも多く、それに対応するため就業者に占めるアルバイトやパートタイマーの割合が高くなっている。 労働時間については、納期が不規則なことから、年間を通じての変形週40時間労働制を採用したり、土曜・日曜日以外に休日をとる4週8休の週休二日制を採っている企業も多い。 製本機械の性能が飛躍的に向上し、これまで手先の器用さを要求された手作業が減って、機械のオペレーター的な要素の仕事に変わりつつある。

・参考情報

関連団体 東京都製本工業組合 http://www.tokyo-seihon.or.jp/

関連資格 製本技能士

プラスチック製品成形工の職業について

・どんな職業か

プラスチックは石油から作られるポリマーを材料として作られ、産業資材から日用品まで非常に広く利用されるが、プラスチックに熱や圧力を加えることで形を自由に変えられるという性質を利用して「成形機」でさまざまな製品を作り出すのがプラスチック製品成形工である。 基本的な仕事は、材料を成形機に投入し、加熱溶融したものを金型などで成形した後、冷却し凝固させて製品にすることである。 一般的な作業手順は、まず、作る製品に必要な金型を成形機に取り付ける。材料を成形機に投入し、温度や圧力、速度などの成形条件を成形機にセットし、試運転する。指示どおりの製品ができるように調整し終えると、その後は連続運転により成形を続け、時々材料を補給する。通常は安定して生産を続けられるが、途中で条件が変化すると不良品になる恐れがあるため、機械の監視を続け、必要に応じて成形条件を修正する。金型から製品を取り出し、形状、寸法が正しいか検査し、仕上げ工程や箱詰め工程へ送る。 現在では、成形の工程にファクトリーオートメーション(FA)と呼ばれる生産体制が導入されるなど、自動化が進んでいる。それに伴い、成形工の仕事も機械の監視が中心になっているが、それにはプラスチック成形の基本的な技術と知識が不可欠である。

・プラスチック製品成形工に就くには

新規学卒の場合、入職時の学歴は問わないが、高校・高専が多い。機械や電気、化学などの知識があると有利である。また、中途採用も比較的多い。 最初は、仕上げや包装工程などやさしい作業につき、その後、成形工程で材料の補給作業などをしながら、成形条件の設定の仕方を学ぶ。成形機の機能や材料の種類、金型の扱い方などを覚えて、自分で設定して様々な製品を作れるようになるには3~5年の経験が必要である。 関連する資格として厚生労働省が実施する技能検定の「プラスチック成形技能士」の資格があり、取得すると給与面で評価されることが多い。 材料、機械、成形技術の分野で技術革新が急速に進んでいるため、先輩の指導を受けたり、本を読んで勉強するなど、自分の技能や技術を向上させる姿勢が求められる。

・労働条件の特徴

地域的には全国に散在しているが、関東・近畿・中京地区の大都市やその周辺に多い。 プラスチック製品メーカーのほかに、テレビや家電などの電気機械、時計やカメラなどの精密機械、自動車部品、玩具などのメーカーでもプラスチック製品成形工が働いている。 プラスチック製品製造工場では、生産効率を上げるため機械の連続運転が行われる。その場合、勤務形態は24時間の交替制がとられる。 プラスチック成形には、圧縮、射出、押出、ブロー、真空、発泡、インフレーションなどの成形方法があり、作る製品によってそれぞれ異なる成形機を使用する。 プラスチック製品製造業は、昭和30年代から本格的に発展してきた比較的新しい産業である。今後も産業用資材や日用品としてのプラスチック製品の需要は拡大していくと考えられるが、一方で、生産の海外移転や、自動化やロボットの利用などの省力化が進められているため、労働需要はやや減少する傾向にある。

・参考情報

関連団体 全日本プラスチック製品工業連合会 http://www.jppf.gr.jp/

社団法人 東日本プラスチック製品工業協会 http://www.ejp.or.jp

社団法人 神奈川県プラスチック工業会 http://www.kanapla.or.jp/

社団法人 中部日本プラスチック製品工業協会 http://www.chubu-pla.or.jp

社団法人 西日本プラスチック製品工業協会 http://www.nishipla.or.jp

日本ポリオレフィンフィルム工業組合 http://www.pof.or.jp/

関連資格 プラスチック成形技能士

医療用画像放射線機器組立工の職業について

・どんな職業か

診断用X線装置、X線CT装置、診断用核医学装置、磁気共鳴画像診断装置(MRI)、超音波画像診断装置、治療用粒子加速装置などの医療用画像放射線機器を組み立て、試験する。 具体的には、部品組立、部分組立、ユニット組立、総合組立、試験調整、検査、据付作業、アフターサービスなどを行う。 X線装置の場合は、数多くのユニットや部品から構成されており、工程は多岐にわたる。主要ユニットである高圧発生器は鉄心とコイルおよび整流器からなる。鉄心は硅素鋼板を巻きつけて接着し、それを機械加工したものに1次コイルと2次コイルおよび整流器を組み立てて鉄製容器に収め、絶縁油を充填して完成させる。制御器は高圧発生器に電源を供給するもので、計器類やスイッチ、切替機、タイマーなどを組み立てて配線する。作業には各種治工具を使用する。 X線管装置の組立作業では、構成部分である陰極、陽極、陽極回転機構、ガラス管などを組み立ててシールし、排気する。このX線管を容器に収め絶縁油を充填した後、高電圧を加えて安定動作の確認を行う。 透視撮影台の組立作業は、重量物組立であるためクレーン操作や玉掛けの技能が必要になる。 X線TVカメラの組立は、ニッパやペンチ、ドライバー、ハンダごてなどを使う手作業が中心で、精密な組立と配線を行い、その後に試験をする。どちらも光電管やブラウン管を扱うので慎重さが要求される作業である。 ユニットの組立が完成すると、最後に各構成ユニットを組み合わせる総合組立および総合試験調整を行って、製品を完成させる。

・医療用画像放射線機器組立工に就くには

入職にあたって特別な条件や制限はないが、電気・電子・機械・化学・情報などの工業高校や電子などの専門学校を卒業して入職する人が多い。多くの企業では、計画的に新規学卒者を募集し、試験・面接を経て採用しており、中途採用も行われる。一般に、募集は学校や公共職業安定所を通じて行われるほか、新聞広告なども使われている。 医療機器の中でも放射線を取り扱う職場では、国家資格として「エックス線作業主任者」や「第2種放射線取扱主任者」が必要となるが、入職後に社内教育を経て受験機会を得るのが一般的である。 これらの資格を取得すると、将来は医療現場での据付けやサービスの分野へ転出することが可能となる。 医療機器には超音波装置のような携帯・移動型機器から磁気共鳴画像診断装置や治療用粒子加速装置のような大型機器に至るまで多様な機種があり、組立作業も簡単な作業から高度な技能・技術を要するものまで幅広い。各種の規格(国際、日本、業界)に関する知識も必要となるが、いずれも入職後に教育が行われる。

・労働条件の特徴

医療用画像診断装置の製造所およびその関連企業や下請け工場などは、東京を中心とした関東地区、名古屋、京都、大阪、福岡などに多くみられる。 ほとんどが常用雇用者で賃金体系は月給制、賞与は年2回が一般的である。基本給の他に諸手当などが支給されるが、各企業により若干異なる。 電機産業では、週休2日制と週40時間労働が定着しており、年次有給休暇も定期採用者で初年度15日と他の業界に比べ多い。 製造する装置の安全性と信頼性を保つため、清潔で整理整頓が行き届いた明るい職場環境となっている。 医用画像放射線機器の製造は、電機・電子メーカー、計測器メーカーを母体とする企業が主力だが、最近では、画像技術のデジタル化に伴い、コンピュータメーカーやフィルムメーカーなども参入し、業態が多角化している。 今後も診断・治療技術の発展や周辺部品の機能向上によって、新機能製品・改良製品が生まれると予想され、安定した需要が見込まれている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本画像医療システム工業会 http://www.jira-net.or.jp/

関連資格 エックス線作業主任者 放射線取扱主任者

金属材料製造検査工の職業について

・どんな職業か

金属材料製造検査工は、鉄鋼製造現場において、設備の点検・保全、設備の修理・診断、工事監督などを行う。 「点検・保全」作業では、五感点検または各種測定器を使用し、機械・電気設備の異常、劣化傾向をつかみ、その処置を判断する。この作業の目的は、設備故障や事故による生産休止時間を最小限に留めることであり、日常の点検はもとより、突発故障時の判断、応急修理、恒久修理工事計画、工程チェック等に関する幅広い知識・技能が要求される。 設備異常を発見した場合には、ライン休止可否判断、故障原因追及時の機械・電気判別等、迅速で正確な判断を行う。 「修理・診断」作業では、設備機器の解体・修理・組立・試験等の作業を行う。電気系の場合、生産設備において電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電動機をはじめ、変圧器、遮断器等の全てがその対象であり、機器の原理特性、構造、機械的要素などのすべての知識・技能を修得している必要がある。 「工事監督」作業では、設備の新設・増設・改良工事における工程管理、技術的指導、安全管理、試運転調整等の監督業務を行う。工事監督の最も重要な役割は、設計者の意図・図面・理論などを正確に把握し、確実に工期内で工事工程を管理しながら、工事品質を確保していくことである。「工事監督」業務の遂行には、高度な知識と経験が要求されることから、通常は「点検・保全・修理・診断」等の各作業の経験を積んだベテラン層が工事案件に応じて対応している。

・金属材料製造検査工に就くには

入職にあたって、特別な条件や制限はない。高校卒業程度の知識があり、健康で勤勉な性格であれば点検・整備工はできる。ただし、設備の点検を行うため、機械や電気に関する資格があれば業務の遂行に有益であると考えられる。また、複雑な設備の詳細なところまで把握する必要があることから、好奇心旺盛で周囲との協調性に富む方が、早期に設備知識も醸成されると考えられる。 点検・整備工は、入社後にさまざまな研修や訓練をうけて一人前の作業者に成長する。基本的には、現場の上司や先輩が実地訓練の中で教え込み、設備に関する知識や点検や修理のノウハウを学んでいく。 点検・整備工になるための資格はないが、担当する設備により様々な資格を取得することとなる。また、新たな設備が設置されることや新たな診断・補修技術が開発されることがあるので、自ら積極的に知識を広げていく努力も求められる。

・労働条件の特徴

勤務は、午前9時前後から午後6時前後であり、一日約8時間の勤務が一般的なようである。ただし、鉄鋼生産設備は24時間稼動しているため、設備トラブルがあった場合などは、昼夜に関わらず対応する必要がある。それらを含め、点検・整備工の労働時間は、月平均160時間程度で、休日は年間100日前後のようである。 今後も、鉄鋼生産量は一定量が見込まれ、生産内容も高度化していくことが想定されているので、新設備設置工事、新設備点検・整備計画の新たな作成等、点検・整備工が活躍する場面は多いと考えられる。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本鉄鋼連盟 http://www.jisf.or.jp/

関連資格
ボイラー技士 特定高圧ガス取扱主任者 機械保全技能士 電気主任技術者 計装士 電気工事士 危険

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