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生産工程の職業

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生産工程の職業

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鉄骨工の職業について

・どんな職業か

高層ビルなどの大規模な建築物や構造物を支える鉄骨を工場で製作する。 まず、コンピュータやCADを使って、設計図に基づいてNCデータ・原寸型板・材料リスト・製作図面などの資料を作成する(原寸作業)。鉄骨などの形状は毎回異なるため、設計図どおりに製作するためには原寸図面の作成などの作業が必要となる。 次に、鋼厚板や形鋼などの材料に加工位置を示す罫(け)書き線を記入し、機械やレーザー、ガスで切断したり、プレス機やローラーで曲げたり、ボルト締めをするための孔をボール盤であけたりして部品を作る(素材加工)。加工した部品を一つ一つクレーンで吊って、溶接しながら組み立てる(溶接・組立)。最後に、製品の細部を削って仕上げたり、変形したところを加熱して矯正し、完成させる(仕上げ)。 完成した製品は検査を行い、溶接部の内外に欠陥が無いこと、所定の寸法精度を確保していることを確認する。その後、建設現場に輸送し、現場でのボルト締めや溶接を行う。 工場ではコンピュータ制御による加工の自動化が進んでいるが、特に組立や矯正の作業などにはまだ経験と勘に頼る部分が残っている。

・鉄骨工に就くには

入職にあたって特に資格は必要とされない。高校や高専を卒業して就職するのが一般的である。 入社後は、いくつかの製作工程での作業を経験しながら、図面や指示書を読み取るための能力や溶接などの専門技術を身に付ける。 溶接の資格や「鉄工技能士」の資格を取得するためには、社内外で研修を受けて検定試験に合格する必要があり、各種の技能資格の取得とともに管理能力を身に付けると職長への昇進の道が開ける。なお、溶接の作業を行うには資格が必要となる。 重い物を扱う作業もあるため、体力が必要である。数人でチームを組んで仕事をするので、協調性も求められる。

・労働条件の特徴

鉄骨などの鋼構造物を作る会社の多くは中小企業であるが、超高層ビルの鉄骨などは大企業が製作している。労働条件は、企業規模および都市部と地方とによってかなりの格差がある。 就業者は男性が多い。最近ではCAD(Computer Aided Design)を使った原寸図面の作成作業や機械設備のオペレーターとして、女性も増えている。 雇用形態は、工場に社員として雇用される場合と各工程の技術を持った社外工として働く場合があり、社員と社外工では給与形態が異なっている。 基本的に工場勤務であるため、転勤はなく、勤務時間や休日も安定している。 鉄骨は建設する構造物ごとに設計作業から始める受注生産であるため、大量生産ができず、工程の自動化が難しい。 そのため、鉄骨工の技術が製品の仕上がりを左右する部分が多く、労働需要は安定している。

・参考情報

関連団体 社団法人 鉄骨建設業協会 http://www.tekken-kyo.or.jp/

関連資格 鉄工技能士 建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者 ガス溶接技能者 ガス溶接作業主任者 溶接技能者

陶磁器工の職業について

・どんな職業か

茶碗やお皿などの食器、タイルや洗面台、トイレの便器などの日用品、人形や置物などの工芸品や美術品など、陶磁器製品を作る。 基本的な作業の流れは、陶土(粘土の一種)に長石や石英といった鉱物を混ぜて原料の坏土(はいど)を作り、それを成形し、乾燥させたあと釉(ゆう)薬をかけ、高温で焼き上げて製品にする。成形作業は大きく分けると、「ろくろ成形」(ろくろを回転させ、材料を成形する方法)と「鋳込み成形」(石こう型に流し込む方法)がある。また、絵付けといって、焼き上げたあとの半製品に美しい絵や模様を入れる作業も重要である。最後に検査を行い、品質やでき具合を目で確かめる。 各工程をほとんど手で行う伝統的な技法から、最新の自動成形機やロボット、コンピュータを使う場合まで、その事業所(工場や工房)によって様々である。

・陶磁器工に就くには

陶磁器工になるには特に学歴や資格は必要とされないが、工業系高校などで陶磁器の技術やデザインを学んでおくと役に立つ。 陶磁器製造には、機械を使う工場生産から、手作業で行う伝統工芸的生産まであり、手作業による工芸品の制作で一人前になるには10年以上の修業が必要である。 所定の技能を習得した後、職業訓練校や窯業大学校などでさらに高度な技能を習得することが可能であり、陶芸家として活躍したり、陶磁器生産の分業の中で成形や絵付けの技能を専門的に身につけ、独立することも可能である。 関連する資格として、厚生労働省が実施する技能検定の「陶磁器製造技能士」の資格があり、取得すると技術の証明として評価される。 成形や絵付けではデザインセンス、芸術的感覚が求められる。

・労働条件の特徴

陶磁器製造は原料を産出する地域を中心に発達してきたが、現在では全国各地に散在している。主な産地は、愛知県の瀬戸、岐阜県の多治見、滋賀県の信楽、佐賀県の有田、栃木県の益子、岡山県の備前などである。 就業者は40歳以上の中高年が6割以上を占めており、男女別では男性が約6割となっている。 労働時間は朝から夕方までの通常の勤務形態で、残業が発生することは少なく、交替制勤務などもほとんどない。 最近では、食器だけでなくキャラクター製品やギフト製品など多様な製品が求められており、自動機械による少品種(製品の種類が少ない)の大量生産から、機械と手作業で行う多品種(製品の種類が多い)の少量生産へと変化している。

・参考情報

関連団体 日本陶業連盟 電話:052-935-7231 FAX:052-935-7254

関連資格 陶磁器製造技能士

製パン工の職業について

・どんな職業か

製パン工場や個人経営のパン店(ホームベーカリー)でパンを製造する。 原材料の選択から焼き上げまでのすべてを、一人から数人で行う小規模なベーカリーもあれば、一方では、自動化された生産ラインで100種類以上のパンを大量につくる大規模な工場もある。工場では仕事が分業化されており、生地をつくる仕事、成形の仕事、焼き上げの仕事に分かれる。 製パン工の仕事は朝が早い。前日に量っておいた小麦粉、イースト、塩、砂糖、油脂、粉乳、卵などの配合原料を、ミキサーと呼ばれる機械を使って混ぜ合わせ、練り上げて生地をつくる「仕込み」から始まる。 次にパンに使うクリームを炊き上げたり、ジャムやあんの硬さを調節したり、レーズンのようなドライフルーツ類を細かく切るなど製造のために必要な準備をする。 仕込みが終わった生地の練り具合、硬さ、温度はパンの品質や出来映えに影響するので、細心の注意が要求される。 この生地をパン用イーストの働きで発酵させた後、一定量に分割し、手や機械を使ってパンの形を整える。成形した生地を、型や天板の上に収め、一定の温度・湿度に保たれたホイロ(醗酵室)に入れ、再度イーストの働きによって発酵させ、生地を膨脹させる。 パンを焼くときは、その種類に応じてオーブンの温度、時間を設定する。このときの的確な調節によって、パンの焼色や香りが作り出される。焼き上げたパンは、網棚状のラックに並べて自然放冷したり、機械化された工場では温度、湿度をコントロールした冷却工程によって冷却し、そのまま店頭に並べたり、食パンのようにスライス、包装などの加工をして販売する。

・製パン工に就くには

入職にあたって特に資格・免許は必要とされないが、食品についての基礎的な知識を持っていることが望まれる。 パンは種類によって原料配合や製造方法が異なるため、パンづくりの技術を習得するにはかなりの実務経験が必要となる。一般的には学校を卒業してすぐに入職し、パン製造の現場で経験を積んでいくことになる。しかし、機械化された大規模な製パン工場では、製パン工程が分業化されているので、中途採用の人も多く見受けられる。 入職後、はじめは原料の秤量などパン製造の準備工程を担当し、製造するパンの種類や製造の流れを覚えた後、成形や焼き上げの工程を担当して機械の操作を習得し、経験を積むとパンの品質にとって重要な仕込みの工程を担当するようになる。企業によって期間は異なるが、入職後6~7年程度で、本人の適性と能力により「班長・主任」などの現場の監督職に昇進する可能性がある。 パンを製造する技能が身につくと、独立して開業する人もいる。 また、人口の多い大都市や近郊都市では、最近、パンを焼く小型のオーブンを設置し、焼きたてのパンを売る店が増えている。

・労働条件の特徴

パンは保存が利かないため、就業地は消費地である人口の多い都市やその近郊に多い。ホームベーカリーやパン製造工場以外にも、菓子製造業や大きなホテル、デパートの中にパンをつくる部門を持っているところがある。 就業者は男性が多いが、大規模な工場ではパン製造工程が細かく分けられ、作業が単純化しており、パートタイマーを中心に女性も増えている。特に、原材料の分析や、サンドイッチといった調理パンの製造などの分野では、女性が多くなっている。 パンの製造は、仕込みから包装まで8時間ほどかかるため、早朝から深夜までの作業が必要となる。そのため、勤務は交替制を採っている場合が多い。 屋内での立ち作業が中心で、機械化の進んでいない小規模なベーカリーでは、パンを焼くオーブンの前の作業では高温の環境で仕事をすることになるなど、ある程度の体力が必要である。 大規模な製パン工場では今後も機械化が進み、機械の監視作業などが中心になっていくと考えられる。小規模なベーカリーでは、洋菓子製造などと兼業して店の特色を出す所も増えている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本パン工業会 http://www.pankougyokai.or.jp/

社団法人 日本パン技術研究所 http://www.jibt.com/

関連資格 パン製造技能士 食品衛生責任者

洋菓子職人の職業について

・どんな職業か

洋菓子店や菓子工場で、洋菓子を製造する。 洋菓子は、大きく分けて、焼き上げたスポンジにクリームを塗ったりサンドした生菓子や、型に入れて焼き上げるが水分量の多いフルーツケーキのような半生菓子、クッキーのような焼き菓子、チョコレート製品、アイスクリーム等の氷菓に区分される。 洋菓子は種類によって作業内容が異なり、例えば生菓子では、まず卵、バター、砂糖、小麦粉を計量し、ミキサーなどの機械を使って混ぜ合わせ、ケーキの台となるカステラのような部分の生地づくりを行う。その後、専用の型に入れてオーブンで焼き上げ、クリームなどを塗ったり、絞ったりして形を整え、フルーツやナッツ、チョコレートなどを飾りつけて仕上げたりする。大型ミキサーや大きなオーブンを使用すれば生地は量産できるが、最後の仕上げは機械ではできないため、手作業で行う。通常、生菓子は冷凍技術の進歩によりストックも可能であるが、基本的には、その日の午前中に仕上げてその日のうちに売り切るようにする。 洋菓子店の場合は手造りの作業が中心となるが、菓子工場のラインで働く場合は機械の操作や監視が中心となる。工場生産の場合でも、洋菓子店と同じ菓子を見本にして製造するため、洋菓子職人の技術、創造性、センスが製品の出来に大きく影響する。

・洋菓子職人に就くには

入職にあたって、特に資格や学歴は必要とされない。現在は高校を卒業後、菓子・調理系の専門学校で基礎知識を身につけてから入職するケースが一般的で、大学を卒業した入職者も増える傾向にある。 入職後は、店の規模などによって差があるが、一つの製造工程を受け持ち、ある期間経験を積むと次の工程に移るというように、数年で一通り菓子作りの技術が習得できるように進むようである。菓子作りの技術習得が最も重要であるが、それに加えて食品の衛生知識や、原材料、製菓理論などの知識も必要となる。 様々な種類の菓子作りを習得するために、いくつかの店を移動して自分の技術を向上させる人も多く、また、何年か働いてから独立して自分の店を開く人も多い。 関連する資格として、「製菓衛生師」や技能検定の「菓子製造技能士」があり、入職後に一定の実務経験を積み、学科および実技試験に合格すると取得できる。 味覚が鋭いこと、デザイン、色彩、装飾などの美的感覚を持っていることが求められる。

・労働条件の特徴

洋菓子店は東京、名古屋、大阪、兵庫など大都市を中心に分布している。洋菓子専門店のほかに、和菓子やパンの販売と兼業する店や、喫茶コーナーなどを併設する店もある。7割以上が従業員5人以下の中小の店であるが、中には従業員100人以上の企業もある。 洋菓子店の就業者は以前は男性が多かったが、最近では女性も増えている。菓子工場の生産ラインでは女性が多い。 労働時間は一般的に午前9時から午後5時までであるが、仕事の分担により、早い人は朝5時頃出社して仕込みを行う。そのような店では交替制をとっている。10月頃からクリスマス、年末年始、バレンタインデーを過ぎて3月頃までは洋菓子がよく売れる時期で、注文が多いため、残業が生じたり、休みがあまり取れないこともある。一方で夏季は比較的売れ行きが少ないため、店によっては長期の休暇を設けているところもある。 洋菓子の需要に大きな変動はなく、就業者もほぼ横ばいで推移している。独立開業が比較的容易であることもあり、就業希望者は増える傾向にある。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本洋菓子協会連合会 http://www.gateaux.or.jp

全日本菓子協会 電話:03-3431-3115 FAX:03-3432-1660

関連資格 菓子製造技能士(洋菓子製造) 製菓衛生師

冷凍加工食品製造工の職業について

・どんな職業か

冷凍加工食品の製造工場で、冷凍加工作業に従事する。 冷凍加工食品の種類は、魚、肉、野菜などの素材から、これらを調理した食品、米飯、めん類まで様々である。製品は、原料の選別、原料の処理、製品の凍結、包装の工程を経て製品となり、冷凍保管され出荷される。製造工は工程の一部分を担当し、他の人たちと一緒に作業して冷凍食品を製造する。 原料の選別では、原料の質が冷凍後の品質にそのまま現れるため、新鮮さや風味、外観などの総合的な品質が優れたものを選別する。 原料の処理では、不要部分の除去、整形、重量調整など、原料の種類に応じた様々な処理を行う。農産物の場合は、剥皮、種子除去、切断、野菜類のブランチング(軽い湯通し)や果実の糖液浸漬など、水産物の場合は、頭、内蔵、骨、鱗、皮などの不要部分の除去、三枚おろしや切り身、剥き身の調製などがあり、手作業によって冷凍前の下処理を行う。 製品の凍結では、急速凍結を行う。食品を急速凍結すると、氷結晶が小さく食品の組織破壊が少なくなる。反対に緩慢凍結をすると氷結晶が大きくなって食品の組織を破壊し、品質が劣化するので、急速凍結工程は最も重要な作業といえる。個々の食品を一定の形にまとめて凍結するブロック凍結と、食品をバラ凍結するIQF(IndividualQuick Frozen)の2つの方法がある。 包装工程では、冷凍食品の種類や形態に応じて、生産の効率化、品質の保持、流通・消費時の取扱いの簡便化、適正な表示などの目的で個別包装と外箱詰めを行う。包装・箱詰めされた製品は、冷凍保管され出荷される。

・冷凍加工食品製造工に就くには

入職にあたって、特に資格や免許などは必要としない。学歴では高卒者が多く、専攻は農業科、水産科、工業科が多くなっている。 調理冷凍食品を製造する工場は機械化が進んでいるので、それらの機械を使いこなす能力が必要となる。また、さらに自動化した機械を使う場合には、自動制御システムの理解力、応用力が求められる。 管理者になるには、品質および衛生管理の高度の知識が必要となるので、講習などを受講して、冷凍食品の生産段階における品質管理、衛生管理手法について基本的な知識や応用的な知識を幅広く修得することが求められる。

・労働条件の特徴

冷凍加工食品を製造する工場に勤務する。工場は、大消費地のある大都市圏のほか、冷凍加工食品の原料となる水産・畜産が盛んな地域に多く分布している。 就業者は女性が多く、魚の切り身や農産物の皮むきなどの機械化しにくい下処理は、パートタイムで働く女性の手作業に大きく頼っている。 主要品目の製造シーズンには残業時間も多く、生鮮の農水畜産物を原料としている製品の製造ピーク時には、休日出勤をすることもある。 屋内で多くの人と共同で作業し、主に立って仕事をする。原料の水洗い、仕分け、調理などの作業場は足場が水に濡れて滑りやすいこともあり、十分な注意をする必要がある。 機械操作を担当する場合には危険はあるが、機械設備は安全面で大幅に改善されており、よほどの不注意がないかぎり、事故はほとんどない。 近年、食品の安全性について一般消費者の関心が高まっているため、衛生面や健康管理面では一般の食品製造と同様に厳しい管理体制がとられている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本冷凍食品協会 http://www.reishokukyo.or.jp

財団法人 日本冷凍食品検査協会 http://www.jffic.or.jp

ミシン縫製工の職業について

・どんな職業か

ミシンを使って布地などの素材を縫い合わせ、衣服などの製品を完成させる。 縫製には、アパレル(衣服)製品以外にも、建築工事用シートなどの産業資材や、帽子、寝具、カーテン、マットなどの縫製がある。 アパレル製品の製造では、縫製工程の前にそれぞれの工業用パターン(型紙)に基づき多くのパーツ(部品)にカッティング(裁断)された後、表地、裏地、芯地、その他縫製に必要な付属品などが揃えられた上で縫製工程に回される。 縫製工は、裁ち目をかがり、えり・そで・ポケットなどそれぞれのパーツを作り、これらのパーツを縫製手順に従って縫い合わせ、ボタン穴かがり、ボタン付け、ほつれを防ぐかん止め、飾り縫い、刺しゅう縫いなどをして、製品に完成させていく。縫製の仕事は一種の組立作業のような性格を持っている。 縫製の終わった製品はプレス機やアイロンできれいに仕上げ、検査を行って出荷の工程へ回す。 縫製工場の生産システムは、製品の種類や生産量、設備状況、従業員の数と熟練度などによって差異があり、ほとんどの工場では流れ作業による生産方式がとられている。この生産方式にはライン生産方式、ロット生産方式、ブロック生産方式がある。

・ミシン縫製工に就くには

縫製工になるための特別な条件や制限はない。適性としては、この仕事に興味を持っており、手先が器用であり、ファッション感覚や形態知覚などに優れていることが挙げられる。また、チームワークでの作業が中心となるため、協調性が望まれる。 入職後は、実地訓練によって現場で技能を習得していくのが普通である。縫製作業には多くの作業工程があり、それぞれの難易度が異なるので、その技能習得期間も3カ月程度で習得できる工程から1年以上の経験を必要とする工程まで様々である。全工程を習得するには、服種によって多少の差があるが、3~5年の経験が必要とされている。通常は最初の2~3カ月ぐらいは軽作業に従事し、その後、直線縫い、ダーツ縫いなど比較的簡単な工程のミシン操作を担当する。そして、経験を積み重ねるに従いだんだん難しい工程を担当し、全工程を習得し熟練工になると、チームの指導、監督を担当するようになる。 関連する資格として、厚生労働省が実施する技能検定の「紳士服製造技能士」、「婦人子供服製造技能士」、「布はく縫製技能士」の資格があり、資格を取得すると技術の証明として評価される。

・労働条件の特徴

縫製工は、その仕事の性格上、就業者のほとんどを女性が占めている。年齢的には若年層から中高年齢者まで幅広く就業できる職業であり、就業形態別では約半数は常用雇用で、近年は中高年主婦の就業が多くなるに伴いパートタイマーが増えている。 休暇については農村地帯では農繁期に休業日を設けるところもある。 職場環境は、ミシンを中心に裁断機、アイロン、プレス機などの設備を用いた屋内での作業が中心であり、ほとんど危険や騒音、振動、塵芥などはない。 従来のアパレル産業は労働集約的であったが、最近ではコンピュータによる自動検反システム、自動裁断システム、自動袖付けミシン、自動ボタン付けミシン、自動縫製システムなどの開発導入により、ミシン縫製工の作業の内容・質も大きく変化している。

・参考情報

関連団体 日本アパレルソーイング工業組合連合会 http://www.jaif.org/

関連資格 紳士服製造技能士 婦人子供服製造技能士 布はく縫製技能士 洋裁技術検定

IC生産オペレーターの職業について

・どんな職業か

IC(集積回路)はトランジスタ、ダイオード、抵抗などの素子をワンチップに組み合わせた回路で、産業用機器から様々なエレクトロニクス製品にまで幅広く使われており、このICの製造工程に従事している人たちが「IC生産オペレーター」である。 細分化された製造工程は自動化が進んでおり、監視や検査作業が中心になっている。 ICチップ製造工程では、鏡面状に研磨されたウエハー(主としてシリコンの結晶薄板)上にトランジスタ、ダイオード、抵抗などの機能をもった回路素子をつくるため、酸化、感光剤の塗布、回路の焼き付け、イオン注入、膜形成、エッチングなどの作業工程を数回繰り返す。 次に、素子の間を電気的に結合するため、ウエハーの全面にアルミニウムの薄膜を付け、また回路の配線に合ったパターンにするため、フォトエッチングにより不要部分のアルミニウム薄膜を取り除いて素子間の配線を完成させ、絶縁保護膜を付着させる。こうして完成されたウエハーの表面に並ぶ数百個のICチップをICテスターにより測定検査して、良品か不良品かを判定する。 IC組立工程では、ウエハーをダイサーと呼ばれるカッターで個々のICチップに正確に切断分離し、切り離したICチップをマウンターで基盤にろう付けし、ICチップの電極とリードとの間を金やアルミニウムの細線で自動的に接続配線していくボンディングを行う。 その後、ICチップをチリ、ホコリから保護するために樹脂で封入し、リードの切断、曲げの工程を経て、商標、品名、ロット番号などを捺印機で捺印する。リード線のメッキ工程を経て、ICとして完成する。

・IC生産オペレーターに就くには

入職にあたって特に必要な資格や条件はないが、高校の新規学卒者を主力として採用するICメーカーが多い。採用後は、メーカーによって異なるが、1~6カ月にわたって職場での教育訓練が行われる。 ICチップ製造工程で設備・装置・機械などを操作する作業者は、非常に精密な装置を扱うことから高い注意力が求められ、また、それらの操作手順にも仕様書に従った正確な操作が要求される。

・労働条件の特徴

地域別にみると、関東、関西のほか、東北、中国、四国、九州などに事業所が多い。特に九州は各県に半導体工場が分布し、シリコンアイランドと呼ばれている。 労働時間については2交替、3交替制勤務が一般的である。休日は勤務により異なるが、年間120日から150日程度の事業所が多い。 ICチップ製造工程では目に見えないチリ、ホコリが不良の原因となるため、作業環境の特色としてクリーンルームでの作業が挙げられる。作業者は、ホコリが出にくいナイロン製の白衣に着替え、帽子・手袋・マスクを着用し、靴も履き替え、エアシャワーを浴びてから入室する。クリーンルーム内の温度、湿度は品質管理上、温度25℃、湿度50%程度に常時保たれており、内部で作業する人にとっても快適な作業環境となっている。 今日、ICはテレビ、ビデオ、時計、カメラ、エアコン、電卓、オーディオ装置、携帯電話、調理器、冷蔵庫から自動車、コンピュータ、各種通信機、航空機、各種産業ロボット、通信衛星、ロケットに至るまで様々な用途に広く利用されており、今後もICを使ったエレクトロニクス製品が発展していくものと考えられる。このため今後も一定の需要が見込まれる。

・参考情報

関連団体 社団法人 電子情報技術産業協会 http://www.jeita.or.jp/japanese/index.htm

関連資格 半導体製品製造技能士 機械保全技能士

自動車整備工の職業について

・どんな職業か

自動車の走行の安全確保、および有害排出ガスや騒音の抑制などの環境保全のために、専門的な知識と技術を駆使して自動車の点検と整備を行う。 自動車の整備には、定期的に各部を点検し、機能の低下した部分を整備する定期点検整備と、故障や交通事故などの故障・異常箇所の整備がある。また、自動車は種類によって構造が異なるため、普通車や軽自動車など自動車の種類、エンジンの種類、構造などにより専門分野を分けて、点検・整備を行う。 整備工場などに持ち込まれた自動車について、エンジン、操縦、制動、緩衝、動力伝達などの各装置や燃料・電気関係の部品などを点検し、故障している箇所を発見する。装置を取り外して分解し、破損または磨耗している部品を交換・修理して、自動車の性能や機能を元通りに回復させる。 自動車の性能向上などに伴って、車検や定期点検などの予防整備が業務の中心となっている。

・自動車整備工に就くには

新規学卒者の場合は、学歴、資格、経験などは問われない。ただし、自動車の運転免許が必要とされることが多い。また、工業高校の機械科や電気科、大学の工学部など機械や電気に関する基礎的な知識をもっていると有利である。 「自動車整備士」の資格があれば入職に有利であるが、新卒の採用の場合には問われないことが多い。入職後、勤務しながら夜間や休日に講習を受けられる養成施設(自動車整備技術講習所)に半年~1年半通い、「自動車整備士」の資格を取得することもできる。 中途採用については、「自動車整備士」の資格を持ち、経験を積んだベテランの整備工が求められる傾向にある。 自動車の構造や装置は、年々複雑化、精密化しており、各種電子制御診断機器を使いこなすための知識や、新技術に対応できる高度な技術力が要求されてきている。さらに、環境や騒音などの問題への対応のため、高難度の整備・検査に対応する必要もある。

・労働条件の特徴

法律によって所定の期間ごとに必ず車検を行わなければならないため、全国に渡って事業所が存在しており、職場は全国に渡る。メーカー系自動車販売会社の整備工場や整備を事業とする会社などで働く。 地域密着産業のため、自動車ユーザーの利便性に合わせて、日曜・祝日に営業したり、会社帰りでも整備できるよう夜間に営業することもある。このため、休日は規則的でなく、交替制による週休二日制が一般的である。 高齢化が進んでおり、事業規模の小さい事業所ほど年齢が高い傾向にある。男性比率が圧倒的に多いが、女性も増える傾向にある。 屋内作業が中心で、騒音、振動の発生、油脂による汚れなどがある。 自動車の保有台数の伸びが鈍化しており、整備売上高の伸びも鈍化している。自動車の普及率などから見て、今後も保有台数に大幅な伸びは期待できないため、労働需要は横ばいの傾向にある。

・参考情報

関連資格 自動車整備士 整備管理者

建築塗装工の職業について

・どんな職業か

建築物の外部や内部に塗料を塗って美しく彩り、日光や雨、湿気、スモッグなどで傷んだり汚れたりするのを防ぎ、あるいは快適な室内空間となるように仕上げる。いわば建築の仕上工であり、建物の美容師である。 まず、建物の持ち主と相談しながら建物の各部分の素材をよく調べ、適切な塗料や色合い(色彩設計)を決めて仕様書を作成、それに基づき施工計画書(施工要領書)を作成し、塗装作業に入る。塗装作業では、素地の状態を調べ、表面を塗装できる状態に調整した後、刷毛(はけ)やローラーブラシ、スプレーガンを使って塗装する。塗装工程はいろいろな異種塗料の組合せによってできているので、正しく施工要領書に基づいて施工されるように管理したり、できた塗膜の検査をすることも大事な仕事である。 最近では建築物のストック時代に入り、新築の塗装工事よりは、古くなった建物を再生するための塗装工事が主流となってきており、そのような工事では建物の傷み具合を調査・診断して塗装工事を進めるため、高い技術が必要とされる。

・建築塗装工に就くには

入職にあたって、特に必要な学歴、免許、資格はない。それぞれの塗装業者が広い範囲から人材を求めており、入職状況を見ると転職者が一番多く半数近くを占めている。入職後の努力により、技術・技能の向上を図り経験を積むことによって、塗装工から塗装工を現場などで管理する技術者へと進む道が開かれている。 「塗装技能士」、「建築施工管理技士」の資格をはじめ、関連の免許・資格を取得することにより、地位も安定し、給与面でも恵まれ、また昇進の可能性も高まる。経営能力を発揮して自営業として独立、開業する可能性も大きく、塗装工事業に小規模企業が多いのは、塗装工から自営業主へと独立するケースが多いことの表れである。 塗装作業そのものは一見単純作業が中心であるが、準備段階の複雑さや、あるいは仕事が他の職種と深いかかわりを持つことから、判断力や協調性、管理能力といったものが適性として求められる。 また、いろいろな作業環境での仕事に耐えるために、体力も必要である。

・労働条件の特徴

全体の約9割が従業者9人以下の小規模な事業所で占められているが、仕事の内容が進歩し複雑化するに従って規模が拡大しており、100人以上の大規模な事業所も都市部を中心に見られる。 塗装工事は、工場内で生産活動するのではなく、建設現場をはじめ建築物のある場所が仕事の場となるため、その労働条件は建設業一般と同様である。 賃金の支払い形態は、日給月給制の割合が5割弱、月給制が2割ぐらいである。 休日についても建設業一般と同様な傾向が見られ、土曜・日曜、祝日を休む4週8日制を目標とするようになっているが、工期の関係で、休日に働く場合もある。 建築塗装の分野では、塗装の質の充実を目指して新しい技術、工法の開発が行われている。高級ホテルやビルなどに用いられる工芸的塗装のデコレイティブ・ペインティングはその一例で、建築塗装工は塗装の技能に加えて美に対するセンスを必要とした職業になってきている。 また、塗装そのもののみでなく、塗装技能の「塗る」「貼る」「詰める」等の基本操作を活用して、塗装材料以外の他種類の材料による仕上げを同時に施工する様に範囲が広がってきており、「総合仕上げ工」として仕事をすることも可能となってきている。

・参考情報

関連団体 社団法人 日本塗装工業会 http://www.nittoso.or.jp

関連資格 塗装技能士 有機溶剤作業主任者 毒物劇物取扱責任者 危険物取扱者 建築施工管理技士

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